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洞窟おじさんを知っていますか?43年間サバイバル生活を続けた男

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あなたは洞窟おじさんと呼ばれた男を知っていますか?

洞窟おじさんと呼ばれたその男は、本名「加村一馬」といい、現在は71歳。
加村さんは13歳で家出をして以来、43年間自然の中でたくましく生きてきた方です。

今回はそんな洞窟おじさんの話を書いていきます。

目次

 

洞窟おじさんとは?

 

洞窟おじさんと呼ばれた加村一馬さんは、終戦から1年が経った1946年8月31日に産まれました。

加村さんがなぜ洞窟おじさんと呼ばれるに至ったのかというと、加村さんは人生の長い時間を洞窟や森の中などの自然で過ごしてきたからです。

人間社会に遠ざかり、まるで野生動物かのように食料を自給自足してサバイバル生活を続け、その期間は実に43年間にもなります。

時にはカタツムリを焼いて食べたり、蛇を生のまま食べたり、ウサギを狩ったり、イノシシを仕留めたり、食生活は凄まじいものでした。
生きるためにはなんでも食べたのだそうです。

洞窟おじさんが洞窟で暮らし始めた理由は虐待

 

そもそも洞窟おじさんこと加村さんはなぜ洞窟暮らしを始めたのでしょうか。

言うまでもなく、現代人が自然の中で自給自足生活をしていくのは並大抵のことではありません。

実は、加村さんが洞窟暮らしを始めたのは、父親による虐待が理由です。


8人兄弟の4男として産まれた加村さんですが、なぜか兄弟の中で加村さんだけが父親に虐待をされていました。

ある時、父親の大好物だったマムシの干し肉を加村さんが勝手に食べてしまったことがあります。
その時父親は激昂し、加村さんをとっつかまえて、両足を木の枝に縄で縛られて逆さ吊り状態にされてしまいました。

またある時は、つまみ食いが見つかってしまい、家の裏にある墓地に連れていかれ墓石に縄で縛られた後に、父親と母親の両方からぼこぼこに殴られたりもしました。

8人兄弟の中で加村さんだけが事あるごとに両親から暴力を受けていたのです。

加村さんの家はとにかく貧乏で、加村さんは常にひもじい思いをしていました。
だから空腹に耐えられずつまみ食いをしてしまったようです。


今となっては親が子供に対して両足を木の枝に縄で縛って逆さ吊りにしたら、虐待認定で即問題になりますが、当時は親が子供に対してしつけをするためにある程度の暴力は容認されていた時代です。

毎日のように両親から虐待を受けていた加村さんは、「こんな家、出て行ってやる!もう、父ちゃんも母ちゃんも顔を見たくない!」と、思うようになり、13歳で家出を決意し、一人洞窟で暮らすことを選んだのです。

この時から加村さんは一度も実家に帰ることはなく、厳しいサバイバル生活が始まるのです。

加村さんの洞窟生活

 

加村さんは家を出た後、足尾銅山に向かいます。

寝泊りする場所を探していると、山の中腹付近に鉱山跡と思われる洞窟を発見。
その洞窟を寝場所にすることに決めます。

そして、なぜか家に置いてきたはずの愛犬シロが加村さんの後をつけてきました。
こうして加村さんは愛犬シロと共に長い洞窟生活を送ることになるのです。

洞窟暮らし。
その生活ぶりは凄まじいものでした。

洞窟という住居は手にしましたが、生きていくためには食料を自力で確保しなければなりません。

生きていくためにはなんでも食べました。

冒頭で紹介した通り、カタツムリを焼いて食べ、蛇を生のままで食べたり、それはもう普通では考えられない食生活ぶりです。
まさにリアルサバイバル。

時には罠を仕掛けてイノシシを仕留めたこともあるそうで、なんでも山でイノシシを合計5頭は狩ったといいます。

そういえば、さいとうたかを先生著作の「サバイバル」でも主人公の少年サトルが、イノシシを罠で仕留めたシーンが描写されていましたね。

しかもサバイバルで登場する犬の名前もシロです。

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(サバイバル文庫版7巻より引用)

サバイバル 7巻

サバイバル 7巻

 

 

手負いのイノシシは熊でもてこずると言われるほど強敵で、そんなイノシシを少年が倒してしまうのはあっぱれというほかありません。

 

愛犬シロとの別れ

 

加村さんが人間社会を捨ててたった一人で生きていくことができたのは愛犬シロの存在が大きかったといいます。

孤独なサバイバル生活もシロがいることによって励まされ、寂しさを紛らわすことができたのです。

シロは、加村さんが風邪を引いて熱にうなされてる時は、布を水に濡らし加村さんの額にあてて看病をするなど、賢い犬であると同時に加村さんのことを誰よりも想っている最高のパートナーでした。

そんなシロが、ある日とても元気がなく力が抜けているような様子でした。
心配した加村さんがイノシシの干し肉を与えようとしますがシロは食べません。
体をさすって声をかけても力なくクーンクーンと鳴くだけ。

翌朝、シロは冷たくなっていたのです。

それは、突然訪れた愛犬の死でした。


まだ洞窟生活が始まったばかりのころ、俺が高熱を出したとき、俺の横についてずっと看病をしてくれたシロ・・・。
布を濡らして何度もおでこにのせてくれたシロ・・・。
食べ物がなくてもう山を下りようとまで思いつめたときに、どこからかウサギを捕ってきてくれたシロ・・・。
シロとの生活が次から次へと浮かんできた。
嘘だろっ、何でだ?嘘だよな・・・。

