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要件を言おうか

マックで働くフリーターの備忘録

「少女不十分」読みました

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西尾維新の著書、「少女不十分」読みました。
ページ数は200ちょいでしたが、なんだか結構読むのに時間かかったなあ・・・と思ってたら、本書のキャッチコピーが、「僕はこの本を書くのに10年かかった」である。
書けるまでに10年の時を要しただけであって、実際の執筆時間は3日だそうですけども。

あらすじ

 ブログ用 少女不十分
出典「少女不十分」西尾維新 講談社ノベルス


小説家志望の青年が、ある交通事故を目撃します。
小学4年生の女の子二人組がゲームをプレイしながら歩いていると、十トンは有するであろうトラックに轢かれ、その肉体は四散します。
最も轢かれたのは一人だけでもう片方の少女は無傷で生存します。
自分の眼前で同級生が四散したありさまをむざむざ見せつけられた少女。

泣きじゃくりながら同級生に駆け寄る少女でした。
しかし小説家志望の青年は見てしまいました。

彼女がゲームをきちんとセーブしてから、同級生に駆け寄る姿を

それはそれは異質で異常な光景でした。

少女の異常性に気持ち悪くなった青年は逃げるようにその場を後にします。

数日が経つと、青年はその少女に拉致監禁されてしまいます。
大学生のいい大人が、小学4年生に監禁されるのです。

こうして、少女と青年の一週間にわたる監禁生活が幕を開けました。

 

感想

 

西尾維新の小説ですから、登場人物同士の痛快な掛け合いがメインなのかなと思ってみたら、作中には会話シーンはほとんどなく、青年の心理描写でうめつくされています。

物語シリーズから西尾維新読み始めた人は、肩すかしを食らうでしょう。いつもの笑いは一切なしです。
まあ表紙のイラストからして明るい話ではないことが伺えますが。

本作の登場人物は冒頭で述べたUと青年の二人だけです。

小説を読む際、登場人物を覚えるのにいつも苦労するので、二人だけしか登場しないというのは助かりました。

さて感想ですが、結論から言うと非常によかった。
ストーリーがわかりやすかったし、登場人物も少なく、非常に簡素というか、読みやすい小説でした。

自分の異常に気づいてしまった青年を監禁するU。
監禁場所がUの家の物置で、家には父も母もおらずUのみである。
言葉数が少ないため、Uが何考えてるか全く読めない。

そんなUに対して恐怖心を募らせる青年ですが、時間を重ねることによって、次々と伏線が回収されていきだんだんとUの正体に迫っていきます。
推理モノに近しい展開。

結構わくわくしながらページをめくっていました。

そして登場人物の青年とUですが、この二人には共通点があります。
それは両者ともに闇を抱えているということ。

冒頭でこんな心理描写がなされていました。


おそらくは今後家庭を持つこともないのだろうし、心から本音を言い合える相手ができることもないだろうし、何らかの組織に所属することもないのだろう



うわ〜!!!
わかるわ〜!!!
マジわかるわ〜!!!


なんだか言っておきながら僕はやっぱり社会不適合者なんですよ。
対人スキル0だし。自分の闇を人に打ち明けられるほどたくましくも強くもないし、常に一人だし、今後も心の底から信頼し合える人と出会えるとは思えないし。

青年は僕と同じで、どうしようもない社会不適合者。
だから冒頭から入れ込むように青年に共感していました。

結局ですけど、心を許せる相手って自分と同じ闇を背負ってる人間だけなんですよ。

だからUと青年は・・・おっとネタバレになってしまう。

ともあれ普通に楽しめた一冊でした。

 

少女不十分 (講談社文庫)

少女不十分 (講談社文庫)