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【ネタバレ有】映画「嫌われ松子の一生」のあらすじ・感想。毎回破滅の道を選ぶ女の壮絶人生録

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どうも、しんま13です。

前々から気にはなっていたけど、なんだかんだ見てなかった1作「嫌われ松子の一生」をAmazonプライムビデオで見ました。

映画「嫌われ松子の一生」

映画「嫌われ松子の一生」

 

 

本作「嫌われ松子の一生」は、不器用でハチャメチャな女の一生をユニークに描いた作品で、不幸な話なのにどこか笑えてしまう内容となっています。

では早速感想を書いていきます。

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目次

 

映画「嫌われ松子の一生」基本情報・予告編

 


【監督】中島哲也
【脚本】中島哲也
【ジャンル】コメディ・ロマンス
【配給】東宝
【公開日】2006年5月27日
【上映時間】130分

 

映画「嫌われ松子の一生」登場人物・キャスト情報

 

● 中谷美紀: 川尻松子役
本作の主人公。壮絶な人生を送っている。

● 瑛太: 川尻笙役
松子の甥。殺された松子の部屋を掃除するうちに、松子の壮絶な人生を知るのだった。

● 柄本明: 川尻恒造役
松子の父。

● 市川実日子: 川尻久美役
松子の妹。病弱である。

● 香川照之: 川尻紀夫役
松子の弟。松子を憎んでいる。 

●  伊勢谷友介: 龍 洋一
松子の生徒で、松子が先生をクビになる原因を作った張本人。
その後、二人は再会する。

● 黒沢あすか: 沢村めぐみ役
松子とは刑務所で会い、松子の友人。

 

映画「嫌われ松子の一生」あらすじ

 

恋人にフラれ自暴自棄になっていた川尻笙は、父から伯母松子が殺されたことを知らされる。
笙は松子に会ったことがなかったが、殺された松子の部屋の掃除を頼まれ渋々掃除することになり、これまで語られなかった松子の壮絶な人生をを知ることになるのだった。

 

映画「嫌われ松子の一生」のネタバレ感想

 

本作は、「川尻松子」の壮絶な人生をコメディタッチかつミュージカル風に描き出しており、ハチャメチャで悲惨なんだけど、どこかクスっと笑えてしまうような作品でした。

松子はひたすら真面目に生きているのに、どこか不器用で、どこか頭が弱いせいか、決断が迫られるシーンで毎回破滅の道を選んでしまうのです。

見てる側としては、「ええ、なんでそっちの道を選んだ・・・!」「なんでそうなる!」の連続です。

松子の転落人生は教師をクビになったところから始まるのですが、そのクビになった理由も実にアホらしいです。

ある店で1万2000円が盗まれた事から物語は始まります。

先生の間で、「龍 洋一」という生徒が怪しいとなり、担任だった松子は龍に「お金を盗ったのは龍君なの?」と問い詰めるが否定されます。

それで話が終わればいいのに、松子は事態の収集を図るために他の先生から1万2000円を盗みそれを店主に差し出して謝るものの、「あんたじゃなくて窃盗の張本人である龍を連れてこい!」と言われしまい、松子は「実は私が盗みました!!」と、その場を逃れたい一心でわけの分からない嘘を言い放ちます。

これが原因でクビ。

小さい子供が怒られるのを回避するために、その場逃れの嘘をつくのはよくあることですが、松子は大人になってもそういう癖があったせいで、転落人生を歩むことになるわけです。

クビになった松子は家族と反りが合わなくなり家出をし、売れない作家の男の元に転がり込むのですが、この男が超絶DV野郎で、毎日暴力を振るわれます。

そのDV男が自殺をしてしまい、松子は今度はDV男のライバルだった岡野健夫と恋仲の関係になります。
だが、岡野は妻子持ちなので、松子はあくまで愛人という立場。

結局岡野に捨てられてしまい、別れ際に「正直きみの身体はすごくよかったから・・・」と言われ、その言葉を真に受けた松子はなんとソープ嬢に転身。

ソープ嬢として荒稼ぎするものの、年齢とともに客を取れなくなり、その後はヒモ男と売春?的なことをやり日銭を得るが、金銭トラブルでヒモ男を殺害し刑務所に収監。

出所後、元生徒の龍 洋一と再会。
龍はヤクザになっていました。

龍は昔から先生が好きだったと告白し、二人は恋仲に。

しかし龍は所詮ヤクザ。暴力を振るうわ、ヤクザの仕事を手伝わされるわと、散々な目にあいます。
それでも松子は「一人で地獄に行くよりは、誰かと地獄に行ったほうがいい」と考え、龍から離れないのです。
このセリフに松子の言い知れない孤独と人生観がよく表れています。

