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【ネタバレなし】映画「新宿スワン」あらすじ・感想。月収300万円稼げるスカウトマンの世界

※本記事には広告が含まれています。
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どうも、しんま13です。

漠然とアングラ社会に興味があるのですが、今回見た映画は普段知ることができないスカウトマンの世界を描いた「新宿スワン」です。

 

新宿スワン

新宿スワン

 

 

4年前くらいに原作は10巻まで見ましたが、ストーリーはほぼ忘れています。

本作はAmazonプライムビデオで見ることができます。

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では早速感想を書いていきます。

目次

 

映画「新宿スワン」の基本情報・予告編

 


【監督】園子温
【脚本】鈴木おさむ
【ジャンル】アクション
【公開日】2015年5月30日
【上映時間】139分

今回メガホンを取ったのは園子温監督。
個人的に園子温監督と言えば「冷たい熱帯魚」のイメージが強く、はちゃめちゃな映画を撮る方という印象が強いです。

参考記事: 【ネタバレあり】映画「冷たい熱帯魚」の感想と埼玉愛犬家連続殺人事件について

 

映画「新宿スワン」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ 綾野剛: 白鳥龍彦役
じり貧の状態で新宿に流れ着き真虎(マコ)にスカウトに向いていると言われスカウトマンを目指す。喧嘩っ早いがまっすぐな男で自分がスカウトした女は必ず幸せにすると豪語している。

・ 伊勢谷友介: 真虎
スカウト会社バーストの幹部社員。鋭い洞察力で次々と女性をスカウトする、凄腕のスカウトマン。龍彦の教育係。

・ 深水元基: 関玄介役
バーストの幹部社員。バーストの狂犬と呼ばれているほど凶暴な性格だが、実は策士家で義理堅い性格をしている。

・ 村上淳: 時政役
バーストの幹部社員。社長の右腕的存在。口数が少ない。

・ 豊原功補: 山城神役
バーストの社長。

・ 安田顕: 松方孝役
スカウト会社ハーレムの社長。ハーレムの業績が上がらず日々苛立っている。

・ 金子ノブアキ: 葉山豊役
ハーレムの№2。とても頭が切れる。

・ 山田孝之: 南秀吉 役
ハーレムの幹部社員。裏で覚せい剤を売りさばいている。

・ 沢尻エリカ: アゲハ 役

 風俗嬢。勤務していた店で店長に暴力を振るわれたところを龍彦に救われ、以後龍彦のことを慕うようになる。

※登場人物が多いので主要人物以外は掲載していません。

 

映画「新宿スワン」あらすじ

 

元スカウトマン・和久井健が自らの実体験を元に新宿・歌舞伎町を舞台にスカウトにかける男たちの熾烈な争いを描いた人気漫画『新宿スワン』を、超豪華キャストで実写映画化した作品。
プロデューサーは『クローズZERO』シリーズ、『ルパン三世』など実現困難な企画にあえて立ち向かい大ヒットさせてきた山本又一朗。
監督は『ヒミズ』『地獄でなぜ悪い』など、カルト的人気を誇る鬼才、園子温。

Amazonより引用

 

映画「新宿スワン」のストーリー解説

 

サクッと新宿スワンのストーリーを解説しておきます。

新宿スワンの舞台はタイトル通り新宿。

眠らない街と呼ばれる新宿に迷い込んだ金なし夢なしの白鳥龍彦。
龍彦は歌舞伎町を歩いていると、チンピラにからまれます。

ケンカに自信がある龍彦でしたが、相手が多すぎて袋叩きにされてしまい、そんな時に龍彦を助けたのが真虎。

真虎はスカウト会社バーストの幹部社員で、龍彦のことを見てスカウトマンの才能があると確信。龍彦をスカウトマンの世界に引き入れます。

最初は全然スカウトがうまくいかなかった龍彦でしたが真虎の指導により徐々に成長。
そして「自分がスカウトした女は絶対に幸せにする」という理念を掲げ、どんどんスカウトを成功させていくのです。

そんな中、バーストのライバル会社である「ハーレム」ともめ事が勃発。
こうしてバーストVSハーレムという対立構図ができあがり、業界のことを何も知らない龍彦も巻き込まれていくのです。

 

映画「新宿スワン」感想

 

もともと「新宿スワン」は原作者である和久井健のスカウトマン体験を元に描かれた作品です。
普段知ることができないスカウトの世界。
スカウトを題材にした作品はそう多くないので、そんなスカウトマンの裏側を垣間見ることができるという意味では「新宿スワン」はかなり貴重な作品と言えるかもしれません。

ただ、映画「新宿スワン」に関してはとにかく内容と言える内容がないっ!!!

なんというか、単なる底の浅いケンカ映画のような内容です。
(原作はもうちょい深い話だったような気がするんだけど・・・)

やたら殴り合いのシーンが多く、全ての物事を強引に拳で解決するという安っぽい展開が目立ち、ケンカ映画があまり好きではない自分からしたらツッコミどころ満載。

ラストで、いがみあってた二人がケンカすることで友情を取り戻して、あげくのはてに「またケンカしような」と言うシーンがあったのですが、全く持って感情移入できませんでした。
だって、普通、いがみあってる二人が殴り合ったらさらに関係性悪化するでしょ。
なんで拳をまじりあえることでお互いの全てを理解できるようになるんですか??