洞窟オジさん 第三章「洞窟生活」より引用


シロが死んだとき加村さんはシロとの思い出が次から次へと頭に浮かんできます。

加村さんのたった一人の大切なパートナーが死んだことは、加村さんにとってかなりショッキングなことだったのです。

 

洞窟生活終了

 

シロが死んだあと、加村さんは元の洞窟に戻ることはなく山の中を彷徨います。

食料を探すのを手伝ってくれたシロはもういません。
全て自分一人でやらねばなりません。

その後の加村さんは山に下りて山菜ときのこを一山300円で売ったり、川で魚を釣る生活をしたり、魚の釣り方を人に教えたり、足尾銅山にとどまることなく、いろいろな場所を転々と生活をします。

その中で様々な人との交流はあるのですが、それでも加村さんは基本一人ぼっちで、常に自然の中で暮らすサバイバル生活でした。

 

壮絶な初体験

 

珍エピソードを一つ紹介。

加村さんがあてもなく埼玉の町をふらふらしてる時、飲み屋街の小さいスナックの前で女の人が水を撒いていました。

加村さんが道を通るとなんと水をかけられてしまいました。
「ごめんなさい」
女がそう言うと加村さんの腕をつかんで店に来てくれといいます。

女の店に行くと加村さんはパンツ一丁にされ、ベッドに倒されて手足をグルグル巻きに縛られてしまいます。
女が加村さんの上に乗っかってそういう行為を働きます。

これが加村さんの初体験だったようです。

この時加村さんは30歳。相手の女は40代くらい。
わけのわからないまま初体験を済ませてしまうという壮絶な経験です。

加村さんはこの時のことを「気持ちよかったのではなく、痛かった」と語っています。

いやはや、とんでもないエピソードです・・・。

 

突然の逮捕でサバイバル生活は終了

 

加村さんは13歳からずっと一人でサバイバル生活を続けていました。

人間社会を捨てた加村さんはのちに「怖いんです。お腹空くよりイノシシよりも、人が怖んです。もう叩かれたくないんです。」と語っており、その言葉に加村さんの悲しい半生が読み取れます。

そんな加村さんの43年間にもわたる長いサバイバル生活はある日突然終わりを告げます。


お腹が減ってどうしようもなかった加村さんは、とにかく何か食べ物が欲しいと考え、バールを使って自動販売機をこじ開けようとしたのです。
加村さんは人生のほとんどを自然の中で過ごしていたため、自動販売機を壊すことが悪いことだという認識はありません。

それを見ていた警官が加村さんを逮捕します。

この突然の逮捕によって加村さんのサバイバル生活が終わりを告げたのです。
なんともあっけない終わり方です。

警察が加村さんを事情聴取することで、加村さんの壮絶な43年間のサバイバル生活が初めて世に知れ渡るようになるのです。


加村さんは43年間サバイバル生活を送っていたので、留置所で見るモノすべてが新鮮で、留置所でシャワーを初めて浴びたときは「これは拷問だ!」と勘違いして暴れ回って逃げようとしたり、エレベーターに衝撃を受けたり、毎日が驚きの連続だったといいます。

 

 

その後の加村さん

 

警察に逮捕されて加村さんのサバイバル生活は終わりを告げたわけですが、ではその後加村さんはどうなったのでしょうか。

実は留置所を出た加村さんは、釣り仲間だったおじさんの厚意で、家に住み込み内装の仕事を始めることになりました。

そして、その後加村さんは知的障碍者の自立支援施設に引き取られてそこで生活します。


とはいえ、内装の仕事にしても施設で暮らすにしても、加村さんは43年間自然の中で生きてきた人間。

やはり最初は中々文明的な暮らしには慣れなくて度々「山に帰る!」と言って度々脱走を繰り返したそうです。
その度、施設の職員が加村さんを説得して施設に連れ戻します。

そうしたことを繰り返すうちに、人間が信じられなかった加村さんは徐々に施設の人たちに心を開いていきます。
愛を知らなかった加村さんが優しい人たちと触れ合うことで、だんだん心の中の雪が溶けていく様子が涙を誘います。

現在の加村さんは施設の人たちと幸せに暮らしているようです。

 

洞窟おじさんのドラマが放映される

 

「洞窟おじさん」出版後、その反響はすさまじかったようで、なんと洞窟おじさんのドラマが放映されます。
リリーフランキー主演で全4話。

ドラマでは、父親に虐待されて家出するシーンや、警察に捕まって自分の生い立ちを話すシーンなど、加村さんの半生を忠実に再現しています。
ドラマの1話をちらっと見ましたけど、やっぱりリリーフランキーさんは自然な演技をされる方ですね。

ちなみに、なぜかドラマだと「加村一馬」ではなく「加山一馬」に名前が変更されています。

ドラマ放映に際して、主演のリリーフランキーさんとドラマのモデルとなった加村一馬さんのスペシャル対談も実現していますので気になる方はチェックしてみてください。

 

まとめ

 

加村さんの壮絶な43年間のサバイバル生活は、日本の敗戦を知らずに30年以上ルバング島でサバイバル生活を送った小野田少佐を思い起こしますが、加村さんの場合は自らの意志でサバイバル生活を送ることを選んだのです。

そこに加村さんの悲しい家庭事情が想像できます。

なぜ父親は加村さんだけを特に嫌って虐待をしたのでしょうか。
父親が死んだ今となってはその理由も不明です。

洞窟おじさんと呼ばれた加村さん。
そんな加村さんの半生を書いた書籍「洞窟おじさん」は涙なしでは読めない傑作です。

加村さんに興味がある人はぜひ書籍を購入してみてください。
ではでは!

以上、洞窟おじさんを知っていますか?43年間サバイバル生活を続けた男...でした。

洞窟オジさん

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