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書店チェーン(本屋)店舗数ランキングベスト10【2022年版】

※本記事には広告が含まれています。
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※本記事は2022年2月22日に更新されました。店舗数のデータは店舗検索システムやIR等の情報から取得しています。

Amazonを徘徊すればどんな本でも手に入る昨今。それでも筆者はわざわざ本屋に足を運んで本を探すのが好きだったりします。

Amazonでは思わぬ出会いが一切なく、ユーザー毎に最適化されたおすすめ商品がレコメンドされるのみ。その点、書店は普段自分が見ないようなジャンルの本も目に入るので、新たなジャンル開拓につながるのが良き。

そんな本屋さんですが、現在は若者の読書離れが指摘されており本屋の数は激減。
非常に厳しい状況にある業界です。

というわけで書店チェーンの店舗数ランキングベスト10を作成。
なお、「TSUTAYA」は純粋な本屋ではないと思ったのでランキングから外しましたのでご承知ください。

目次

 

10位 スーパーブックス

【店舗数】
56

【概要】
スーパーブックスは株式会社スーパーブックスが展開する書店チェーン。
親会社は株式会社トーハン。

 

9位 明林堂書店

【店舗数】
63

【概要】
明林堂書店は株式会社明林堂書店が展開する書店チェーン。
中国地方と九州地方をメインに出店しており、東京には1店舗たりとも存在していない。
2020年4月集計時は70店舗だったので2年で7店舗減少したことになり、ランキングも一つ下がった。

 

8位 紀伊国屋書店

【店舗数】
70

【概要】
紀伊國屋書店は株式会社 紀伊國屋書店が展開する書店チェーン。
店舗数ランキングでは9位に留まっているが、書店売上高ランキングでは堂々のトップを誇っており、2021年9月期の連結売上高は1155億円である。
紀伊國屋書店は主要都市に集中して出店しており、そのほとんどが大型店舗のため、だからこそ1店舗あたりの売上が高い。
海外にも店舗があり、2021年のデータで合計42店舗出店している。

2020年4月集計時は71店舗だったので、ほとんど店舗数の増減がない。

 

7位 三洋堂書店

【店舗数】
76

【概要】
三洋堂書店は株式会社 三洋堂書店が展開する書店チェーン。
書店事業以外にも、文具・雑貨、映像ソフト、音楽ソフト、ゲームソフトの販売、レンタル、フィットネス事業、教育事業などを手がけている。
2020年4月集計時は77店舗だったので、ほとんど店舗数の増減がない。

 

6位 明屋書店

【店舗数】
81

【概要】
明屋書店は株式会社明屋書店が展開する書店チェーン。
明屋は「めいや」ではなく「はるや」と読む。
フランチャイズ店舗も存在するが、ほぼ直営で運営している。
2020年4月集計時は82店舗だったので、ほとんど店舗数の増減がない。

 

5位 文教堂

【店舗数】
96

【概要】
文教堂は株式会社 文教堂グループホールディングスが展開する書店チェーン。
ほとんどが直営店舗で運営されているが、コンビニとの共同店舗なども出店している。
2020年4月集計時は113店舗だったので、2年で17店舗消滅した。

 

4位 くまざわ書店

【店舗数】

227

【概要】
くまざわ書店はくまざわグループが展開する書店チェーン。
サイン会やトークイベントを定期的に行っている。
多様な事業を展開する同業他社がいる中、くまざわ書店は書籍・雑誌・教科書・文具・CDの販売事業のみに集中している。
2020年4月集計時は226店舗だったので、ほとんど店舗数の増減がない。

 

2位 宮脇書店

【店舗数】
229

【概要】
宮脇書店は株式会社宮脇書店が展開する書店チェーン。
創業が1877年で1947年に法人設立をした。
「本ならなんでもそろう」をキャッチフレーズにしているだけあって品揃えは豊富。
仮に絶版や品切れの書籍でも注文を受けて、出版社の返品や店舗在庫から探す場合もあるという。

 

2位 未来屋書店

【店舗数】
229

【概要】
未来屋書店は株式会社 未来屋書店が展開する書店チェーン。イオングループの企業である。
宮脇書店と店舗数は同数。
特徴的なのが「デジ増し」というサービス。
これは、紙の雑誌を買うと電子版雑誌も無料でついてくるというサービスである。シーンごとに紙と電子で使い分ける層へのアプローチとのこと。
一部店舗では古本の買い取りと古本の販売を行っている。

2020年4月集計時は238店舗だったので、ほとんど店舗数の増減がない。

 

