できるできないは別として、前々から町おこし的なことに興味があったのですが、日本の地域をテーマに扱うwebメディア「コロカル」にて、ちょっと興味がそそられる記事がありました。
それがこちら。
長崎県壱岐市の経済を活性化するために、センター長をなんと月100万円の給与を保証して募集しているのです。
これは市長以上の好待遇案件です。
センター長の具体的な業務は、壱岐市の事業者1500を対象に経営的なコンサルが主です。
経営の問題点を見つけたり、売り上げ増のアイディアを考えたりなどです。経営に苦しんでいる事業者の救済を図ることにより、壱岐市全体の経済を活性化させようというプロジェクトです。
しかもセンター長になるには学歴不問。ビジネスセンスに長けて情熱があれば誰でもOKだそうです。
一体全体、壱岐市はなんでこんな高額な報酬を用意してまでセンター長を募集しているのでしょうかね。
気になったので壱岐市のことをいろいろと調べてみました。
目次
そもそも壱岐市ってどんなところ?
GoogleMAP
長崎県に位置する離島。
島の面積は138㎞²で、日本に存在する島では20番目に大きいんだそうです。
自然豊かで、豊富な自然を売りにした観光スポットがいくつもあります。
離島ですから海水浴場はもちろんのこと、歴史的文化遺産も数多く存在します。
個人的に気になった観光スポットは、鬼の足跡という、海蝕崖の絶壁にぽっかり開いた謎の大穴。
鬼が島伝説の舞台にもなった場所だそうです。
写真を見るだけでグッと惹かれるものがあります。
壱岐市の主要産業
センター長を月100万で募集して、壱岐市の経済を活性化させようということですから、壱岐市の主要産業も調べてみました。
壱岐市の主要産業は以下の4つです。
- 農業
- 水産業
- 製造業
- 商業
● 農業
主要作物は、葉タバコ、水稲、メロン、いちご、肉牛用の基幹作物などです。
畜産業も盛んであり、壱岐市の子牛生産は全国的に有名です。
● 水産業
夏場の近海ではイカ漁が活発に行われ、特に品質が良い物は、壱岐剣(いきつるぎ)というブランド商品にもなっています。
冬場はマグロがよく取れるそうで、大間に匹敵するマグロの産地です。
● 製造業
大手メーカーの工場はないものの、7つの蔵元で麦焼酎が製造されており、海産物の加工業や、菓子製造業などが活発です。
● 商業
郷ノ浦・芦辺・勝本・石田の4町にはそれぞれ商店街があります。
大型スーパーとしては、イオン、マルエー、スーパーヤマグチ、スーパーバリューイチヤマ、などが存在します。
なるほどなるほど。これが壱岐市の主要産業ですか。
どうでもいいですが、イオンってこんな離島にもあるんですね。
人口が減り続ける壱岐市の実情
壱岐市のいろいろなデータを見ていくと、なるほど、月100万払ってでもどうにかしなければやばいなということがわかります。
そう、壱岐市の人口減少が中々えぐいのです。
人口(人) | 世帯数 (世帯) |
|||
総数 | 男 | 女 | ||
壱岐市 | 29,377 | 13,917 | 15,460 | 10,401 |
(旧 郷ノ浦町) | 11,039 | 5,236 | 5,803 | 4,066 |
(旧 勝本町) | 6,062 | 2,822 | 3,240 | 2,054 |
(旧 芦辺町) | 7,857 | 3,740 | 4,117 | 2,819 |
(旧 石田町) | 4,419 | 2,119 | 2,300 | 1,462 |
長崎県 | 1,426,779 | 665,899 | 760,880 | 558,660 |
引用元 リンク切れ
2010年に実施された国勢調査によれば、壱岐市の総人口は29377人。
1992年のデータから見ると、人口は右肩下がりで減少しています。
ピーク時1955年の、51765人にと比較するとなんと半分にまで人口が減っていますね。
やっぱり離島は不便ですからアクセスが良い都心に移住する人が多いのでしょうか。
年々観光客も減少しており、事業者の経営がかなり厳しいと言います。
やっぱりアクセスが不便な地方の最大の課題は共通して人口減少問題にどう向き合うかですよね。
壱岐市のセンター長になるには人口減少を解決するアイディアが必要
結局こういった地方を活性化させるためには、人口減少問題にどう立ち向かっていくかだと思います。
ではどういう風に立ち向かっていくかというと、基本的には、なんらかの革新的なアイディアで人を呼び込むか、人口減少の影響を一切受けないビジネスを作るか、の二通りでしょう。
う~ん・・・。しかしなんもアイディアが浮かばんw
僕の脳みそじゃ限界があるので、地方創生の成功事例を見ていきましょうか。
かなり有名なのが、葉っぱビジネスを展開して死にかけの町がよみがえったという、徳島県上勝町の事例。
上勝長は人口わずか1800人ほどの小さな町で、高齢化が進みまさに死にかけの町でした。
なんとかして上勝町を活性化させようと、上勝町の役場で働いていた横石知二氏が、上勝町で取れる葉っぱや花に注目。
町の高齢者2~3人と株式会社いろどりを作り、料理のツマモノ(料理を引き立てるために添えられる葉や花のこと)として上勝町の葉っぱや花を作ろと考え、研究に研究を重ね、魅力的なツマモノを作ることに成功しました。
たちまちいろどりは全国の料亭から信頼されるブランドに成長し、現在の年商は2億を超えるそうです。
この葉っぱビジネスは上勝町の主要産業にまで成長しました。
これは、人口減少の影響受けないビジネスモデルですね。
葉っぱを売ろうという発想が実に素晴らしい。
また、人口減少に歯止めをかけた流山市の事例も参考になるかもしれません。
流山市の井崎市長は、長い間い人口が低迷している流山の現状に危機感を覚え、人口を増やすためには、マーケティングとブランド戦略が必要と判断し、改革に乗り出します。
マーケティングなんて当たり前じゃないか!、と思うものですが、市の自治体は積極的にPR活動をしないらしく、したとしても観光スポットの紹介ぐらいなものだそうです。
流山市は、在宅が整備できる環境が整ってることや、緑が多いという強みがあり、井崎市長はそこに目をつけ、「都心から一番近い森の町」という都市イメージを作りました。
主なメインターゲットは子育て世帯。
良質な在環境を整備し、子育てや教育環境の充実にも力を入れました。
銀座などの都心に、「父になるなら流山市」「母になるなら流山市」という、移住を促す大型ポスターを掲出。
流山市は子育てに向いている地域だということをアピールしました。
これらのターゲットを絞ったマーケティングが功を奏し、10年間で人口が2万人も増加しました。
自身の強みはなんなのかを把握し、ターゲットを絞ったマーケティング活動が成功に結びついたのですね。
人口減少問題を解決した極めて稀な事例です。
こういった事例に壱岐市活性化のヒントが隠されているかもしれません。
自信があるなら応募してみよう
壱岐市を活性化させる革新的なアイディアをお持ちの方は、ぜひ壱岐市のセンター長に応募してみてください。
● 壱岐市役所 - 壱岐市産業支援センター・Iki-Biz センター長 大募集!!(リンク切れ)
なんたって年収1200万円保障ですからね。(ボーナスや手当はなし)
年収1000万超えの人なんて全体の3.9%しかいないのですから、お金を稼ぎたい人はある意味チャンスです。
数々のサイドビジネスを失敗させてきた僕も万が一ってことがありますから、だめもとで応募するのも悪くはないかもしれません。
以上、壱岐市で島おこしできる人材を月100万円で募集!気になったからいろいろ調べてみました...でした。