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しんま的メンタルを安定させる3ヶ条

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理解のある彼女くんも優しい家族さんも不在、おまけに金もないという有り様なのに、なぜ筆者のメンタルは比較的安定しているのか。
本記事では筆者が実施してるメンタル安定方法を3つ紹介する。

目次

 

1. 人生に希望を持つ

 

1940年。第二次世界大戦真っ只中の中、ポーランド南部オシフィエンチム市郊外に悪名高き、「アウシュビッツ強制収容所」が誕生する。

このアウシュビッツ強制収容所の悲惨さは、帝愛グループ「地下労働施設」の非ではなく、もちろん1日外出権などというオプションもない。
アウシュビッツ強制収容所に収容された者は、「労働力になる」「労働力にならない」という死の選別をされ、「労働力にならない」と判断された者は即ガス室行き、「労働力になる」と判断されても筆舌に尽くし難い過酷労働が待ち受けている。

昼食のスープが配られる時、懇意にしてくれていた将校が鍋の底にレードルを深く突っ込み、幾分か豆を多くすくいあげてくれた。
こんな些細なことがこの地獄の環境下ではとても嬉しいことだったらしい。

「異常な状況では異常な反応を示すのが正常なのだ」と強制収容所での体験をした、「夜と霧」の作者フランクルは言うが、ではそんな異常な状況でも強く前向きに生きられるのはどういう人なのだろうか。
それは、「人生に希望を持つ人」である。

強制収容所に収容されていた収容者たちは誰しも、「戦争の状況次第ではここから解放される」という希望を抱いていた。
だからこそ過酷な労働にも耐えられる。

しかし、収容所の新聞は収容者の期待を裏切る記事しかなく、「クリスマスには家に帰れるかもしれない」という細やかな希望はことごとく打ち砕かれる。

その結果、1944年のクリスマスと1945年の新年の間の週に大量の死者が出た。
これは、過酷な労働、飢餓、伝染病、疾患、では説明がつかない現象だった。
フランクルはこの現象を目の当たりにして、クリスマスに家に帰れるという希望にすがっていた人たちがその希望を失い抵抗力をもがれ死んでいったのだと推測する。

人は希望を失うと死ぬ。すなわち、逆説的に人は希望があればどんな困難にも耐えうることを指し示す。

筆者は人生においてほぼ全てのことで失敗しているが、それでも気が狂わないでいられるのは人生に「希望」を持っているからだろう。

 

2. 運動をする


アメリカの臨床心理学者ジェームズ・ブルーメンソールは、156名のうつ病患者を集めて以下のようなグループ分けをした。

① ゾロフトという抗うつ剤を服用するグループ
② 週に3回30分運動をするグループ
③ ゾロフトの服用と運動を両方行うグループ


以上のようなグループ分けをしてうつ病が回復するかを経過観察した。
4ヶ月後、実験の結果が明らかとなる。

被験者のほとんどがうつ病の症状が劇的に改善されたのだ。
重要なのが、運動だけして回復したグループとゾロフトだけを服用して回復したグループの数がほとんど変わらなかったことだ。

これはつまり運動は抗うつ剤と同じ効果があるということになる。しかも、何の副作用もなしに。

だがブルーメンソールは慎重だった。
本当に運動にそんな効果があるのかを確かめるため、被験者たちを引き続き経過観察することにした。
なぜならうつ病は再発することが多いから、長期でみないとその効果の真偽を判定できないからだ。

半年後、抗うつ剤だけを服用したグループの38%がうつ病を再発した。
だが、運動をしたグループの再発率はわずか8%で、再発率は10人に1人にも満たないものだった。
運動は抗うつ剤同等の効果があるどころではない。抗うつ剤以上の効果を発揮したのだ。

果たしてなぜ運動にこのような効果があるのか。
それを1から説明すると情緒な記事になるので結論だけ書くと、「BDNF(脳由来神経栄養因子)」が関係してくる。

BDNFとは脳が生成するタンパク質で、脳細胞の増加、記憶力、健康など脳の様々な働きを促進する作用がある。
参考: 脳由来神経栄養因子-Wikipedia

うつ病で自殺した人の脳を調べると、BDNFの値が通常より低いことが確認されている。
また、神経症の患者もBDNFの値が低い傾向にあると言われている。
抗うつ剤を使用するとBDNFの濃度は上がり徐々にうつ状態が回復し、脳内でBDNFが正常に作られるようになる。

そして、ここからが大事なのだがこのうつ病の鍵となるBDNFは有酸素運動で増やすことができるのだ。
だから、運動をしたグループはうつ病が改善した。

効率的にBDNFを増やすには有酸素運動が適しており、具体的には「インターバルトレーニング」がいいらしい。
これは、「60秒激しく動いて60秒休む」を1セットとしそれを10回繰り返すようなトレーニングである。

また、運動はセロトニンとドーパミンの濃度を高めるので、これも精神の安定に大きく寄与する。

以上のように運動は人の精神にポジティブな影響を与える。

筆者は小中高ずっとサッカーをやっていたスポーツマンであり、現在は週3~5でランニング、縄跳び、シャドーボクシング、などの有酸素運動をしているのでそれがメンタルの安定に大きく影響しているのだと思われる。

ただ一つ断っておくと、この項のほとんどが「スマホ脳」で一躍有名となったアンデシュ・ハンセンの「運動脳」での知見が下地になっている。なので、ハンセンが間違っていれば自ずと筆者の主張も間違っていることになる。
(ハンセンは膨大な参考文献を載っけてはいるが、語学の問題により筆者はチェックしていない)