1位 ヴィレッジヴァンガード

【店舗数】
347

【概要】
ヴィレッジヴァンガードは株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーションが展開する日本最大の書店チェーン。
ほぼ直営で運営しており、店舗の特徴は「遊べる本屋」というキャッチフレーズがあるだけに、書籍とCD・DVD、雑貨などを融合して陳列しており、従来の本屋のイメージからはかけ離れた雰囲気を演出している。
実はヴィレッジヴァンガードは書店でありながら、本の収益は全体の売上の3割しかなく、残り7割がCDや輸入雑貨などである。
雑貨は書籍と比較して粗利が高く、そのため他の書店チェーンより収益性が高い。


2020年4月集計時は379店舗だったのでやや微減。
業界1位の書店チェーンとはいえ、やはり書店業界は凄まじき逆風なのかもしれない。

 

厳しい書店業界

 

ヴィレッジヴァンガードは一応書店ではあるのですが、書籍の売上は全体の3割しかないという事実を見て、本記事のランキングから外そうと思いましたが、ヴィレッジヴァンガードはあくまで書店であるというスタンスを貫いているのでランキングに入れさせて頂きました。

なお、書いたとおり紀伊國屋書店は店舗数では業界9位ですが、売上高では書店チェーンの中で業界1位です。

書店チェーンの現状を軽く見ていきましょう。

まずですが、現在は若者の活字離れが進んでいる昨今であります。
どれくらい活字離れが進んでいるのかというと、2017年10〜11月に行われた「第53回学生生活実態調査の概要報告」によれば、1日の読書時間が0分と答えた学生が半数を超える53.1%だったのです。

参考記事: 第53回学生生活実態調査の概要報告

こういう現実があると当然書籍を販売している書店チェーンは厳しいわけで、書店チェーンはもちろんのこと出版社も次々と潰れています。

漫画雑誌の週刊少年ジャンプにしても、発行部数は1995年の653万部をピークに、2018年には170万部までに落ち込んでいます。
他の漫画雑誌もそんな感じ。

じゃあ電子書籍を頑張ればいいじゃんという話にもなりそうですが、そうなると書店の存在意義がなくなるし、そもそも活字離れが進んでいるのであれば紙であろうと電子であろうと読まれません。

また、活字離れが進んでる上に、Amazonという巨大ネットショッピングサイトも書店にとってはかなりの脅威です。
Amazonがあればわざわざ書店に出向く必要もないし、品揃えも豊富なのでユーザーにとっては圧倒的に便利ですからね。

とにかくマイナス材料が多い書店チェーン。
そんな中、YouTubeを駆使したマーケティングで巻き返しを図ろうとしているのが、店舗数ランキング外の「有隣堂」。

 

コアなファン続出!?「有隣堂しか知らない世界」

 

老舗書店チェーン「有隣堂」が始めたのが「有隣堂しか知らない世界」というYouTubeチャンネルです。

 

通常、この手の企業チャンネルは自社商品の宣伝がメインですが、本チャンネルは、初っ端から有隣堂では買えないものを紹介するという奇抜さを見せます。


※キムワイプは有隣堂で取り扱いがないのに、なぜかそれを1本目で紹介するという斬新さ。

「いや、それじゃあ売上にならないじゃん!」

と全力で突っ込みたくなる動画。

しかも司会者であるミミズク「ブッコロー」が忖度なしの毒舌家なため、容赦ない舌鋒が飛び交う。

「これAmazonで買った方がよくない?」
「これいらなくない」

などなど。見てるこっちが冷や冷やしてしまうようなブッコミトークが炸裂します。
一番笑ったのが、「元彼の遺言状」の著者新川帆立さん回。


動画内で「元彼の遺言状」の紹介があるのですが、主人公の剣持麗子のキャラがきつい、みたいな話になります。
そしてブッコローが、剣持麗子のキャラ引きつつも、「読みながら、なんだよこの女って思うんですけど、どこかで抱きたい自分もいるんですよねー」とブッコむ。
何を言っているんだこのミミズクは。
盛大に笑いました。

有隣堂のYouTube担当者いわく、「有隣堂しか知らない世界」はまだ会社にとって大きな効果は見込めていないそうですが、着実にコアなファンを生み出し、チャンネル登録者数は2022年2月現在13.5万人。かくいう筆者も大ファンです。

もしかしたらこのチャンネルが逆風の出版業界を変える、新たなマーケティング手法になるかもしれません。今後の活躍が楽しみです。

ではでは。

以上、書店チェーン(本屋)店舗数ランキングベスト10【2022年版】...でした。

 

本屋の新井

本屋の新井