読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

要件を言おうか

マックで働くフリーターの備忘録

FXという魔物にとりつかれた僕が、シリア情勢悪化で資金0になった話

お金の話 投資
スポンサーリンク

時給890円。1日7時間、週6でマックに勤務していた2年前の僕。
身を削って働く毎日でしたが、稼いだお金は程税金と生活費に消えていき、すずめの涙ほどのお金しか残らない現実。

そんな現実を変えたかった。
貧乏から脱したかった。
もっとお金が欲しかった。

そうした思いから僕が手を出したのがFXです。
FXとは外国為替証拠金取引の略で、異なった二つの通貨を取引することを指します。
円安だのドル高だのニュースでよく耳にするアレのことです。

FXの魅力はなんといっても小資本から初められることにあり、レバレッジといって元本の10倍〜25倍以上の取引ができるのです。

つまり10万の元本があるとすれば、25倍のレバレッジをかけると、なんと250万円もの取引ができるのです。
元本は10万円しかないのにです。
低所得で小資本の僕にとって、そう、まさにFXは一筋の希望でした。
これで頑張れば貧乏とサヨナラバイバイできる。
早速FXの入門書的な本を一冊購入し基礎を勉強しまして、僕は迷うことなく口座開設を行い、なけなしの5万円を入金しました。

そうした経緯を経て僕は晴れて投資家デビュー。
まず手始めにドルを買いました。
世界の基軸通貨と言われ、最もポピュラーな通貨であるドル。
3万円をレバレッジ25倍に設定して、75万円分の取引を実行するに至る。
するとどうだ。
ものの10分でドルは上昇し(といっても10銭ぐらいですが)資産が増加したではないか。
これには衝撃を禁じ得ませんでした。

「す、すげええ!パソコンでちょっとカチャカチャやっただけでお金が稼げた!!!」

労働をすることによってしか貨幣を得てこなかった僕からしたら、パソコンをちょっと弄っただけで数千円が稼げてしまったという事実は、にわかに信じられませんでした。
さながら鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をした僕。
停止時間2分。
はっと我に返り、慌てて決済ボタンをクリック。ドルを売り払い利益を確定させました。
10分で2千円ちょいの儲け。
時給890円どころの次元ではありません。

その日を境に僕はFXという魅力に取り憑かれました。

来る日も来る日もチャート画面を見つめるのが日課となり、ドルを買っては、ちょっと上がったらすぐに売っぱらうという手法で、毎日小銭を稼ぎ続けていました。
2銭上がった。よし売ろう。5銭下がった。うわ損切り損切り。
小さな値動きで、売り買いを繰り返していた僕。
今思えばその様は微笑ましい。
ビギナーズラックとでも言うのでしょうか。
僕は小さな利益をコンスタントに出し続けることができました。
この時の僕は自分に酔っていた節が否めないです。

「ひょっとして俺は天才なんじゃないだろうか・・・?」

勘違いも甚だしいですね。
自分はバフェットやソロスなどではなく、ただのフリーターなのですから。

当然こうしたビギナーズラックはいつまでも続くはずもなく、一転して勝てなくなるようになります。
自身の読みはことごとくハズレ、気づけば資産は2万円にまで落ち込んでしまいました。
自分の敗因を冷静に分析する頭を、当時の僕は持ちあわせておらず、
「どうして勝てない?なぜ度々負ける?」
と疑問を差し挟む毎日でした。

ブログ用 FX売買歴


戦略も、思想も、経験も、情報も、全ての面において甘く、そして浅かった自分。
日を増すごとに資産が目減りしていく。
パソコンの取引画面を見るたびに憂鬱になりました。
5万円など大した金額ではないと思うかもしれないけど、当時の僕にとってはかなりの大金。
苦しい家計から必死に捻出した5万円なのですから。

そんな僕に決定的な止めを刺したのが、シリア情勢悪化でした。
シリア情勢悪化のニュースは全世界を駆け巡り、同時に為替相場も大いに荒れました。
ドルは大きく下落していき、ありえないスピードで円高が進行。
ドルを買っていた僕の損失はみるみる膨らんでいき、パソコンのチャート画面の数字が、損失を表す赤字でうめつくされ、対照的に僕の顔は真っ青に青ざめていました。

結局ポジションは強制ロスカットです。

強制ロスカットとは、ある一定まで損失が膨らんだら、自動的に決済する仕組みのことです。
資産が0になったところで、事前に自分が設定していた強制ロスカットが発動し決済されました。

こうしてなけなしの5万円は市場の闇に飲み込まれ、消えてなくなってしまいました。
一時は相場の天才とまで過信していた自分の姿は、もうそこにはありませんでした。

僕は学びました。
よくわからないものに手を出してはいけないと。
少なくとも本を一冊読んだくらいで、FXの全てを理解できるはずがないのだから。