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なぜ2022年はFXで多くの億万長者が誕生したのか?追伸:FX止めました( ;∀;)

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去年の12月、FXに再チャレンジした。
が、結局大した成果を上げることはできず、あえなくやむなく撤退に追い込まれた。


ノリノリでFXの可能性をブログに書いてこのザマである。
この失敗をネタにしないのもブロガーとしてアレなので、本記事では、筆者が失敗した理由とFX市場をマクロな視点で分析してみようと思う。

目次

 

なぜAkiさんはFXで7億円以上の利益を上げられたのか

 

FXの生涯収支+7.5億というモンスター級のFXトレーダーがいる。
その名をAkiさんという。


Akiさんは誰もが認める圧倒的な常勝トレーダーなわけだが、Akiさんが尋常じゃないのが負ける時の額も凄まじいことである。

例えば2019年の7月、Akiさんは1.1億円の損切りをした。

 
しかも生放送中の損切りである。
普通なら1億の損切りにかかったら発狂しかねないが、Akiさんは極めて冷静に損切りを決行し、損切りしたあとも冷静に自分が損切りした根拠を解説していた。

一体なぜこんなに冷静なのか。
その答えは3年後に判明する。



Akiさんはそもそも感情が死んでいたのだ。

本人いわく、「相場にボコボコにされて感情が死んだ」らしい。

【超絶神回】Akiさんが降臨!岐阜さんの○○な質問に思わず…【トレアイBAR】より引用

 

故に、1億円の含み損を抱えようともそもそも狼狽する感情がなく、冷静に状況を分析し損切りを決断できる。

筆者は、これこそ勝てる人と負ける人を分ける一番のポイントだと思った。
なぜならFXというゲームはメンタルが非常に重要だからだ。

どれだけ素晴らしい手法があっても、どれだけ資金管理を正しくやっても、人間は一度感情的になると不合理な行動をとり、たった一回の負けでその年の利益全てを吐き出す愚行を犯してしまう。
多くのトレーダーが心当たりあるだろう。

実際、負けてるトレーダーの放送を見ると大抵が激しく感情を表に出し、相場が自分の想定とは違う方向に動くとブチ切れる。そこに論理性は皆無だ。

だからと言ってAkiさんのように感情を殺せるかといえばほとんどの人が無理だろう。

事実、筆者も無理だった。
筆者は極めて小さい金額でやってたにもかかわらず、負けるたびに激しく感情を揺さぶられ、結果的に不合理なトレードを繰り返し損を拡大させていた。

小さい額でやってこのザマなら、額を増やしたら正気を保てなくなるに違いない。
だからこそ、自分はトレーダーに向いてないと思い相場から撤退した。

これが筆者がFXを諦めた理由である。

Akiさんはある意味狂っていると言えるだろう。
普通の人間は1億の損切りをしたら正気でいられるはずがないが、Akiさんは億単位の損切りにかかろうが平然としている。

狂った精神があったからこそ、市場から7.5億をもの大金を抜くことができたのだとすれば、真っ当な感性しか持ち得ない筆者にFXは土台勝ち目のない戦いだったのだ。

 

2022年にFXで多くの億万長者が誕生した残酷な理由

 

筆者は、株で億り人になった人は多くいても、FXで億り人になった人はごく少数だという仮説を持っている。
なぜならFXは完全なるゼロサムの世界だからだ。

勝ってる人の利益は負けてる人の損失から生み出されているため、そうした厳しい世界で安定して利益を上げるのは並大抵のことではない。

一方、株式投資は長期でやればプラスサムと言われているので、経済が一定の成長をする限り多くの人がその恩恵に預かれる。
インデックス投資が最強なのも、バフェットが多年に渡り安定した収益を叩き出してるのもここに理由がある。
もし仮にバフェットがFXトレーダーだったら、今の地位はおそらくなかっただろう。

だからFXで億トレになるのは難しい。これが筆者の結論である。

だが、2022年のFX市場は、そんな筆者の仮説を嘲笑うかのように、多くのFX億トレーダーが誕生した。
ちゃんと統計を取ったわけではないが、SNSを見ると次々と億トレーダーが誕生しており、これは近年まれにみる光景だった。


 


スキャルパーの平井聡志さんは、2022年の収益は2.6億だというし、同じくスキャルパーのジュンFXさんも公には具体的な金額こそ明かしていないものの、1億以上の収益はあると思われる。
参考: 2022年の収支と振り返り - 高城泰|投資ライター

この活況は多くのFXトレーダーにとって希望のある話に思えるが、FX市場をマクロで見ると違った事実が見えてくる。

というのも2022年のFX市場を振り返ると、2022年は記録的な円安相場だった。
ドル円は3月ごろから上昇を続け、全く止まることなく10月には一時151円という高値をつけた。



こうした一方的な円安相場により、これまでFXに関心がなかった人も次々と参入してきた。

「今後も円安が続くならドルを買おう」

そう考えた人が多くいたのではないだろうか。

あくまでGMOクリック証券のデータになるが、円安が進むにつれて口座数も増加している。

GMOクリック証券 口座数/売買代金実績

参考: 口座数/売買代金実績 | 開示情報 | GMOクリック証券


市場参加者の増加は取引高の膨張につながり、2022年のFXの年間取引額は初の1京円突破という結果を生む。
参考: FX取引空前の活況 日米金利差拡大でドル円取引活発 来年は【コラム】 | NHK | コラム 株・円相場

