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【2022年1月】今月読んだ7冊の本と、よもやま話

※本記事には広告が含まれています。
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メンタリストDaiGoは1日に20冊の本を読むらしい。
つまり年間にして7200冊の本を読破していることになる。

総務省統計局によれば、令和元年は年間71903冊の書籍が発売されている。つまりダイゴは、年間点数の実に10%もの本を読んでいることになるわけだ。

参考: 統計局ホームページ/日本の統計 2021−第26章 文化


ほんとにそんな読んでるんスカ??

ダイゴと違って単なる凡人でしかない筆者は、せいぜい月に7冊程度である。
というわけで今月読んだ7冊を紹介していく。

目次

 

1. 特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来

 

 

2022年第20回、「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品。


強烈なタイトルに惹かれて即買いした。

内容は、元パテントトロールだった敏腕弁理士「大鳳未来」が、不可解な特許侵害に立ち向かうというものだ。

結論から言えば本書はめちゃくちゃ面白かった。

印象的なエピソードは、未来が敵地に単身乗り込んだシーンだ。
未来はアポも取らずに敵地に乗り込み、わざわざ会ってくれた重役たちに感謝するわけでもなく、一方的に自分の用件を伝える。
肝が座っているというかなんというか。

しかも、ぽかんとする相手が「で?」と聞けば「は?」と睨み返す始末である。
メンタル!!

前回のこのミス大賞、「元彼の遺言状」も、主人公の剣持麗子が「強い女」というキャラだったのでやや既視感があるにせよ、やはりこの手のキャラは見てて爽快である。

 

2. マネートラップ 三流詐欺師と謎の御曹司

 


チンケな詐欺師とビッグな御曹司がタッグを組み、カモを次々と嵌めていくクライム作品。

漫画、アニメ、小説、映画、媒体問わずクライム作品が好きなので読んでみた。
読みやすくそこそこ面白いが、読んだ後に何も残らない深みのない小説だった。

2作目もあるそうだが、多分読まない。

 

3. お前なんかに会いたくない

 


スクールカーストに縛られた高校生クラスメイトたちのお話。

校庭に埋めたタイムカプセルの開封を兼ねて同窓会をしようという話になるのだが、そこで、「岸本李矢さんを覚えていますか?」という不信な書き込みから、岸本を除いた6人の主要登場人物たちが悩み葛藤していく。

各登場人物の視点から、高校生時代と10年後現在の模様が描かれるのだが、とても心理描写がうまく読み応えがある。

思い起こされる過去の記憶
忍び寄るコロナの猛威
迫りくるXデー(同窓会決行の日)

「一体この作品はどういう結末に行き着くのか?」と気になりページをめくる手が止まらない。

ただ、その肝心の結末は筆者的にちょっと消化不良だった。
なんかこう、もうちょいわかりやすいクライマックスがあってもよかったんじゃないかと思ったり思わなかったり。
これに関しては読み手の好みの問題かも。

 

4. 今さら聞けない!経済のキホンが2時間で全部頭に入る

 

 

経済の勉強をしなおすために買った一冊。
筆者みたいな、ホームラン級のアホでも理解できる内容で非常に好感が持てる一方、気になる点も。

それは食料自給率の項だ。

ご存知、日本の食料自給率はカロリーベースで計算されている。
カロリーベースで計算すると野菜はカロリーが低いのでポイントが下がる。
なので、農家がどれだけ頑張って野菜を生産しようと、カロリーベースで計算してる限り日本の食料自給率は低いままになる。

その点に一切触れずに、「日本は世界有数の食糧輸入大国」と結論づけていたのは、どうにも解せない。

まあ、キホンの「キ」を学ぶ本なので、そんなのわざわざ書く必要はないと判断しているだけなのかもしれないが。

 

5. モテる構造 男と女の社会学

 

男女のモテの構造を社会学から分析するという、極めてアカデミックな本。

どういう男がモテるかといえば、男らしい男がモテる。
男らしいとは何か。それは仕事ができる人である、と本書では定義される。

女は仕事ができる男に惹かれる傾向にある。

一方、女は仕事ができることがモテに直結しない。
外見的魅力、若さ、などが女のモテの指標となる。

この男女の非対称さが男の生きづらさ、また女の生きづらさを生み出していると本書では主張している。

男目線で理不尽だと思ったのが、できない女は受け入れられるが、できない男はモテないのみならず、男性同士のコミュニティからも排除されてしまうという点だ。

結局男はどうしたって競争することから逃れられない。

別の書籍になるが、「「非モテ」からはじめる男性学」でも、モテないことによって、男友達から一段下に見られて辛い思いをしたという非モテがたくさん登場する。

男にとってモテないということは、自身の社会的な立場が揺らぐ重大問題なのかもしれない。

 

