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【ネタバレあり】映画「マイノリティ・リポート」のあらすじと感想。非人道的システムの運用

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どうも、しんま13です。

Amazonプライムビデオでトム・クルーズ主演の「マイノリティ・リポート」というSF映画を発見したので観てみました。

 

 

今回はマイノリティ・リポートのネタバレ感想を書いていきます。

ネタバレありの感想なので、まだ本作を観ていない方はAmazonプライム会員に登録して視聴することをおすすめします。

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目次

 

映画「マイノリティ・リポート」の基本情報・予告編

 


【監督】 スティーヴン・スピルバーグ
【脚本】ジョン・コーエン スコット・フランク
【原作】 フィリップ・K・ディック フィリップ・K・ディック「マイノリティ・リポート」
【配給】 20世紀フォックス
【製作国】アメリカ合衆国
【公開日】2002年12月7日(日本)
【上映時間】145分

 

映画「マイノリティ・リポート」の主要登場人物・キャスト情報

 

● トム・クルーズ(主演): ジョン・アンダートン役
犯罪予防局の刑事。6年前に息子のショーンが殺害された過去から、犯罪予防に力を注ぐようになった。辛い過去からドラッグを服用している

● コリン・ファレル: ダニー・ウィットワー役
司法省調査官。プリコグの殺人予知システムに欠落がないかを調査しに来た。

● マックス・フォン・シドー: ラマー・バージェス局長役
犯罪予防局の局長。

● サマンサ・モートン: アガサ役
プリコグと呼ばれる預言者のうちの1人。

● ロイス・スミス: アイリス・ハイネマン博士役
プリコグ殺人予知システムの考案者。

● キャスリン・モリス: ララ・クラーク役
ジョンの妻。

 

映画「マイノリティ・リポート」のあらすじ

 

西暦2054年のワシントンD.Cの殺人発生率は0%になっていた。
その理由は、プリコグと呼ばれる預言者の3人による殺人予知システムを構築したからだ。

具体的なシステムの内容は、預言者であるプリコグの3人が殺人事件を事前に予知し、それに基づいて犯罪予防局の刑事たちが事件を未善に食い止めるというもの。
犯罪予防局のジョン・アンダートンは、6年前に息子を殺害された過去から、この犯罪予防システムに執心するようになる。

システムの全国規模での導入に対する国民投票が行われることとなり、調査のために司法調査官のダニー・ウィットワーがプリコグのシステムを視察しに来る。
その時、プリコグの一人「アガサ」が突然過去の事件の映像を見せてきた。
これはエコーと呼ばれる現象で、気になって調べてみるものの結局この映像がなんだったのかはわからなかった。

後日、プリコグたちが新たな殺人事件を予知した。
その内容がなんとジョンが全く知らない男を銃殺するというものだった。

刑事から一転殺人事件の容疑者になったジョンは、その場から逃走。
なぜ自分が殺人事件の容疑者になったのか?それを知るためにジョンはウィットワーたちの追跡を逃れながらプリコグの秘密を探っていくのだった。

 

映画「マイノリティ・リポート」のネタバレ感想

 

2002年に公開されたトム・クルーズ主演のSF映画「マイノリティ・リポート」。
舞台は2054年のワシントンD.C。

映画を観る前はなんの情報も入れてなかったので、人工知能を使って殺人事件を未然に防ぐ話なのかと思ったら、まさかの超能力者を使って犯罪予知システムを構築するとは、なかなか面白い設定です。


犯罪予防局のジョンは息子を誘拐殺害された過去から、このプリコグの犯罪予知システムに執心するのですが、何故かプリコグの予知に自分が見知らぬ男を銃殺している映像が流れます。

これは誰かの罠なのか?
それとも本当の予知なのか?

刑事から一転容疑者になったジョンは逃走しながら、その謎を探るため、そしてプリコグのシステムの秘密を探るために行動します。

ユニークな設定、シンプルなストーリー、程よく散りばめられてるアクション、予知は本当に正しいのかという謎、暴かれていく陰謀、どんどんマイノリティ・リポートの世界観に引き込まれ、あっという間に2時間が過ぎました。

いや〜面白かったです。

技術革新が著しい昨今ですが、技術は万能ではないし、ましてや予知能力などかなりの眉唾もの。
新しい技術に頼るのはいいですが過信しすぎるととんでもない事態を招きます。
しかし、犯罪予防局の人たちは崇高な思想のもとにプリコグの予知能力を完全に信じていました。

そんな状況に一石を投じたのが司法調査官のダニー・ウィットワー。
彼は非常に優秀な男でした。

みんなが信じているプリコグの犯罪予防システムに欠落はないかを疑い、ジョンが容疑者になると彼を捕まえるためにプリコグのシステムを使うウィットワー。
プリコグのシステムを完全に信じていなくとも、目的達成のためには使うものは使うという合理的主義者。マジで優秀です。

そして、ウィットワーはラマー・バージェス局長とプリコグの秘密に誰よりも早く気づくのです。

マイノリティ・リポート ウィットワーのワンシーン

ウィットワーがラマー局長を詰めているシーン


残念ながら結局ウィットワーはラマーに殺されてしまうのですが、間違いなく登場人物の中で一番優秀な男でした。
ジョンとのアクションシーンでも、ジョンと互角に戦っていたし。

