相も変わらず2021年もモテなかった。
というか女との接点がまるでなかった。
あまりにも接点がなさすぎて、もし今女とデートすることになっても緊張しすぎて、「あっ」「あっああ」しか言えなくなりそう。カオナシかよ。
このように、筆者のようにモテず神奈川県の隅っこで孤独を叫んでるアラサーがいながら、女でこういう状況に陥ってる人はほとんど見ない。
大体女ってやつは彼氏がいるし、彼氏がいなかったとしてもそれは「今いない」だけであって、直前までいたり、友達以上の関係の男が複数人いたりする。
「生きるのまぢつらい。もうむり・・・」とか言ってるメンヘラ女なんて、大抵理解のある彼氏くんいるからね!?ムキー!!ずりー!!
こうした不均衡を見た時に、
「女って恋愛市場で男より得してね?」
という疑問が生まれてくる。
というわけで本記事では、男女の恋愛の不均衡の謎に迫ってみることにする。
目次
女に生まれること自体が特権だと主張する人
恋愛市場における男女の不均衡を見てか、すもも氏は以下の主張を何度かしている。
女性に生まれること自体が特権だと思う。
— すもも (@sumomodane) January 7, 2022
正直言い過ぎだと思った。
別にすもも氏のことではないが、非モテほどこうした主張をしがちな傾向があるように思う。
特に、非モテをこじらせてミソジニスト(女嫌い)になった人は、女には男にない特権があって、不当に利益を享受していると主張する人が多い。
実際のところ本当に女性には特権があるのだろうか?
個人の主観やモテない筆者のような怨念ではなく、客観的なデータから恋愛市場における女性の特権の有無について見てみよう。
恋愛市場における男女の不均衡 やっぱ女は得してる?
なんとなく察しがつくかもだが、現在恋人がいるかどうかは、男女で大きく差がある。
また、一度も交際経験がない人の割合もこれまた大きな男女差がある。
どれくらい差があるのか見てみよう。
以下はリクルートが行なった恋愛・結婚調査の、「男女別恋人がいる人の割合」の結果である。
参考:https://www.recruit-mp.co.jp/news/20200115_01.pdf
(ちなみにこのグラフは自作である。下手って言わないでね)
現在恋人がいると答えた男性は26.9%なのに対して、女性は38.9%と圧倒的な差をつけている。
恋人がいないと答えた割合に特段の男女差はないものの、「現在恋人がいないかつ、交際経験がない」人は、男性で33.8%もいるが、女性は22.9%にとどまっている。
どこのアンケート調査結果を見ても概ねこのような結果に落ち着いている。
恋愛市場が男女共にフェアなのであれば、男女の値は等しくなるはずだ。
しかし実際はそうなっておらず、女性の方が恋人いる(いた)率は明らかに高い。
つまり、女性は恋愛市場で有利な立場にいると言っても差し支えないだろう。
また、男女別の告白率を見ても、男性の7割に告白経験があったが、女性は5割しかなかった。
参考:https://www.atpress.ne.jp/releases/19834/4_5.pdf
これは、女性は自分から勇気を出して告白しなくても相手から告白してくるのを「待つ」ことができるので、男性より楽な立場にいることになる。
つまり、「女性は恋愛市場で有利な立場にいる」という補強材料の一つになるわけだ。
しかしここでまた疑問が出てくる。
そもそも、なぜ女性の方が恋人獲得が容易なのだろうか?
