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年末年始の人手不足問題。日本は元旦休業が許される社会になるのか?

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どうも、しんま13です。

自分はバイト3つを掛け持ちするフリーターですが、年末年始になるとどこのバイト先も「年末年始は人がいなくてシフトが組めない!」と騒いでいる光景が日常化しています。

それもそのはず。年末年始は、カウントダウンライブに行ったり、家でこたつに入ってまったりしたり、初詣に行ったり、帰省したりと、様々な理由で休みたい人がいます。

だから年末年始に働く人は自ずと少なくなりどこもかしこも人手不足です。

今回はこの年末年始にバイトがいない問題について書いていこうと思いまーす。

目次

 

2017年は空前絶後の人手不足状況

 

年末年始にバイトがいないという状況は何も今に始まったわけではなく、数年前から起こっていました。

少なくとも僕が知る限りでは5~6年くらい前から年末年始は人手不足でした。

それでもこれまでは、シフトを作っている人がバイトの子たちに無理を言ってお願いしたり、社員がフル出勤して、なんとか店が営業できる状態を作ってこれました。

しかし、今年はさらに人手不足が悪化しているせいで、通常営業日ですら人が足りていない状況なのに、年末年始はもう絶望的という状況です。


現在、企業がどれだけ人手不足なのかを知る興味深いデータがあります。

帝国データバンクの、2017年10月に行われた「人手不足に対する企業の動向調査」によれば、企業の49.1%が正社員不足で、非正規社員は31.9%が人手不足とのことです。
特に「飲食店」「飲食料品小売」の業種の人手不足はかなり深刻化しているそうです。

参考記事: 人手不足に対する企業の動向調査(2017年10月) | 株式会社 帝国データバンク[TDB]

 

元日休業するという選択をした企業たち

 

というわけでして、年末年始は人手が足りなさすぎて営業できないお店が多いです。

僕のバイト先の一つも1月1日〜4日はバイトが1人しか入っておらず、完全に営業できない状況に追い込まれています。

こうした状況から今年は元日休業をする企業が増えてきました。


元日休業をした企業は、ロイヤルHDが展開する「ロイヤルホスト」、居酒屋の「天狗(てんぐ)」、ソフトバンクの携帯販売店と、有名な企業が目立ちます。

記事では元日休業をした理由について次のように伝えています。

 確かに一連の動きは、長時間労働の是正など労働環境の改善につながることが期待され、政府が推進する「働き方改革」に好影響を与える可能性がある。
 だが、これがさらに拡大していくかについては現時点では、大いに疑問符がつく。

というのも、こうした動きの背景には、飲食業を中心に深刻な人手不足があり、働き方を是正するために「あえて休む」というよりは、人材確保の観点から「休まざるを得ない」というのがむしろ実態に近いだろうからだ。

「天狗」のテンアライド幹部も「社員のリフレッシュを考えた」としながらも、「(人の確保が難しかったことも)否定できない」と認めている。


企業からしたら元旦に休業をするというのは売上減につながるのでできれば避けたいところですが、人手不足があまりにも深刻化しているため、休業せざるを得ないのでしょう。

今後もこの人手不足状況が改善されなければ元旦休業の流れが加速していくかもしれませんね。

 

元旦休業ができない業態

 

元旦休業の流れが広がるとはいえ、年末年始に休むことができない業態も存在します。
例えば運輸業界。

年末年始に運輸が完全にストップすると多方面で困る人たちが続出します。

運輸がストップすると、コンビニに商品を入れられないわ、年賀状送れないという問題が発生します。
よって、運輸業界は人手不足でも営業せざるを得ない企業の一つです。


営業せざるを得ないので、運輸会社大手のヤマト運輸は、年末年始の人手不足状況に対して、時給2000円で募集をかけ、賃金の単価を上げるという方法で人手を集めるという選択をしました。


人手を集めるためになんらかのバリューを示さなければいけないので、運輸業界は大変ですね。

 

年末年始の人手不足状況に対して何も対策しない企業たち


前述した通り、年末年始の人手不足状況に対して、元旦休業をしたり、賃金を上げるといった対策を取る企業たちが存在します。

一方で、年末年始の人手不足状況に対してなんの対策も取らずに、「人がいない人がいない」と騒ぐだけの企業が存在します。

毎年、年末年始は人がいないことが事前にわかりきっているのですからなんらかの対策をしなければいけないのに、何もせずその時がきたら騒ぐだけです。

なぜ何も対策をしないんですかね?

結局のところ、何も手を打っていないわけですから、社員がフル出勤して通常時より人が少ない状態で無理やり営業することになります。
なので、働いてる人たちはいつもより消耗しながら働くことになります。

で、無理やり営業しても正月ですからほとんどお客さんは来ません。

僕の経験則ですが、以前僕が正月勤務した時は、3時間で2人のお客さんしかきませんでした。
その3時間は売上より人件費と光熱費の方が高かったはず。

人手不足的状況に対して何も手を打たないことに加え、大した売上が見込めないのに無理やり営業。
一体誰が得するんだこれ?

毎年同じ光景を目にしてる自分からしたら、こういう企業は本当に頭が悪いな~と思ってしまいます。

 

日本は元旦休業が許される社会になるのか?

 

年末年始の人手不足という状況は、裏を返せば年末年始は人が働きたくない日であるとも言えます。

そして、元旦は通常日より客数は減るので(業態によりますが)無理に元旦営業する理由もありません。

さらに、飲食や小売業は別に元旦に休業してもそこまで困る人はいません。

以上の理由から、企業が無理に元旦営業をする必要はないんじゃね?って思います。

なのに、「年末年始だけ時給を上げる」というようなバイトに対してなんらかのバリューを示すわけでもなく、いつもと変わらない賃金でバイトを集めて無理やり営業をするという、誰も得をしない選択をする企業が未だにたくさん存在するのですから驚きですわ。

元旦に休むことが許される社会になってほしいものです。。。


まあ、日本はコンビニの24時間営業が完全にスタンダードになっている国ですから元旦休業は中々根付かなそうではありますけどねえ。


以上、年末年始の人手不足問題。日本は元旦休業が許される社会になるのか?...でした。

人手不足の正体―週刊東洋経済eビジネス新書No.77

人手不足の正体―週刊東洋経済eビジネス新書No.77

  • 作者: 週刊東洋経済編集部,鈴木雅幸,中川雅博,木村秀哉,石川正樹,田野真由佳,秦卓弥,又吉龍吾,中原美絵子,許斐健太,梅咲恵司,田邊佳介,中島順一郎,西村豪太,杉山未記,茨木裕,中野法子,筒井幹雄,小林由依
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