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【ネタバレ有】映画「クリーピー 偽りの隣人」あらすじ・感想。サスペンスと見せかけた単なる胸糞作品

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どうも、しんま13です。

今回見た映画はやたらAmazonでレビュー数の多かった「クリーピー 偽りの隣人」です。

 

クリーピー 偽りの隣人
 

 

良い映画というのは余計な説明が一切ないものですが、本作「クリーピー 偽りの隣人」に関しては、悪い意味で説明が全くなく、見終わった後に「は?」となるような作品でした。

見終わった後にこれほどモヤモヤして、ふつふつと怒りがこみあげてくる映画もそうないです・・・。
では早速感想を書いていきます。

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目次

 

映画「クリーピー 偽りの隣人」の基本情報・予告編

 


【監督】黒沢清
【脚本】黒沢清・池田千尋
【ジャンル】サスペンス
【公開日】2016年6月18日
【上映時間】130分

 

映画「クリーピー 偽りの隣人」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ 西島秀俊: 高倉幸一役
警察官だったがある失敗で警察を退職。その後は犯罪心理学を教える大学教授となり、妻である康子と幸せに暮らしている。

・ 竹内結子: 高倉康子役
幸一の妻。

・ 東出昌大: 野上刑事役
現役の警察官。

・ 香川照之: 西野雅之役
高倉一家の隣人。教会の理事をしている。どことなく会話がかみ合わず何とも言えない雰囲気を持つ。

・ 藤野涼子: 西野澪役
雅之の娘。

・ 川口春奈: 本多早紀役
一家失踪事件で唯一取り残された娘。

 

映画「クリーピー 偽りの隣人」のあらすじ

 

高倉幸一は警察官だったが、凶悪殺人犯との交渉に失敗し人質の女を死なせてしまう。
以来、警察官は退職し、住まいも変え、大学で犯罪心理学を教えるという新生活をスタートさせていた。

そんなある日、警察官時代の知り合いである野上刑事からある失踪事件の調査を依頼される。
高倉は興味本位でその失踪事件を追っていくのだが、調査をしているのと同時に、隣人である西野雅之の言動や行動に違和感を感じ始めるのだった。

そして、高倉は事件の深い闇に徐々にのめり込んでいく。

 

映画「クリーピー 偽りの隣人」のネタバレ感想

 

サスペンス作品は、巧みな伏線や大きな謎がラストで明かされるからこそ面白いのです。
なのに、ラストで謎は謎のままで終わり、序盤で張られた伏線を全くもって回収しなかったら、視聴者としては実にストレスを感じるものです。

コナン君が犯人を見つけたのに、犯人であるという証拠を示さず「お前が犯人だから!!」とごり押ししてたら、読者も犯人も納得できないのと一緒です。

本作「クリーピー 偽りの隣人」もそんな作品。

サスペンス風にストーリーが展開されていくのに、事件の謎が解明されるどころか、むしろ謎は深まるばかりで、登場人物の行動も理解不能すぎて、途中で見るのを辞めたくなりました。

それでもラストでは全ての線が一本につながるだろうと思って最後まで見続けましたが、期待虚しく意味不明のまま意味不明に終わりました。
そりゃないぜよ。

冒頭でも書きましたが、もう少し説明が必要ですよこの映画は・・・。


サクッとどんなストーリーなのか解説しておきましょう。


あらすじでも書いた通り、主人公の高倉は刑事仲間だった野上から、ある一家失踪事件の調査を依頼されます。

その失踪事件最大の謎は、なぜか娘だけ取り残されていたということ。
早速高倉と野上は当時取り残された娘である本多早紀から話を聞くのでした。

調査を進める一方で、高倉は隣人である西野という男に違和感を覚えるようになります。
西野は微妙にコミュニケーションの取り方が変だったり、康子に対して「僕と旦那さんどっちが魅力的ですか?」と問いかけたり、不審な行動が目立ちます。

野上が西野の素行調査を行うと、西野は実は全く別の男だと発覚。

ここから西野の本性がむきだしになります。

西野は隣人の田中さんの家を放火し、野上と田中を殺害。
駆けつけた刑事を殺害。

挙句の果てに西野は康子を懐柔。
康子は、追いかけてきた高倉に対して薬物?のようなモノを注射し高倉が抵抗できない状況に追い込みます。

そして、西野は今の家を捨て、高倉一家と澪と一緒に引っ越し先を探すために車で旅に出るのです。

途中、高倉家の犬がうるさいうということになり、雅之が高倉にピストルを渡し犬を撃ち殺すように指示。

しかし、高倉はその指示に従わず、ピストルで雅之を撃ち抜き殺害。

これでエンディング。


かなり端折って説明するとこんな感じのストーリーです。

終始、いい雰囲気を出してる映画で、前半までは次から次へと出てくる謎にわくわくしていましたが、何度も言う通り後半がマジでクソ。

謎が謎のままで終わり、意味不明な結末でエンディングです。

とにかく疑問点が多すぎるので、1個ずつ疑問点を紹介していきましょう。

 

疑問点1 野上刑事の謎の執着

 

あらすじでも書いた通り、野上が一家失踪事件の話を高倉に持ち込んできたところからストーリーが始まります。

この一家失踪事件は既に何年か前の事件で、事件性があるかどうかすらわからないので、この事件に関心がある人はほとんどいませんでした。

なのに、野上はわざわざ刑事でもない高倉にこの失踪事件の真相を解き明かすように迫るのです。

これが謎。

野上にとって昔に起きた失踪事件などどうでもいいはずなのに、何故今更になってこの事件に執着するのか。

野上が担当した事件で心残りだったとか、自分の家族や友人が関わってるとか、そういうバックグラウンドがあれば話は別ですが、別にそういうわけでもありません。

もうちょっと説明が欲しいですわ・・・。

 