数字は事実を示すが理由までは教えてくれない。
その理由を探るべき色々な本を読んだところ、「エロティック・キャピタル」の存在に気づかされる。
最強の資本「エロティック・キャピタル」
エロティック・キャピタル(長いので以降エロス資本と記す)とは「金融資本」「人的資本」「社会資本」などと同様の概念で、それがエロに置き換わっただけだ。
つまりエロの資本という意味だ。
このエロス資本の概念を提唱したのが社会学者のキャサリン・ハキムである。
参考: エロティック・キャピタル すべてが手に入る自分磨き
このエロス資本の最大の特徴は女にあって、男にないということだ。(基本的には)
若い女性は程度の差はあれど皆このエロス資本を持っている。
男は思春期になると女性の身体に興味を持つようになる。
それはつまり、このエロス資本に引きつけられているということだ。
女性が男性より多く告白されたり、男性より恋人がいる割合が高いのも、このエロス資本が関係しているのではないかと筆者は考える。
実際、「綺麗な女性とセックスしたい」という欲求は凄まじく、それが男性にとって最大のモチベーションになったりもする。
女性が恋愛市場で有利な立場にいるように見えるのは、女性だけがこのエロス資本を持っているからではないだろうか。
なぜなら男性にはこのエロス資本は備わっていないのだから。
そう考えれば、女性の特権的な立場が理解できる。
とはいえ、これには補足が必要である。
エロス資本の寿命はすごい短いのだ。
女性のモテのピークは24~26歳で、そこからは緩やかにモテなくなり、30歳を超えてくると一気に価値が下落し、35歳を超える頃には市場価値はほぼ0となる。
このモテの下降はエロス資本の減少を意味する。
男性の場合、加齢によるモテの需要減少がもう少し緩やかだ。
つまり、確かに若い頃は女性は己のエロス資本で特権的な立場に立つことができるかもしれないが、それにはリミットがあるわけで、長期スパンでみれば決して女性が特権的であるわけではないのだ。
その他にもエロス資本が招く悲劇はたくさんあるが、それはまた別記事で触れることにする。
ともかく、女性にはエロス資本があるからといって、必ずしも男性より得しているかといえば、そうも言えないのである。
【参考】
・女性の“モテ期”はクリスマス(25歳頃)がピーク!未婚男性に人気の女性会員をマッチングアプリで大調査!|株式会社Parasolのプレスリリース
・エロティック・キャピタル - Wikipedia
セックスのコスト差が示す残念な男の性
恋愛市場における男女の不均衡をエロス資本で説明したところで、男女の性戦略の違いも紹介しておきたい。
社会心理学者のエレイン・ハットフィールドは、1978年にアメリカで、男女の違いを暴くためある実験を行なった。
それは「ナンパ」の実験である。
実験は社会心理学のクラスから男性4人、女性5人がボランティアとして参加した。
彼ら彼女らの平均年齢は22歳。清潔感があり容姿は平均的。
このボランティアたちには「チャンスがあればセックスをしたいと思う」を基準に、大学のキャンパスでナンパをしてもらった。
この実験の目的は、以下の3つのセリフにナンパされた人がどういう反応を示すかを調べることだ。
①今晩、どこかに出かけない?(デート)
②今晩、僕(私)の部屋に来ない?(アパート)
③今晩、いっしょにベッドで過ごさない?(ベッド)
デートという軽いお誘いから、アパートに連れ込むというまあまあ難易度の高いお誘いに加えて、下手したら防犯ブザーを鳴らされかねないベッドへの勧誘というハードなお誘いまで、段階毎に3パターン用意された。
実験参加者たちは、3番目のお誘いをするのはさぞ強靭な精神力が要求されたことだろう。
エレイン・ハットフィールドも教え子たちにひどいことをさせるものである。
では、デート、アパート、ベッド、ナンパされた人はどの程度OKしたかの結果をみてみよう。
【ナンパの結果 OKと答えた割合】
項目 | 女 | 男 |
デート | 56% | 50% |
アパート | 6% | 69% |
ベッド | 0% | 75% |
この結果はかなり示唆に富んでいる。
まず、デートには56%の女性がOKするものの、男性は50%とやや下がる。
しかし、アパートへの誘いになると女性は一気に応じなくなる一方、男性の69%がほいほいアパートにいくことをOKしている。69%ということは、デートに応じる割合よりはるかに多いということだ。
情けないったらありゃしない。