6. 口説きの教典 カリスマナンパ師”ミステリー”の恋愛メソッド

 


英語ではナンパのことをPickup(ピックアップ)という。
著者のミステリーは、自分たちのようなナンパ師をPUA(ピックアップアーティスト)と自称する。

つまり、彼らに言わせてみれば女をナンパするのはアートなのだ。
本書はそのアートの全貌をくまなく紹介している。

断っておくと筆者はナンパに一切興味はない。
ではなぜ本書を読んだか。

それは橘玲著の、「裏道を行け ディストピア世界をHACKする」の、「恋愛をHACKせよ」の項で、ミステリーをはじめとしたナンパ文化が取り上げられてて、内容が非常に興味深かったからだ。

彼らPUAはまさに恋愛をHACKする方法を編み出した。

本書では、女と出会い、どうやって声をかけ、如何にベッドに持ち込むかが、進化論的な観点、そしてミステリー自身の経験則から事細かにマニュアル化されている。

PUAたちは女を10点満点で数値化し、6点未満の女は相手にしない。
6点以上の女をベッドに持ち込むのがPUAの腕の見せ所なのだ。

つまり、PUAは6点以上の女と「セックス」することが最大のゴールで、そこから先の発展性はまるで考えていない。

これは、PUAは短期的な関係性の構築に長けているが、長期的な関係構築の方法には疎いことを意味する。

これがどういう結末を招くかといえば、PUAは「本当の愛」を手にすることができないということだ。
(愛をどう定義するかによるが、ここでは生涯を共にしてくれるパートナーのことを指す)

なので本書に興味がある人は、それを踏まえた上で読んだ方がいいかもしれない。
(PUAの顛末については前述した「裏道を行け ディストピア世界をHACKする」に詳しいので、興味ある方は参考にされたい)

もう一つ注意点を上げると、本書はクラブやパーティーなどでのナンパ基本としているので、あまり日本向きとは言えない。
もしPUAになりたいなら、本書のマニュアルを自分流にアレンジする必要があるだろう。

批判気味に書いたが、女を口説くステップはそこそこ学びがあった。

PUAは女にアプローチをかける際、以下の3ステップで事を運ぶ。

1. 惹きつける(自身は高い価値の男であることを示し、女の関心を集める)
2. なごみを築く(信頼関係の構築)
3. 口説く


この順番が崩れると、途端にナンパはうまくいかなくなるとミステリーは忠告する。

言われてみれば、モテない男ほど一か八かのギャンブルみたいに、いきなり女に告白したりする。結果は言うまでもなく悲惨なものとなる。

軽薄なPUA共に学ぶのもなんだかシャクだが、これは参考にしていいだろう。

 

7. ヤバい経営学

 


これまで常識とされていたビジネスの常識をことごとくひっくり返す圧倒的良書。
タイトルは俗っぽいが、極めてアカデミックな本である。

本書は、

・事業計画はほとんど意味ない
・企業買収はほとんどうまくいかない

・大成功した経営者は「ラッキーなだけのおバカさん」であることが多い
・優れたイノベーションは偶然発見されることが多い


などなど、興味深いトピックに事欠かない。

本書で得た知見を、各所でばらまきインテリぶりたい所存。

 

【おわりに】よもやま話

 

小説を除けば、見事「金」と「女」に関係する本しか読んでいない。
煩悩だらけである。仏教の教えに全力で中指を立てていくスタイルである。

とはいえ、筆者は「金」と「女」を手にするために己の命を燃やしているわけで、神様ごときにイチャモンつけられたくない。

幸福の土台には必ず「金」があり、「己の子孫を残したい」という強烈な本能は「女」を欲する。
筆者は己の幸福を最大化するために努力しているだけなのだ。

ただ、ビジネスと恋愛は、100の知識より10の実践がモノを言う世界なので、本を読んでるばかりではなくしっかり実践もせねばならない。

なのでオフパコの誘い大歓迎です。じっせんじっせん!