 

特に健康系の知識はその真偽が疑わしいものがたくさんあるので注意が必要である。
だが、運動をすると心身ともにスッキリするあの感覚は誰しも経験があるだろう。
だから、ここで書いた主張も大きくは間違っていないと信じたい。

 

3. 読書をする

 

人生に絶望したとき人が頼るものはなんだろうか。
友人、家族、恋人、ゲーム、映画。頼るものは人によって違うだろう。
筆者の場合それが本だった。具体的には小説だ。

小説を読むという作業は当たり前に集中力が要求される。
集中しないと風景描写や心情描写が頭の中でイメージされない。
だから、小説は映画などと違って物語への没入感が段違いなのである。

物語に没入すると辛い現実を忘れさせてくれる。ここではないどこかに連れて行ってくれる。

恥を晒すと、筆者はマックを追い出されたときかなり辛かった。

 


経済基盤が揺らぎなおかつ自分が13年間もいたマックというコミュニティから排斥されたことは、筆者のメンタルに大きくダメージを与えた。

その辛さを軽減してくれたのがやはり本だった。
そのときに読んだ本で記憶に残っているのが、ヘミングウェイの「老人と海」だ。


主人公の老人は漁師だがもう歳である。おまけに運にも見放されて84日間も不漁だった。
だが老人はそれでも諦めず再び漁に出て、そこで大物のサメとエンカウントする。
ようやく運が回ってきたか。だが、サメは手強い。ましてや老いた肉体には手に余る強敵だ。
当然の如く苦戦を強いられる。サメだけではなく照りつける太陽も老人の体力を奪う。
だが老人は勇敢だった。決して諦めなかった。肉体がボロボロになりながらも漁師としてのプライドを忘れることなく最後まで賢明に戦う。

おこがましいことは百も承知だが、その一生懸命な姿が筆者の状況と重なりメラメラと闘争心が湧いてきたものだ。
小説には現実を忘れさせてくれる魔法がある。小説には前を向かせてくれる不思議な力がある。

何も失うものがない筆者がかろうじて無敵の人になっていないのは、素敵な小説たちのおかげだろう。

 

近い未来メンタルは人為的にコントロールできるようになるかも話

 

私たちは皆「自分」というアイデンティを持っているし、自分の感情は自然発生的に生じるものだと思っている。
だが、人間の感情は人為的に操作できるらしい。

マッドサイエンティストと評された精神科医のロバートヒースは、脳深部刺激療法(DBS)を開発した。(最も公式にはこの治療方法は別の人が生み出したことになっている)

この治療方法は脳の機能不全を起こしている患者の脳に、特定の部位に電気刺激を与えることで症状の改善を図るという治療法だ。
現在ではパーキンソン病の治療に用いられている。

ヒースはこの脳深部刺激療法の実験で実に興味深い事実を目の当たりにする。
患者A-10の海馬に刺さった電極に電流を流すと、いつも穏やかなA-10の顔が突然歪み片目だけ白目を向きこう言うのだ。

「我慢できない・・・引き裂いてやりたい・・・殺してやる・・・先生、あんたを殺してやる」

突然殺意を向けられた医者たちは驚く。
電流のスイッチを切るとA-10は元どおりになり、強い殺意もどこかに消える。
平常心に戻ったA-10になぜそんな怒っていたのかを尋ねるとA-10はこう返す。

「どうしてあんなことを言ったのか分かりません。先生に恨みはありません。ただ、そこに先生がいたからです」

この実験でわかったことは、人の感情はスイッチ一つで操作できるということだ。
(怒りだけではなくポジティブな感情も脳深部刺激で生み出せることがわかっている)

参考: 闇の脳科学

今後、医学や科学が発展していけば運動などという面倒なことをせずとも、スイッチ一つでメンタルが安定する夢のような装置が開発され、病んでいる人が誰もいない世界ができるかもしれない。
それが理想的な未来なのかは筆者にはわからないが。

 

おわりに

 

偉そうにそれっぽいメンタル安定方法を書いてきたが、筆者がガチでへこんだときは、本記事で書いた方法論ではなく、もっと即効で効果が期待できる方法を取ってたかもしれない。

昨年、貸し会議室ビジネスが見事破綻したとき、筆者のメンタルはどん底まで突き落とされた。
そのとき筆者がメンタル回復のために取った行動は、「夜の蝶の胸の中でわんわん泣く」という実に情けないものだった。

 

おぱーいの持つ破壊力は計り知れず、正直お相手の女性は全然タイプじゃなかったが、そのたわわな胸のおかげで、筆者は即効で立ち直った。2つの意味で。

こうして即メンタルは回復したわけだが、流石にこの禁じ手を一般論として語ったら全ての女性を敵に回しそうなので控えざるを得なかった。
どれだけ理屈こねくり回しても、やはりおぱーいに勝るものはないのかもしれない。

【参考にした資料】
・ 夜と霧 新版
・ アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所 - Wikipedia

・ 【連載】よくわかるBDNF -基礎から臨床まで-「第3回 BDNFと精神疾患との関与(BDNF経路を介した可塑性の制御と精神疾患)」|siyaku blog|試薬-富士フイルム和光純薬
・ 運動脳
・ 闇の脳科学
・ 脳深部刺激療法 - Wikipedia