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要件を言おうか

マックで働くフリーターの備忘録

最低賃金引き上げによってマクドナルドが苦境に陥る理由と今後の戦略

マック
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どうも、マックで働くハイパーメディアフリーターのしんまです。

10月に入ってから全国の最低賃金が引き上げになりましたね。
今回の改定でとうとう全国の平均最低賃金が700円台から800円台に到達しました。
詳しくは厚生労働省のホームページを参照してください。
地域別最低賃金の全国一覧 |厚生労働省


最低賃金が一番高いのは東京で、今回の改定により907円から25円アップの932円になりました。
ちょっと前まで800円台だったのに、今となればもうすぐ1000円に到達しそうな勢いですね。
安陪首相は国内総生産(GDP)を600兆円達成するには労働者の賃上げが必須だと考え、将来的には最低賃金を1000円を目指すと公言しています。

純粋にこうした賃金アップはフリーターやパートには嬉しいことではありますが、反面最低賃金引き上げによって苦しむ企業が存在します。
それが、コンビニやマクドナルドなどの最低賃金でアルバイトを雇用する企業です。

今回は、最低賃金が上がると企業がどういう苦労をするのかをマクドナルドを題材にして書いていこうかと思います。

最低賃金引き上げでマクドナルドは赤字に転落する


あまり知られていませんが、基本的にマクドナルドは利益率が悪くあまり儲からないビジネスです。
なぜ儲からないかというと、マクドナルドは1店舗作るために用意しなければいけない機器が多いため設備投資に多額の金がかかる上に、原価率もそこまでいいわけではありません。
さらに、店のシステム上店舗運営するためにどの時間も最低3人以上のクルーが必要となるので、人件費もそれなりにかかります。

■参照記事 マクドナルドの「原価」を調べてみた。


上記の記事によれば、なんとマクドナルドの粗利は10%以下だと言われています。
こんなに儲からないビジネスだというのに全国で働くマクドナルドのクルー16万人の賃金が一斉にに引き上げになれば、ただでさえ低い利益率がさらに低くなります。
今回の全国平均最低賃金引き上げ額が25円ですから、マクドナルドの負担額は相当なものになるかと思われます。

マクドナルドは2016年に入ってからプロモーション戦略が次から次へと成功し、増収増益で絶好調でしたが、今回の最低賃金引き上げにより風向きが悪い方向に向くかもしれません。
場合によっては赤字転落も十分あり得るでしょう。

社員の負担が増える


マクドナルドは各店舗それぞれで一か月で使っていい人件費が限られています。
もし決められた人件費より多く使ってしまったら、店舗の評価は下がります。
そのため店長は極力人件費を削るために、店が暇な時間はクルーを休憩に出したり、なるべく店長である自分や社員を店に立たせたりして人件費を削る努力をします。

ところが、今回最低賃金が上がってしまったため、今まで通りのシフトを組んでいても人件費の予算はオーバーしてしまいます。

前述した通り、マクドナルドはシステム上店舗運営をする場合最低3人の人間が必要で、売れる店であれば暇な時間帯でも5~7人は必要となってきます。
大幅に人件費を削ろうと思ってもそれはマクドナルドのシステム上中々難しいのです。
そうなってくると、人件費を削るために今まで以上に店長や社員がお店に立たなければいけなくなり、店長や社員の労働時間が増えます。

なお、余計な人件費を使わないためにどの時間帯も極力最低人数のスタッフで回すシフトを組まざるを得なくなります。
そうなると、店舗運営の人数がギリギリのため、急激にお店が混んだ時や突然のトラブルが発生した際に、うまく対応できないという状況が生じます。なのでお店で働くクルーやマネージャー1人1人の負担も増えます。

実際僕が働く店がまさにそうです。
あまりお客さんが来ない14時~17時の時間帯は3人で店舗運営をしていますが、1人1人の負担がとても多いです。
ギリギリの人数で大量のお客さんをさばき、お客さんをさばきつつレジのお金を数えたり洗い物をしたりしなければいけないので、むちゃくちゃハードです。常に手を動かしてなければいけません。
一番困るのは最低人数で運営しなきゃいけないのに、「今日体調不良で休みます」と言ってくるクルーがいるときです。ただでさえギリギリなのに、一人休まれたらもう完全に詰みます。

最低賃金が上がると一番迷惑がかかるのはお客さん


人件費を削るために店長と社員は店に立つ回数が増え、ギリギリの人数で店舗運営しなければいけない局面が増えるため、働くスタッフ1人1人の負担が増えます。
そうなると一番誰に迷惑がかかるかというと、お客さんなのです。

常に限られた人数で店舗運営しているため、クルーは常に余裕がなくなります。
クルーに余裕がなくなればミスも増えます。接客対応の質も下がります。スマイルも減ることでしょう。
そうなると自ずとお客さんの満足度も下がり、最高の店舗体験をしてもらうことができなくなります。

また、クルーのミスも増えるのでクレーム件数も増加します。
クレーム件数が増加すると、クレーム対応をしなければいけないマネージャーや社員の負担が増えるので事態はどんどん悪循環になります。

最低賃金引き上げはマクドナルドにとって、クルーとお客さん双方が得しない最悪の政策なのです。

ちなみに僕はマネージャーという立場なので最低賃金で働いているわけではありませんが、今回の最低賃金引き上げにより、基本時給がベースアップしました。
このベースアップにより、僕がどれだけ得をするかを調べてみたところ、年間で19,320円得するということがわかりました。
微妙な数値ですね...

マックが取るべき道はオートメーション化しかない


最近ニュースでも報道されて知っている方も多いかと思いますが、マクドナルドは実験的にセルフレジを導入している店舗があります。

現在マクドナルドで使用されているセルフレジは、電子マネーでしか支払いができず、現金やクレジットの支払いに対応していません。
そうなると現金支払い希望のお客さんは、有人レジを使わざるを得ません。
ですが、きちんと使いやすいように改良し現金支払いも対応できるようにすれば、有人レジを全て撤廃できるので大幅に人件費を削減できます。

■参照記事 マクドナルドにあるセルフレジは今ひとつの出来!せっかく英語対応してるのにクレジットカード利用不可では、外国人観光客は使えません



もしマクドナルドがセルフレジを本格導入すると、売り上げが上がり、クレームが減り、人件費削減できるという、3つのメリットがあります。その理由は下記の記事に詳しく書いてありますので合わせてごらんください。

■参照記事 マクドナルドがセルフレジを導入することによってビジネスが加速する3つの理由



マクドナルドは、働いてる人間の8割が時給で働くアルバイトです。
そのアルバイトの賃金が年々上がってきているので、今まで通りのやり方では利益が圧迫されるのみです。
とはいえ、そう簡単には商品の値上げもできないし、システム上大幅に店舗運営の人数を減らすこともできません。

ではどうやって利益を確保していくかというと、セルフレジなどの機械をどんどん導入していきできる限り機械ができる仕事は機械に任せ、少数でも店舗運営が可能なシステムに移行して人件費を抑えるのです。

最低賃金引き上げについてマクドナルドは正式にコメントしていないので今後の展開がどうなるかはわかりませんが、最低賃金が1000円に向かっていくこの現状を鑑みると、一刻も早くオートメーション化を進めていかない限り、マクドナルドの未来は明るくはないでしょうね。

マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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