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【 Uber Eats 】ウーバーイーツ配達員はリスクまみれで稼げないです

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昨今、次世代の働き方としてギグワークの代表格である「ウーバーイーツ」がもてはやされています。

確かに街中を見渡せばウーバーのバッグを抱えた配達員が目につくし、Twitterでもウーバー配達員界隈があったりと、ここ数年でウーバーの注目度は加速度的に高まっていると言えるでしょう。

好きな時に好きな場所で働ける、頑張れば頑張った分だけ稼げる、面倒な上司もいない、ウーバー最高!、というのはよく聞く。
実際ウーバーで月100万稼いだ人もいたしね。

参考記事: 月収100万円のUberEats配達員に稼ぎ方を聞いてみた | TABI LABO


しかし、メンヘラより疑り深くニーチェよりひねくれた性格の自分としては、新しいものがもてはやされると「それって本当?」と逆張り的な思考を展開してついつい底意地悪く突っ込みたくなってしまうのです。

てなわけでウーバーイーツの配達員が本当に素晴らしい働き方なのを筆者があれこれ疑ってみました。

目次

 

やっぱりさ労働基準法は素晴らしいよね

 

まず先に筆者の結論を書いておくと、ウーバーイーツはとても次世代の働き方とは言えないです。
別に暇つぶしとか、ちょっとお小遣いを稼ぐくらいであればいいと思うけど、これで食っていこうと考えるのは一度思い直した方がいいと思います。

それは、ウーバーイーツと配達員の関係は雇用契約ではなく、ウーバーと個人事業主という関係性だから。

故に、様々な不都合が発生するのでおすすめできない。そういう話です。


例えば、通常の労働者であれば、仕事中に怪我をした場合労災認定され治療代は全額会社が負担してくれます。

怪我で長期間仕事ができない状態になったとしても、休業補償が適用され、賃金全額ではないにしても「休業(補償)給付6割」と「休業特別支給金2割」で合計8割が支給されるので、仕事ができない期間の生活は保証されているのです。

しかしこれは雇用契約を結んでいるからこそ適用されるもので、ウーバーと配達員は雇用関係にないので、いざという時に労災もおりなければ休業補償もされません。

「ちょ、待てよ!昨年からウーバーは配達パートナー向けサポートプログラムを開始してるから、いざという時も補償されるんじゃないの??」

そうツッコミを入れる現役ウーバー配達員もいるでしょう。
しかし、筆者がこのウーバー独自の補償制度を調べた限りでは、正直いざという時の保険としては不十分だと感じました。
それを次の項で解説します。

 

ウーバーイーツの補償プログラムは本当に配達パートナーをカバーしてくれる?

 

ウーバーイーツの補償プログラムは公式サイトで紹介されていますが、自分が見た時は説明が簡素でどのようにプログラムを活用すればいいのかがわかりにくかったですが、現在ではかなり改善されています。

参考リンク: Uber パートナー ドライバーの保険 - 仕組みについて - 補償範囲

今年の10月に公開された「傷害見舞金等支給規定」に、

・補償範囲
・補償内容
・補償金額


が簡潔に記載されています。


例えば、疲れからか不幸にも黒塗りの高級車に追突してしまい怪我をし、治療が必要になった場合、医療見舞金として上限50万円までが支給されます。

入院することになった場合、または入院後稼働不能になった場合、1日あたり7500円の見舞金が支給されます。(60日を上限とする)

怪我により後遺障害が残った場合は最大1000万円支給。

配達員がこの補償プログラムを使うには特別な手続きを必要とせず、条件さえ満たせば全配達員が使えます。
別に、後輩をかばいすべての責任を負う必要もないし、車の主、暴力団員谷岡が言い渡した示談の条件を呑む必要もありません。

「ほらな!我らがウーバーさんはちゃんと配達員のことを考えてくれてるんだよ!!」

そう現役配達員は言うのかもしれませんし、ウーバーの公式サイトの情報を軽く見ただけでも「しっかり補償してるじゃん」と思うかもしれません。

しかし、ウーバーイーツの補償内容は以下の3つの問題点があります。

1. 補償内容が「配達中」に限る
2. 手続き面で不可解な点が見受けられる
3. 事故を起こした(起こされた)際、相手方とのやりとりは全て独力で行わなければならない


