どうも、しんま13です。
今回見たのはフランス映画の「タイピスト!」です。
舞台は1958年のフランス北部。
女性の社会進出するままならない時代に、主人公のローズはタイプライターの早打ちの腕を見込まれて、ルイの保険代理店の秘書になり、そこから世界最速のタイピストを目指すというお話です。
早速感想を書いていきます。
目次
- 映画「タイピスト!」の基本情報・予告編
- 映画「タイプスト!」の主要登場人物・キャスト情報
- 映画「タイピスト!」のあらすじ
- 映画「タイピスト!」のネタバレストーリー解説
- 映画「タイピスト!」の感想
- 好きなシーン: ボブの応援
- まとめ
映画「タイピスト!」の基本情報・予告編
【監督】レジス・ロワンサル
【脚本】レジス・ロワンサル
【ジャンル】ラブコメ
【公開日】2012年11月17日
【上映時間】111分
映画「タイプスト!」の主要登場人物・キャスト情報
・ デボラ・フランソワ: ローズ・パンフィル役
・ ロマン・デュリス: ルイ・エシャール役
・ ショーン・ベンソン: ボブ・テイラー役
・ ベレニス・ベジョ: マリー・テイラー役
映画「タイピスト!」のあらすじ
1950年代フランス。都会暮らしに憧れて、田舎から出て来たローズは、保険会社を経営するルイの秘書に晴れて採用されるも、一週間でクビを言い渡される。
「ただし──」と、ローズの唯一の才能〈タイプの早打ち〉を見抜いたルイは、彼女と組んで世界大会で優勝するという野望を抱く。
1本指打法から10本指への矯正、難解な文学書のタイプ、ピアノレッスン、ジョギング、心理戦の訓練。
Amazonより引用
映画「タイピスト!」のネタバレストーリー解説
最初にも書いた通り、本作の舞台は1958年のフランス北部。
この時はまだパソコンはなく、書類などは全てタイプライターという文字を印刷する機械で作成するという時代です。
そのため、事務作業に従事する人間はこのタイプライターを使ってタイピングしなければならず、タイピストと呼ばれるタイピング専門の職業も存在しました。
本作は主人公のローズが田舎から上京し、ルイ・エシャールが経営する保険代理店の秘書の面接を受けるところから始まります。
如何にも田舎から来た風の地味なローズに対してルイは不採用にしようとするものの、ローズのタイピングの早打ちに目を引き採用を決意。
こうしてローズはルイの保険代理店の秘書として働くことになります。
・・・が、ローズはタイピング以外これといった取り柄がない上にドジ。
そんなローズに対してルイは「仕事を続けたいならタイプライターの早打ち大会に出て優勝しろ」と告げます。
そんなこんなで大会に出場したローズは善戦するも虚しく敗退。
この日からルイはローズを世界一のタイピストにするために猛特訓をすることを決意。
ルイは自分の家にローズを住まわせ、毎日仕事が終わったらローズにタイピングの指導をするのです。
当初ローズは一本指でしかタイピングができなかったものの、ルイのコーチにより5本指全てを使ってタイピングができるまでに成長。
特訓の成果もあってか次の大会ではローズは優勝。
そして、全フランス大会でも優勝・・・するものの、ここでローズとルイは仲たがいしてしまい、ローズはジャピー社と契約してしまいます。
そしてローズはフランスのスターとなり名声を得るのです。
ローズが世界一のタイピストになるためにあえて身を引いたルイでしたが、やっぱりルイはローズのことが気になり、世界大会の決勝戦の会場に駆けつけ、「愛してる」と愛を告白します。
そして、ローズは見事タイピングの世界タイ記録を出し優勝。
ルイとローズはステージ上で口づけをしながらエンディングを迎えるのでした。
映画「タイピスト!」の感想
最初から最後まで楽しい映画でした。
主人公のローズは、どこか地味でドジ娘ながら、負けん気の強さと持ち前のタイピングの腕で世界を目指すという、ありがちな設定ながらとても楽しめました。