さらに驚愕なのはベッドへの誘いだ。
女性は誰1人としてベッドに誘いに応じてないのにもかかわらず、男性は75%が応じている。
これは、男はそこにセックスするチャンスがあれば決して逃さないということを意味する。
なぜなら男は、デートの誘いは50%しか応じないくせに、アパートに誘われて「もしかしてワンチャンある!?」と思えば69%がアパートに行き、ベッドへの誘いは8割近くが応じてるからだ。
筆者のように9年間も彼女も作らず、セックスのチャンスをあえて自らの意思で避け続けてきた修行僧のようなメンタリティを見習って欲しいものである。
己を鍛えるためにあえて彼女を作らなかったのである。あえてね。
泣きたくなってくる余談はともかく、女性はベッドへの誘いには全く応じていない。
アダルトビデオの世界では、容姿端麗、豊満ボディな女性が登場し、如何に自分がHが好きかをアピールするものだが、現実世界ではH大好きなのは男だけだったようである。
やはりAVはふぁんたじー・・・。
一体なぜこのような男女差が出るのかというと、それはセックスのコストの違いが原因だろう。
というのも、男の場合セックスにさしたるコストは発生しない。
それこそほぼ無限に精子を出すことができる。
我々生物は「生存」と「生殖」に最適化されており、男の場合多くの女と性行することが進化論的に正しい選択肢となる。
となれば、目の前にセックスのチャンスがあるなら逃す手はない。
それが男性の不甲斐ない結果の正体だ。
一方、女性の場合はセックスに「妊娠」「出産」「育児」という多大なるコストが発生する。
一度妊娠してしまえば9ヶ月間は行動がロックされ、出産となれば自身の生死をも危ぶまれ、(先進国ではそういったリスクはほぼないけど)無事出産したらしたで、今度は子育てをせねばならない。
女性は男性とは比べ物にならないくらいセックスのコストが重いのだ。
こうしたコスト差を考えれば、女性が簡単にセックスを許すわけがないだろう。
女性は、目の前の男が信用に足る男かどうかを慎重にジャッジしようとする。
残念ながら「H大好き♡」とか言ってるAV女優は漏れなく嘘なのだ。
0円スマイルを提供しているマッククルー、よりも素敵な笑顔でパイズリしてくれるAV女優深田えいみだって、撮影が終わった瞬間「今日のおっさん加齢臭きっついんだよ!ゲーハーで出っ歯で謎に毛深いしよー!マネージャー水!早く!!あー今日は一蘭食って帰ろう!イライラするー!!」とか愚痴ってるんでしょうね。きっつー。
撮影現場の悲しすぎる現実はともかく、恋愛市場の不均衡にせよ、セックスに対する男女のアクションの違いにせよ、男と女は生物学的に別という立場を取れば、男女の恋愛の謎が解明されてくる・・・ような気がする。
【参考】
・女と男 なぜわかりあえないのか/31pナンパが証明した男女の違い
本記事を書こうと思った理由
もちろん、男女の恋愛の不均衡に疑問を持ったというのが執筆の大きな理由ではあるが、もう一つはフェミとミソジニストの行き過ぎた言動が執筆に至った動機だったりもする。
フェミニストは支離滅裂で自分に都合のいい主張ばかりをするし、ミソジニストは激しい憎悪から過度な女叩きをして、両者の溝は深まるばかりである。ツイッターランドでは両者が激しく衝突している。
両者の戦いを見る観客は、「だから世の中から戦争はなくならないんだ」と教訓めいた知見を得ることとなる。
両者は基本的に相手の性の立場で考えることをしない。
それがいらぬ対立を生むのだ。
女叩きをしているミソジニストは、女性の特権的な立場を許せないらしいが、彼らの中でエロス資本に言及している人は1人もいなかった。
叩くのは個人の自由ではあるが、せめてもう少し勉強してほしいものである。
そうした小さな憤りから本記事執筆の動機が強まった。
筆者は自身の感情を一旦脇において、なるべくフェアに物事を考えたいという矜恃があったりする。
なので、パパ活女子や頂き女子たちのように、己のエロス資本を最大活用して不当にマネーメイクしている腹立たしい輩のことも一旦は忘れた。
己のエロス資本を武器に、投資ど素人を破滅に誘い込む元AV女優のことも一旦は忘れた!!
参考: 元AV女優の「上原亜衣」がグレーなアフィリエイターに成り下がってた件について - 要件を言おうか
玉の輿婚に成功して、「私勝ち組ですけどなにか?」みたいな顔して筆者のこと見下してくるクソ女のこともぜーんぶ忘れた!!!!!
フェアに論じるために自身の感情は一旦脇に置いたのだ。
だからみんなもフェアに論じようぜ。
ではでは。