疑問点2 何かがおかしい妻。奇行が目立つ

 

本作は西野がサイコパス役だったのですが、登場人物たちもどこかサイコパスかなと感じるシーンが多く、特に高倉の奥さんである康子はそれが顕著でした。

康子は最初からおかしかった。

新たな土地に引っ越してきた高倉夫妻は近所にあいさつ回りをします。
その際、康子はチョコレートを持っていくのですが、なんとこれが手作りチョコなのです。

知り合いならまだしも、よく知らない人の手作りチョコはちょっと躊躇します。

まあこれくらいなら「ああ、お菓子作るのが趣味なのかな」と見過ごせますが、康子は作りすぎてしまったシチューを何と西野に「作りすぎてしまったのでよかったらどうぞ」とおすそ分けするのです。

いやいや・・・

超嫌じゃん隣人の作ったシチューなんて。

康子はさも当たり前かえのように、いやむしろ喜んでくれるとさえ思ってシチューをおすそ分けしているのです。


また、幸一が帰宅すると、康子がどこかよそよそしく、幸一が軽く問い詰めると、康子が謎のブチギレ。
徐々に口論がヒートアップしてキレるならわかるけど、いきなり沸点に達してブチ切れ始めたので最初かなりびっくりました。
なんでそんなにキレるんだろうかと。

こんな感じで康子さんはどこか奇行が目立つ人でした。

 

疑問点3 西野家の家がダンジョンになってる

 

多分この映画を見た人誰もが突っ込んだところであろう西野の家。

玄関口は至って普通なのですが、

映画「クリーピー 偽りの隣人」西野の家の玄関


右の通路に出ると、いきなり雰囲気が変わります。

映画「クリーピー 偽りの隣人」西野の家の通路


なんだこのダンジョンは!?

そして、人を監禁するための部屋がこれまたすごいデザインです。

映画「クリーピー 偽りの隣人」謎の部屋


家の外観は至って平凡な一般住宅なのに、部屋の内部はまるでダンジョンのような怪しい施設になっているのです。

こんな家の造りになってるなんて、元々住んでいた本当の西野さんこそ頭おかしかったんじゃないのか??

 

疑問点4 なぜ澪は逃げなかったのか

 

澪は西野と一緒に住んでる娘でしたが、澪の本当のお父さんは西野雅之ではありません。

本当のお父さんとお母さんは西野によって殺されているのです。

それどころか、お父さんとお母さんを殺す手助けをしたのは澪本人です。
西野は澪の両親二人を殺し、何故か澪だけ活かして普通に生活させているのです。

この時点でツッコミどころ満載です。

なぜ澪は自分の両親を殺した西野と一緒に生活をしているのでしょう。

仮に西野に脅されていたとしても、普通に学校に行って普通に生活してるわけですからいくらでも逃げるチャンスはあります。

澪は中学生なのでそれくらいの自己判断はできるでしょう。

なのに、澪は警察に駆け込むわけでもなく西野の犯罪に手を貸すのです。
謎すぎる。

 

疑問点5 謎の注射の正体

 

ところどころで謎の注射を打つシーンがあります。

この注射を打たれた人間は、西野に抵抗することができなくなり、西野の指示に従うようになります。

物語終盤で幸一が注射を打たれてから、全く抵抗できなくなりました。
西野に懐柔された康子も恐らくこの注射を打たれたのでしょう。

しかし、結局この注射が何なのか判明していません。
例のごとく何の説明もなしです。

そんな風に人を自由に操れる薬があるのであれば、そこの説明はちゃんとしてほしいものです。

 

疑問点6 結局西野の動機や目的は明かされず。彼は何者だったんだ?

 

高倉が追っていた一家失踪事件の家族は西野によって殺されてました。

そして西野は、ゆく先々で何人もの人を殺します。

だけど、結局最後までなぜ西野がそのような犯罪に手を染めたのか、その理由については全く明かされませんでした。

恐らく西野がサイコパスだからこそ殺人を繰り返してきたのかもしれないけど、それにしたって説明が少なすぎます。

一家失踪事件では西野が家族3人を殺したという結末だったのですが、何故か娘の本多早紀だけを殺しませんでした。

最初は娘だけ殺さなかったのには何かの理由があるんじゃないかと思いましたが、結局その理由も一切明かされぬままラストを迎えるわけです。


西野は康子に対して「僕と旦那さんどっちが魅力的ですか?」と意味不明な言動をしたり、澪の両親を澪に殺させたあげく、何故か澪だけは殺さず一緒に生活したり、とにかく西野という男は謎が多く、そしてその謎の多くは明かされず「サイコパスだから」で片付けれてしまったので、何ともスッキリしません。

多くの伏線を張ったなら、ちゃんとそれを回収してほしいものです・・・。

 

まとめ

 

本作は途中まではかなり面白かったのに、謎は謎のままで、壮大な伏線の数々は一切回収されないままラストを迎えたのでストレスが半端じゃありません。

それに警察もあまりにも無能だったので見てて腹がたちました。
なぜあんな怪しい男を逮捕しないのかと。

サスペンス作品は自分が大好きなジャンルではありますが、本作に至っては単なる胸糞映画だったので10点満点中3点。

タイムマシンがあったら映画を見る前の時間に戻って、映画を見ようとする自分をぶん殴ってでも止めていたことでしょう。

香川照之や西島秀俊のファンでもなければ見る必要はありません。
真面目に見たらがっかりするだけです。

ではでは。

 

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以上、【ネタバレ有】映画「クリーピー 偽りの隣人」あらすじ・感想。サスペンスと見せかけた単なる胸糞作品...でした。