そして、やはりプリコグの予知通りジョンは見知らぬ男を殺してしまうのでしょうか?
結論からいうと殺してしまいます。

自分は最初の段階でジョンの殺人について3つのパターンを想定していました。

・自己防衛のためにやむなく殺害
・息子を殺した男だと判明して殺害
・やっぱりプリコグの予知は嘘だった


答えは「息子を殺した男だと判明して殺害」でした。
ただ、これはラマー局長に仕掛けられた罠。

ラマー局長は自分の不祥事に気づいてしまったジョンを陥れるために、息子ショーンを殺した男をでっち上げ、ジョンに男を殺させるよう仕向けたのです。
そして、ジョンはその罠にはめられ男を殺してしまったのです。

プリコグは殺人が起こることを予知できても、その殺人が起こる背景は教えてくれないので、ラマー局長はそのシステムの隙間を突いた罠を仕掛けたわけです。

ジョンを殺人犯に仕立て上げてでも守りたかったラマー局長の秘密とは、それは自身の殺人。

犯罪予防システムを構築するためには、予知者のアガサが必要です。
しかしアガサの親がアガサを取り戻そうとしますが、アガサを手放すわけにはいかないラマー局長はアガサの親を殺害してしまいます。
当然この殺人はプリコグに予知されるのですが、これをエコーとして処理させ隠蔽。
これがラマー局長の秘密なのです。

殺人を未然に防ぐシステムを作る人間が自ら殺人を犯すという業の深さ。
本作は、どれだけ完璧なシステムを作ろうと、それを使う人間が道を踏み外せば意味がないということを如実に示してくれる作品です。


にしても、生身の人間であるアガサ含めた3人の予知者たちを、まるでモルモットかなんかのように管理し、毎日殺人事件を予知させ続けるって、どう考えても非人道的すぎますよ。
仮にこれで殺人発生率が0%になっても、この3人たちは報われません。
一生、殺人事件を防ぐために予知させ続けられるのです。
ひどすぎる・・・!

よくもまあこんな非人道的なシステムが国民から支持されるものです。
多数を守るために少数の犠牲は仕方ないってことですかね?

 

【マイノリティ・リポート考察】プリコグの予知システムが問題な3つの理由

 

1.非人道的すぎるから

プリコグの3人は、水槽みたいな場所に入れられ24時間管理されています。
彼らに人権などなく、ただ殺人を予知するためだけに存在しているのです。
しかし彼らは普通の人間。
普通に生きて普通に死ぬ権利があります。
このプリコグのシステムはその人間の権利を奪う非人道的な仕組みなのです。
一体誰がこんな非人道的なシステムの運用を決定したのでしょうか・・・。

 

2.殺人を犯す前に逮捕するという矛盾

プリコグは殺人を予知し、その予知をもとに刑事たちが殺人事件を未然に防ぎます。
ということは容疑者となった人間は自分が罪を犯す前に捕まってしまうわけです。
まだ罪を犯してくても「いやプリコグの予知があったから」と一切の弁明は認められません。
殺人が未然に防げる反面、プリコグの予知が正しいという前提で構築された、実に恐ろしいシステムでもあります。

 

3.完璧なシステムでも使うのは人間

プリコグの予知は完璧でした。
ただ、その完璧なプリコグを使うのは完璧ではない人間です。
人間は間違いを犯すし、道を踏み外すものです。
結局使う人間が完璧ではないという前提でシステムを構築しないと、隠蔽、改ざんがし放題です。


プリコグの予知システムは非現実的かもしれませんが、将来的には、「人工知能を使って犯罪予備軍みたいな人たちを抽出して監視する」みたいな世界が実現するんじゃないかと思っている自分です。
 

SF映画ってなんで紙媒体に映像が流れるの?

 

本作マイノリティ・リポートは、2054年という未来の世界が舞台です。

こういうSF映画によくあるのが、新聞紙や雑誌などの紙媒体に映像が流れるテクノロジー。

正直あれ意味不明なんですよね・・・。

技術的にできるどうこうの話ではなくて、別に紙媒体に映像を流す必要があるのかと・・・。
だって動画が見たいならスマホとかタブレットで見ればいいじゃん。
わざわざ新聞紙で動画を見る必要あります?
動画のデメリットって10分の動画だったら絶対に10分見なきゃいけないことです。
これが文章なら、読む人のスピードによって時間をコントロールできます。
動画だとそれができない。
だから、わざわざ紙媒体に映像を流す意味があるのかって思ってる自分です。
ハリーポッターでも紙媒体に映像が流れるのがデフォルトだし。

技術的にできたとしても、それをやる必要があるようには思えません。

 

マイノリティ・リポートには続編がある

 

本作「マイノリティ・リポート」の10年後の世界を描いた「ドラマ マイノリティ・リポート」という続編があります。

2015年9月21日に放送が始まり、全10話で完結しました。

続編ではトム・クルーズは出演しませんが、興味ある方はチェックしてみてください。

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まとめ

 

すでに10年前の映画ですが、今見ても普通に面白いです。
設定が秀逸だしストーリーもシンプルでわかりやすい。

SF映画が好きな方はぜひチェックしてみてください。
冒頭でも書きましたが、Amazonのプライム会員になれば視聴可能なので、この機会にぜひ登録してみてください。
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ではでは。
 

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以上、【ネタバレあり】映画「マイノリティ・リポート」のあらすじと感想。非人道的システムの運用...でした。