こんな感じで、登場人物たちはなんでもかんでもケンカで解決しようとし、ケンカが強い人間が正義みたいな価値観が跋扈している映画です。

裏社会の話とか、組織間での頭脳戦とかを期待していたのですが、実際は猿と猿が戦うだけ。
ケンカ映画が好きな人なら楽しめるかもしれませんが、自分は全く感情移入はできず楽しめませんでした。

前述した通り、「新宿スワン」は作者の和久井氏の実体験に基づいてるらしいですが、実際のスカウトマンたちって日々こんなケンカしまくってるんですかね?

多少の誇張はあるにせよ、ケンカに明け暮れる登場人物、ケツ持ちのヤクザ、スタッフの暴力が横行する風俗店、お店の女の子がみんなシャブ中、こういった描写が全て本当なのならば、ずいぶんスカウトマンの世界はダークですね。。。

 

結局スカウトした女を幸せにできなかった龍彦

 

龍彦は「自分がスカウトした女は絶対に幸せにする」と言っておきながら、紹介した一人は飛び降り自殺、もう一人は殺人罪で服役、と全然幸せにできていません。

もちろんもともとが難ありな女たちだったのですが、それでも結局龍彦は自分が紹介した女を幸せにするどころか、バリバリ不幸にさせています。
だめじゃん龍彦。。。

どれだけ良いお店に紹介したとしても、もともとがダークな世界なので、もしかしたらスカウトしない方が女たちは幸せになれたのかも...なんて考えてみたり。

 

映画はクソだったけど「真虎」と「関」は格好良かった

 

結論から言って映画自体は内容が薄ぺっらくてあまり面白くなかったのですが、登場人物たち一人一人に魅力があり、だからこそなんとか最後まで見れたってのがあります。

特に「真虎」と「関」は抜群に格好良かった。


真虎はバーストの幹部社員で、優しそうな顔とは裏腹に何を考えているのか底が読めない不気味な恐ろしさがあります。
経験方法で、とても頭が切れて、策士家で、周りからも絶大に信頼されていて、龍彦がピンチに陥ったら全力で助けに行き、男が惚れる男という凄まじく魅力的なキャラクター性。
真虎役を演じた伊勢谷友介さんはとてもはまり役だったと思います。


そんな真虎とは対照的な「関」。
関はバーストの狂犬と呼ばれ、とにかく凶暴で破天荒な男です。
部下が見てる前で女と行為に至ったり、龍彦のことをいじめたり、ハーレム相手に無謀な喧嘩を仕掛けたり、本能の赴くままに生きてる感が半端じゃありません。ザ・自由。
絶対自分の上司にはしたくないタイプです。
しかしそんな関も破天荒そうに見えてちゃんと計算して物事を運ぼうとする策略家だったります。
そのギャップがいい。
そして凶暴な男だけど情に厚いところもポイント高い。

というわけで映画はクソでしたが、この2人は恰好良いのでそれだけで見る価値はあるかもしれません。

 

月収300万円稼げる!?実際のスカウトマンの世界

 

ご存じ、街でのスカウト好意は法的にアウトです。


厳密にいえばスカウト行為は職業安定法と迷惑防止条例によって禁止されており、仮にスカウト行為を行うと1年以下の懲役、または100万円以下の罰金が課せられます。

というわけで、新宿スワンを見てスカウトマンになろうとするのは自由ですが、法的には完全にアウトなのでおすすめはできません。

とはいえ、未だ街の中でスカウトをしている人は見るし、実際のところはグレーゾーンなのでしょう。


そして、作中では一切語られていないスカウトマンがどれだけ稼げるのかというお金の話ですが、これも色々調べてみると興味深い事実がわかりました。

下記は、とあるスカウト会社のスカウトマンバイト募集ページなのですが給料がえげつない。


なんと週1だけのアルバイトで月収30万円。週5回フル出勤すれば月収が80万円。
社員に昇格すると週6勤務で月収150万円。幹部社員になれば倍の300万円。

最低賃金の概念が吹き飛ぶくらい稼げます。

週1のアルバイトだけで30万稼げることも驚きですが、幹部になれば一気に年収3000万プレイヤーになれるというのは夢がありすぎます。

これだけ破格の待遇を掲示されるのなら自分もやりたいくらいです。
と、うっかりその気になりそうでしたが、基本スカウトマンは完全歩合制なので、当然スカウトがうまくいかないと全く稼げません。

多分ナンパとかうまい人は向いてるしすぐに月収100万円は超えるかもしれませんが、自分みたいに陰キャでコミュ障な奴は、月収100万どころか女に股間蹴られるか逮捕されるかのどっちかになるでしょう。

「スカウトマン募集」というキーワードで検索するとスカウトマンを募集している会社が多数ヒットするので、もしスカウトマンとして一旗上げたいのであれば応募してみてください。

 

まとめ

 

映画自体はクソでしたが、まあ内容という内容がない分頭空っぽにして見れるのでそこそこ楽しめました。

原作ファンや好きな俳優がいるなら見てもいいと思います。

映画「新宿スワン」は続編があり、そちらも感想記事を書いたのでよかったら御覧ください。

 


また、冒頭でも書きましたが本作「新宿スワン」とその続編はAmazonプライムビデオで視聴することができるので、気になる方はチェックしてみてください。

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Amazonのプライム会員は月325円の会費で3万作品以上を見ることができるのでおすすめです。

ではでは。

以上、【ネタバレなし】映画「新宿スワン」あらすじ・感想。月収300万円稼げるスカウトマンの世界...でした。

 

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