ローズとルイの関係も実に興味深く、二人は社長と秘書の関係でもありながら、コーチと選手、彼氏と彼女、といった具合に場面によって関係性が変わっていくのです。
ローズは全く仕事ができないのに、ただ一つタイピングの腕前は素晴らしく、その才能を見抜いたルイはローズを世界一のタイピストにするために特訓に明け暮れる日々。
ローズはローズで絶対に田舎に帰りたくなかったので必死です。
なんせ田舎に買えると好きでもない男と結婚しなければならないのですから。
そんなこんなで二人は奇妙な共同生活を送り、そして恋に落ちます。
そしてお約束のすれ違いイベントが発生し、二人は離れ離れに。
でも、結局最後はお互いの愛を確認しあって結ばれるという、王道中の王道ストーリー。
でも面白い。いや、だから面白いのです。
誰もが予想できる王道のストーリーをここまでテンポよく面白く表現できたのは圧巻です。
また、1958年という時代背景についても触れていきたいです。
1958年と言えばまだパソコンもスマホもなく、現代から考えればかなり不便な生活をしていた時代です。
注目すべきなのが、この時代はまだ女性の社会進出が十分に進んでいない頃だったということです。
今でこそ女性の社会進出が国の課題みたいな風潮ですが、1950年代は完全なる男社会。
男が働き女は家を守る...みたいな形が自然で、女が働くことは極めて珍しい時代だったのです。
日本でも国が総出を上げて女性の社会進出を推進していますが、30代男性の平均年収が440万円なのに対し、女性は372万円なので、昔よりはましになったとは言え、それでも確実に男女格差があることがわかります。
本作では、ローズの父親は、働かせるのではなく誰かと結婚させることによって娘を幸せにしようとしていましたし、ローズがインタビューに対して「タイピストはスポーツみたいなもの」と言ったところ、インタビューワーがバカにしたように笑うなど、どこか女性を下に見ている描写が出てきました。
それでもローズは負けずに、バカにしたインタビュワーに対してタイプをぶつけてやったりと、たくましく生きているのが好感を持てます。
男女格差が激しかった1950年代に、ローズはたった一人で上京し、タイピングの腕前一つで世界にのし上がったのですから実に見事なものです。
なので、本作の最大のメッセージは女性の社会進出なのかな~と思いました。
好きなシーン: ボブの応援
最後の世界大会の決勝戦でアメリカの選手と対峙することになったローズでしたが、お互い一勝一敗で、次の試合で決着がつくという状況になりました。
その時ローズは、緊張のあまり控室に逃げ込んでしまいます。
そこで控室にてルイと再会。
ルイとローズはお互い愛してると言い、抱き合います。
ルイと再会して元気になったローズは、会場に戻って席に着くと、ボブに「がっかりさせんなよ!この試合君に賭けてるんだから!」と応援の言葉をもらうのです。
ローズは満面の笑みでウィンク。
このシーンめっちゃ好きです・・・!
うまく言葉にできないのですが、昔の仲間がこうして応援し、そしてローズもそれに応えてきちんと試合に勝ってしまうところが実に最高でした。
大きな見どころと言えるシーンではないのかもしれないけど、このなんてことないボブとローズのやり取りが、自分はこの映画で一番好きなシーンです。
まとめ
名作ではないかもしれないけど普通に楽しい映画。
テンポがいいし、ローズは頑張り屋さんで可愛いし、当時の1950年代感もよく描かれているし、万人に受け入れられる作品でしょうね。
少年ジャンプみたいに「努力」「友情」「勝利」の3つが詰まっており、まさに王道的なストーリーです。
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ではでは。
以上、【ネタバレ有】映画「タイピスト!」あらすじ・感想。女性の社会進出というキーワード...でした。