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要件を言おうか

マックで働くフリーターの備忘録

就職先の料亭を一か月半で退職した話

備忘録
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高校卒業してすぐに、そこそこお高い料亭に料理人として就職したのに、肝心の料理の腕前はジャガイモの皮すら剥けないレベルで、「ジャガイモの皮は健康に良いからあえて皮は剥かないんだ」と、謎の持論を展開しちゃうほど料理人不適合者だった自分。

「おい、お前この魚さばいてみろ」
ある日店長にいきなりそう言われるわけで。
少しでも料理の腕前を磨いてやろうと、魚のさばき方を見てやるという店長の粋な計らいなのかもしれないけど、正直困った。
魚をさばいたこともなければ、包丁の持ち方すらままならない戦闘力たった5のゴミ。
もしラディッツと戦うはめになったら包丁振り回して戦っても瞬殺確定。

 でも、「無理です!」と拒否れる立場でもないから、ただ「わかりました!任せてください!」と、答えるしかないわけ。

つらたん。

そんで見様見真似でそれっぽい持ち方で包丁を握り、それっぽいフォームでまな板の前に立ち、それっぽい感じで魚をさばいてみた。

いや、そもそもさばくって何?って感じで、細切りすればいいの?、程よい大きさに切り分ければいいの?、という、定まらない認識のまま、魚をさばきはじめちゃったもんだから、もうなんか魚の身がぐっちゃぐちゃになって、ちょっとした猟奇殺人の現場みたいになってた。
多分あの世でこの魚から呪われたと思う。

「あーこれ完全に失敗だわ」と、確固たる確信。
その後ろであからさまに怒りのオーラを発してる店長。
「え、包丁握ったことないの?一応料理人志望だよね?」
店長からすれば、そこそこ料理ができるからうちに入ってきたんだろみたいなとこあったから、まさか魚がここまでむごい処理をされると思ってなかったみたい。

バラバラ遺体となった魚の残骸を処理しながら店長の説教を受け、帰りの電車の中で、「俺何も考えず料理人になったけど、絶対進むべき道間違えたわ」と、入社して一カ月目で人生最大の間違いを悟り、明日店長に「道間違えたんで会社辞めます」と伝えようと決めて就寝。

そんで次の日駆け足で店行って我に返る。
いやいや、入社してまだ一カ月しか経ってないのにそんなこと言ったら、それこそめちゃくちゃ怒られるんじゃないか?
でも言わなきゃ。でも言えねーよな。でも言わなきゃ。
そんな葛藤しながら巨大な鍋で味噌汁かき混ぜてると、「お前明後日から横浜店に異動で!」と、入社一カ月で突然の異動を命じられて、完全に退職を告げるタイミングを逃すの巻。

なんでも異動は新人研修の一環らしくて、しかも異動を告げられるのは大抵2~3日前という鬼システム。
入社してわずか一カ月の18歳のガキんちょに、当然拒否権など微塵もないわけで、ただ力なく「わかりました・・・」と返事することしかできないのでした。

異動先の横浜支店におそるおそる初入社を決めると、頼りがいがありそうなハゲた先輩と、体がとても大きい店長がお出迎え。

店長も他のスタッフも結構優しそうな感じ。良い感じ。「ああ、ここならなんとか乗り切れるかも」と、甘い期待をし警戒レベルを下げた自分。
翌日その甘い期待裏切られる。

「うおおい!!まだご飯炊けねーのかよ!」
「この野郎てめえ洗い物遅いんだよコラ!!」
「おいコラうおおおぉぉい!!」

山口組だ。山口組がいる。横浜支店に山口組がいる!
店長は忙しい時間帯になるとイライラし始め、とにかく他の従業員を罵倒しまくる。
甘い期待をした自分をぶん殴りたい。

自分の性格的に、怒鳴ったり、体がでかい人が苦手だから、動物的な生存本能で、「ここに居たらいつか殺される」とでも思ったんでしょう。横浜支店に異動してから半月で辞める旨を山口組系の店長に伝えました。

血が出るまで殴られると思ったけど、意外にもそん時の山口組、じゃなくて店長は、とても優しくて、「まあしょうがないよな。次の道でもがんばれよ」みたいな目からハイドロポンプしちゃうぐらい優しい言葉をかけてくれた。

勤務日数一カ月半。
高卒で入社した会社を高速で辞めました。
料亭のみなさんには本当迷惑をかけました。
やっぱり就職先はきちんと吟味するべきだし、ノリとか消去法で選ぶもんじゃないですね・・・。

※ポエムみたいな文章ですが、過去のトラウマを浄化するという目的で書きましたm(__)m