できれば働かずに所得を得たいと考えるのは自分だけではないはず。
そんな人におすすめなのがスワップ投資。
スワップ投資とは2カ国の通貨の金利の差額を稼ぐ手法のこと。
金利の高い通貨を買えば、持っているだけで毎日金利収入が入ってきます。
高金利通貨として有名どころは以下の4つです。
豪ドル(オーストラリア)
NZドル(ニュージーランド)
ランド(南アフリカ)
トルコリラ(トルコ)
この中で一番高額な金利を得られるのはトルコリラです。政策金利はなんと7,5%です。
かくいう僕も、一時期相場の世界で戦うのに疲れたことがあり、そんな時スワップ投資の魅力に取りつかれ、そっちの道に行こうと考えたことがありました。
だってただ持っているだけで毎日金利収入を得られるって凄くないですか?
これぞザ・不労所得って感じで。
トルコリラは1万通貨保有していれば、それだけで月3000円の金利収入が得られるんですよ。
と、言いたいところだけど、しかし僕はバカだった。
スワップ投資について根本的に思い違いをしていました。
スワップ投資はリスクまみれという事実
スワップ投資をするということは、買いのポジションを持つことになります。そして、一度買ったら金利をもらうために保有し続けなければいけません。
つまりスワップ投資とは長期的にポジションを持つことが前提になります。
ここで僕はある思い違いをしていました。
そもそも何故高金利通貨は、高金利なのかを考えなければいけなかったのです。
一般的に金利が高い金融商品は、それだけリスクも高いというのが金融の常識です。誰も買おうとしないからこそ、金利を上げて買ってもらおうとしているのです。
高金利通貨に当てはめてみると、高金利通貨は総じて経済状況が不安定な立場にあります。だからこそ、外貨を得るために金利を上げてでも投資を呼びこもうという狙いがあるのです。
また、こういった新興国は日本にあまり情報が入ってこないので、今いち国の情勢がつかみにくいというデメリットもあります。
豪ドルはまだポピュラーな部類に位置するので、情報が入ってくる方ではありますが、ニュージーランドあたりからはほとんど鮮度の高い情報は期待できません。
更には、安定性がない新興国通貨は世界同時株安などの暴落が起きた際に、真っ先に売られる金融資産でもあります。
暴落が起きてる時に、そんな安定性に欠ける金融資産を保有していたくはありませんからね。
とどのつまり、高金利通貨は経済が安定しない上に、情報も全く入ってこず、暴落が起きた時真っ先に被害をうける宿命を背負っているのです。
数々の不安要素に満ち溢れている通貨を、長期で保有するなんてハイリスクすぎます。
スワップ投資家が儲からないのは月足チャートを見ればわかる
代表的な高金利通貨である、トルコリラ円とランド円の月足チャートを見て気がついたことがあります。
まずはトルコリラ円の月足チャートを見てみましょう。
見ていただければ分かる通りトルコリラは、2009年からずっと下落トレンドです。ずっと安値を更新し続けているのです。
下がり続けている通貨を長期保有しようなんて、最早ただのドMでしかありません。
お次はランド円の月足チャート。
ランド円も2009年からひたすら下落トレンド。特に、2015年から下落のスピードが早まっているのがわかりますね。史上最安値を更新したのも2015年でした。
この二つのチャートを見てわかることは、金利が高い通貨は常に下落トレンドということ。つまり、この二つの通貨に金利目当てで投資してる人は、ほとんどが損していることになります。
スワップ投資を始めようとされる方には、是非このチャートを見てから考えなおしてほしいですね。
少なくとも僕はこのチャートを見てスワップ投資家の道は諦めました。
それでもスワップ投資をするなら、まだリスクが少ない豪ドルにとどめておくべきでしょう。
まとめ
FX初心者は、スワップ投資は楽に稼げるという間違ったイメージに飛びつきそうですが、早まらないで欲しい。
確かに、保有しているだけで毎日金利収入が見込めるのは魅力的な不労所得に見えるかもしれないけども、その裏にはいくつもののリスクが潜んでいるわけで、決して安定した不労所得が得られるということではありません。
誤解を恐れずに言えば、スワップ投資とはハイリスクなギャンブル的手法なのです。
もしそれでもやってみたいというのなら、先程も言った通り、豪ドルあたりの比較的安定した通貨だけにしておくことです。
以上、スワップ投資はハイリスクなギャンブル手法だからマジでおすすめしない...でした。