2021年の年間取引額が5000兆円程度であることを考えると、2022年はその2倍の取引額があったわけである。

これだけ市場参加者が多くなれば、当然勝つ人の母数も増えるため、億トレーダー が次々と誕生するのも頷ける。
だが、これはあくまで勝ってる人が目立っているだけであって、勝者の足元には何千何万という屍が転がっていることを忘れてはならない。

FXはゼロサムの世界なので、カモが増えれば増えるほど上手いプレイヤーの収益額は積み上がっていく。

平井聡志さんが2.6億円稼ぐことができたのは、それだけたくさんカモがいたからだろう。

なので、FXには大きなチャンスがあるように見えて、依然として厳しい世界だと筆者は推測する。

 

勝てる場所で戦うことの大切さ

 

「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれた天才データアナリストの「ネイト・シルバー」は、幼い頃から数学や統計を分析するのが好きで、シカゴ大学で経済学を学んだのち、2000年に会計事務所のKPMGに就職し経営コンサルタントになる。

だが、シルバーは経営コンサルタントの仕事を面白いと思えず、KPMGを4年で辞めたのち2004年からオンラインポーカーで生計を立てるようになる。
自身の数学と統計の知識をオンラインポーカーに活かそうと考えたわけである。

この目論見は成功しシルバーは大金を稼ぐことに成功した。
ポーカーは対人戦であり、弱いカモがたくさんいればいるほど稼ぐことができるようになる。
シルバーは自身の知識をフル活用し、見事カモから金を巻き上げることに成功したのだ。

さすが天才と言いたいところだが、2006年に風向きが変わる。
シルバーは2006年の後半に差し掛かると、数ヶ月で7万5000ドルを失い、2007年になっても負け続け6万ドルを失う。

2年連続で負け、自信を失ったシルバーはオンラインポーカーの市場から撤退した。

シルバーはこれまで常勝だったのに、なぜ2006年を境に勝つことができなくなったのか。
それは2006年にオンラインギャンブル禁止法が制定されたからだ。

これによりシルバーは、タックスヘイブンを拠点とする海外のギャンブルサイトに狩場を移すことになる。
この時、規制によって弱いカモたちが恐れをなして市場から撤退するようになり、市場に残ったのは強いプレイヤーたちだけになった。

すると競争が熾烈になり、これまでカモから金を収奪してきた人たちは、今度は自分たちがカモになってしまい、勝つのが極めて難しいゲームになってしまった。
つまり、オンラインギャンブル禁止法により、オンラインポーカーの生態系が変わってしまったがために、シルバーは勝てなくなってしまったのだ。

シルバーの統計によれば、カモがたくさんいる時のオンラインポーカーは、全体の5番目くらいの実力でも損益をプラスにすることができた。

だが、市場からカモがいなくなると、全体の2番目の実力があるプレイヤーでも損益はギリギリトントンという厳しい環境になり、本当のトップしか稼げない市場となってしまった。
これではいくらシルバーでも勝ち続けることは無理だろう。

シルバーはこの経験から活動の場所を野球の分析、選挙の分析などに移し、結果大成功を収めた。

選挙を統計的に分析する人はほとんどいなく、それこそブルーオーシャンだった。
だから、シルバーは成功を収めることができたわけである。

この事実は、

「自分の能力が優位性をもつ市場で戦う」

ことの大事さを痛感させられる。

どれだけ優秀でも、カモが消え猛者しか残らなくなったオンラインポーカー市場で勝つことは難しいが、ライバルがいない、あるいはライバルが弱い市場なら、自分にほんの少し優位性があるだけで結果を出すことができる。

2022年のFX市場は、記録的な円安により「ドルを買うだけで儲かる」と考えたカモがたくさん参入し、その結果上手いプレイヤーが私腹を肥やす結果となった。
(そのようなカモがたくさん参入したかどうかはあくまで筆者の推測ですが)

これからFXをやりたいと考える人を止めはしないが、本当にFX市場において自分が優位性があるかどうかは、一度自問した方がいいだろう。

【参考にした資料】
ネイト・シルバー - Wikipedia
シンプルで合理的な人生設計/橘玲著

 

おわりに

 

考えてみれば筆者がマッチングアプリを撤退したのも、シルバーと同じく自分に優位性がないことがわかったからだ。

仮にマッチングアプリの男女比が女性7男性3で、なおかつ登録してる男が皆ハゲでデブで金のないキモいおっさんだけだったら、おそらく筆者はモテまくりだったろう。

だが、現実には男女比は逆で一部の強者男性が多数の女性を独占する構図となっている。
金もなく学歴もなく身長もなく、そのくせプライドは妙に高いという筆者を選ぶ女性はまずいないだろう。
だから筆者はマッチングアプリを焼き捨てたわけだ。

この選択は極めて正しいが、そうなると筆者は恋愛においてどこに市場を移せば勝てるのだろうか。

考えた結果、「貧しい国に行けばいいんじゃね?」という結論に至った。
筆者は日本では貧乏という位置づけだが、貧しい国にいけば評価は変わるはずだ。
そこで世界の貧困ランキングを調べたらブラジルが一番貧困らしい。

ブラジルなら筆者のランクが「金持ち」に格上げされ、女性にモテる確率は日本よりは上がるはずだ。
最も、ブラジルの殺人発生率は日本の36倍、傷害は21倍、強盗に至っては驚異の420倍らしいが、愛のためには多少のリスクは止むを得ない。

しんま、本当の愛を探すためにブラジル行ってきます。(行かない)