何人もの男を好きになり、そして裏切られ、刑務所に収監されるまでに堕ちていく松子は、きっと一人が嫌でとにかく寂しかったのでしょう。

しかし、結局龍にも裏切られてしまい松子はまたひとりぼっちになってしまいます。

松子は人生に絶望し引きこもりになり、死なないために生きるだけの生活を続けることに。

最後は唯一無二の親友だっためぐみの名刺を手に握り、少年たちにバットで殴られ命が尽きてしまうのでした。

教師をクビになってから松子の転落人生は始まり、何人もの男に裏切られ、刑務所に収監され、人生に絶望し狭いワンルームアパートで1日中無気力に過ごし、最後は少年たちに殺されるという、実に悲惨な最期を遂げるという悲しい結末。

松子は決して悪い人間ではないどころか、真面目で一生懸命なのに、最初にも書いたとおりどこか頭が弱いのか、必ず破滅の道を選んでしまうがために、堕ちるとこまで堕ちてしまったのでしょうね。

本作はミュージカル風に作られているので、松子の悲惨な人生も音楽の力でどこか面白く笑える仕様になっていますが、冷静に考えてみると松子の生き様は壮絶だし、とても笑えるものじゃありません。

果たして最後まで孤独に生きた松子の人生は幸せだったのでしょうか?

何とも言えない余韻を残す作品でした。

 

松子はADHD?

 

僕自身ADHDみたいな側面があるものですから、松子の行動を見てると「もしかして松子はADHDでは?」と思いました。

松子がその場を逃れたい一心で「私が盗みました!」と、突拍子もないことを言ってしまい、それが原因でクビになります。

そんなこと言ったら、後で大変な事態を招くことはわかりきってるのに、彼女は後先を考えて行動できないので、どんな状況でもその場その場で判断を下してしまうのです。
こういうところが実にADHD的だな〜と思いました。

今でこそアスペルガー症候群やADHDは一般的に認知される障害ですが、松子は昭和を生きた女なので、仮にADHDだったとしてもそれを自分で認識するのは無理でしょうし、周囲も理解を示さないと思われます。
だから松子は、自分の決断が間違ってるかもしれないなどと疑うこともなく、毎回破滅の道を選んでしまうわけです。

 

松子を演じた中谷美紀の演技が凄まじい

 

松子役を演じた中谷美紀さんの演技は鬼気迫るものがあり、圧倒されました。

なんせ、松子20代の教師時代から、愛人、ソープ嬢、そして晩年の50代まで、中谷さんは全て一人で演じきったのですから。

つくづく役者の表現力には本当驚かされるものです。

本作「嫌われ松子の一生」の中島監督は、役者に厳しいことで有名であり、中谷さんに対しても厳しく当たったそうです。

Wikipediaの情報によれば、「何度やっても同じじゃないか」「あんたの感情などどうだっていい」「殺してやる」などど毎日のように罵声を浴びせられ、中谷さんはあまりにも辛すぎて撮影をすっぽかしたこともあるんだとか。

それでも中谷さんはめげずに、「この役を演じるために女優を続けてきたかもしれない」と言い、最後まで川尻松子という役を全うしたのです。

そういう辛さとある種の覚悟があったからこそ、中谷さんの演技は鬼気迫るものがあり、見るものを圧倒する力があったのかもしれませんね。

まあこういうまとめ方をすると如何にも良い話っぽくなってしまいますが、中島監督が主演女優に対して連日罵声を浴びせ「殺してやる」とまで言ったのなら、それはもう結構なパワハラ案件な気がしますけどね・・・(苦笑)

 

まとめ

 

本作「嫌われ松子の一生」は、人生を100%全力で生きた松子の壮絶人生をたっぷり堪能できる最高の映画です。

ミュージカル仕様になってるので、とにかく話のテンポが良い。
暗い話なのに、作品には暗い雰囲気はほとんどなく、どこかユニークです。

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ではでは。

以上、【ネタバレ有】映画「嫌われ松子の一生」のあらすじ・感想。毎回破滅の道を選ぶ女の壮絶人生録...でした。

 

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