小型無人飛行機「ドローン」を三社祭で飛ばすとネット上で予告し、祭りの運営を著しく妨害したとして15歳無職の少年が逮捕されました。
この時期は、国会にドローンが飛ばされた事件もあったことから、ドローンテロなどの危険性が騒がれていました。
逮捕された無職の15歳とは、ニコ生で「ノエル」と名乗る配信者。過激な放送をすることから通称「キOガイ配信者」に分類されてました。
過去何度もドローンを飛ばし警察トラブルになってましたが、警察の注意を聞き入れずとうとう逮捕。
そんなドローン少年ノエルですが、8月に釈放されました。
で、早速ニコ生で放送し事件の経緯を語っていました。
今回はこのノエルがどれだけ危険な人間であるかを書いていこうかと思います。
そもそもノエルとは何者か
まず彼が何者であるかを説明します。
彼の簡単なプロフィールを以下のリンクから参照できるのでごらんください。
ノエル君について注目すべき点は学校に行っていないこと。
逮捕された際に「無職」と表記されたのはこのためです。
ニコ生で頻繁にトラブルを起こすため、学校側から退学勧告をされたそうですが、その模様をニコ生にアップしたため、それが学校側に発覚してしまい退学処分となりましたした。
こうして無職になってしまったノエル。この時からノエルはよりいっそう配信にのめり込んでいき、内容も過激の一途を辿って行きました。
警察沙汰を一回や二回どころではなく、何度もトラブルを起こしており、「キOガイ配信者」の名に恥じぬトラブルメーカーとしてどんどん人気を博していきました。
釈放されたノエル 彼は反省していない
ドローンを何度も飛ばしたためノエルは逮捕されしばらくは拘留されていましたが、8月より釈放されました。
彼は早速生放送を始めると、反省の色を見せるどころか、警察への批判と自身の正当性をしきりに訴えていました。
ドローンを飛ばすなって法律ないじゃん?
だから飛ばした。何が悪い。
彼は首尾一貫としてこのスタンスを貫いています。
ドローン問題で世論が騒いでるデリケートな時期に、人が集まる場所でドローンを飛ばすことは、大きな騒ぎに発展する可能性があることを彼は理解していない模様ですね。
しかし彼の言い分は断片的には正しいと言えます。
今回の逮捕はいささか強引で、彼の言うとおりドローンを飛ばすことの法規制はまだ整備されていないからです。
「ドローンが落下して人に当たる危険性がある」という理由だけで15歳の少年を拘留するのは如何なものかと僕自身も疑問に感じます。
なぜ警察側は強引に逮捕までこぎつけたのかを考えると、2つの理由が浮上してきます。
一つは「ノエル」を何もせずに放置しておくのは警察がリスクと考えたから。
過去何度も警察沙汰のトラブルを起こしており、徐々に過激性が増していくため、お灸をすえなければ歯止めが効かなくなると警察が判断したから。
「これは任意ですよね?なら僕は応じません」
騒ぎを起こして警察が事情聴取を求めると、彼は決まってこう言います。
「キOガイ配信者」の決まり文句でもある「任意だから応じません芸」。
警察も法を犯してくれないと、任意でしか事情聴取することができず、そこに強制力はありません。
だから「任意だから応じません」と返されれば非常に困ります。
今回のドローンを飛来させたことを機に、警察が無理やり理由をこじつけて強制力を行使しました。
つまり逮捕劇の背景には、彼をこのままにしておくと「危険」と考えたからではないでしょうか。
で、もう一つの理由が「模倣犯」を防ぐためではないかということ。
世間の注目を浴びていたドローン。
ノエルがドローン飛行配信をこのまま続けていけば、注目を浴び、「俺もやってみようか」と模倣する人々が増える可能性が十二分に考えられました。
それを防ぐために「ノエル」を見せしめとして逮捕したのではないでしょうか。
こうした警察に思惑があったと考えれば、ノエルを強引に逮捕したのも、多少は理解を示せます。
囲いという存在
そもそも論としてなぜ15歳無職の少年が高額なドローンを所有しているのか?
それは「囲い」という存在がいたからだと後に明らかになっています。
囲いとは、リスナーであり配信者の有力な支援者のことを指すそうです。
ノエルは自身のHPに口座を公開しており、ノエルに支援したいと思ったリスナーはこの口座にお金を振り込むわけです。
ノエルは自身を支援してくれたリスナーには、超越者と崇め、対価として限定動画などの優良のコンテンツを提供していました。
15歳のくせにしたたかというか、きちんとしたビジネスモデルを構築してるようですね。
ドローンを飛来させたことにより逮捕されたノエルですが、一番クローズアップされたのはこの「囲い」という存在でした。
この囲いという存在は、ギャンブル漫画「カイジ」のある一節を想起させます。
こうした安定した場所で見ているともうそれだけで・・・・・・・・・
しみじみ幸せを感じられる・・・・・・・・
普段感じることのできぬ「セーフティー」という名の悦楽・・・・・・・・・・・・・・
「安全」であることの愉悦・・・・!
高層ビルとビルの間に架けられた鉄骨。
この橋を渡りきれれば莫大な金銭を得られるが、仮にバランスを崩して足を踏み外そうものなら待っているのは死です。
金欲しさに阿鼻叫喚して橋を渡る挑戦者たち。
その様を安全圏から眺める観客たち。
観客は普段感じることのない「安全」を、挑戦者を眺めることにより実感するのです。
人間の闇を写しだした名シーンですね。
囲いという存在もこれに近いのではないかと思います。
自分は全くの安全圏から「過激な配信をするノエル」を眺めるという優越感。
リスナーは、普段感じることのないスリルと優越感を提供してくれるノエルに、惜しむことなく私財を投げうるのでしょう。
孤独で理解者のいない人間は闇に堕ちていくだけだ ノエルの今後
過激なことをすればするほど人は集まります。
優越感と好奇心に人は中々抗えないものですからね。
よって、ノエルの今後の配信活動は今まで以上に過激になっていくと考えられます。
何故ならノエルは自分に求められていることは「過激」であることを理解しているからです。
むしろ「過激性」がなくなれば、自分のファンはいなくなることを頭のどこかで理解してるはずです。
そして何より彼が孤独だというのも、過激な配信に駆り立てる動機なのかなとも思います。
過去起きた猟奇的な事件の根底にあるのは言い知れない「孤独」が最たる要因だと言われています。
「人」という漢字は「人と人が寄り添ってできている」と金八先生が生徒に教えましたが、僕は「人」という字にこういう解釈をしています。
「人は独りじゃ生きられない」
寄り添う相手がいなくなった瞬間「人」という文字はバランスを崩し、原形をを留めない形状となり崩壊してしまいます。
ノエルは学校を辞め、親との関係も極めて悪く、友達らしき友達も見当たらない。
彼の周囲の人間関係は綺麗に崩壊しているのです。
ノエルは配信業で食っていきたいと公言しているけど、配信を続ける本当の理由は彼が孤独だからだと思います。
迫り来る「孤独」という闇から逃れるために「ニコ生」という場所に逃避しているのではないでしょうか。
リスクを犯して危険な配信をするのも、自分が注目を浴びて、孤独を少しでも払拭したいと思ってるのではないでしょうか。
彼を正しい道に導いてくれる優しい理解者が現れることを切に願うばかりです。
以上、【ノエル君】キ◯ガイ配信者ノエルの釈放 孤独で理解者のいない人間は闇に堕ちていくだけだ...でした。