一つずつ説明していきます。

 

1. 補償内容が配達中に限る

ウーバーイーツの補償プログラムは全て「配達中」のみに適用されます。
ということは、配達中以外にいくら事故を起こして大怪我をしようが、補償の適用外。

具体的には、「アプリで配達依頼をOKし、商品を店舗から受け取り、配達が完了するまでの間」が配達中ということになります。

配達員は常に配達をしているわけではなく、オンライン状態で移動したり、注文店舗に向かって移動している時間も多いわけで、それなのに「配達中」にしか補償が適用されないというのは、補償範囲が狭いと言わざるをえません。

 

2. 手続きの面で不可解な点が見受けられる

ウーバーイーツユニオンによる「ウーバーイーツユニオン事故調査プロジェクト報告書」によれば、多くの配達員に聞き取り調査を行った結果、サポートセンターに見舞金の申請を相談した配達員が「見舞金を使うとアカウント停止になる」と言われて、申請を諦めたという事例があった、と報告されています。

参考記事: ウーバーイーツユニオン 事故調査プロジェクト報告書


また、登録していたはずの車両情報をウーバー側が誤消去しており、見舞金の申請ができない状態になっていたことが判明した事例があったり、事故後に見舞金を申請したいと問い合わせたがウーバーの対応が遅く、申請書類が届くまでに一ヵ月を要したという報告もあります。

以上のように、補償の手続きに際して不可解な点が見受けられるため、筆者としては、一応補償プログラムはあるけど、全配達員が安心して補償を受けられているかは懐疑的に見ています。

 

3. 事故を起こした(起こされた)際、相手方とのやりとりは全て独力で行わなければならない

表題の通り。
事故に際して起こった被害は補償されるけど、相手方とのやりとりは全て配達員に丸投げ。治療費や慰謝料の賠償などの交渉は配達員が独力で行わなければならない。

 

結局配達員自身で保険に入るのがベスト

 

雇用関係にないウーバー配達員が安心して業務を遂行するには、ウーバーの問題点ありまくりな補償プログラムに頼るよりも、配達員自身で保険に入った方がいいと思います。それが最大のリスクヘッジです。

普通におすすめなのが自転車保険。

自転車保険は月々数百円から利用できるというリーズナブルさで、示談交渉サービスもあり、配達中以外も補償が適用されるため、ウーバーの補償プログラムの問題点全てをリカバリーしてくれる充実なサービス内容となっています。

これならウーバーもにっこり、配達員もにっこり、保険会社もにっこりな、まさに三方よし。
(とはいえ通常の自転車保険は業務中の補償はしてくれないため、au損保のような業務中も補償対象になりうる保険会社を見つけるべき)

 

ウーバーイーツ配達員はどんどん稼げなくなっていく

 

筆者がウーバーイーツをおすすめできないもう一つの理由が、「これからウーバーイーツ配達員はどんどん稼げなくなっていく」から。

稼げなくなる理由は、配達員は何の技術も知識も必要ないため、参入障壁がほぼないからです。

要するに誰でもできる仕事なんですよね、配達員って。

何らかの資格が必要だったり、経験が必要だったりと、一定のハードルがあればいいけど、残念なことに配達員になることに何のハードルもありません。
さすがに自転車に乗れない人はいないからね。

だから、「自由に働ける」「面倒な上司もいない」というメリットを感じてやる人は増え、その結果何が起こるかというと、報酬の引き下げと、配達員同士の熾烈な競争です。

「いやいや報酬は下がらんでしょう。いくらなんでも」

と、現役配達員は思うかもしれませんが、ウーバー側からすれば配達員が増えれば別に高い報酬を払う必要もなくなるので、わりとあっさり報酬を引き下げると思います。

自分の経験則で言うと、自分は二ンテンドースイッチ のジョイコンを直すビジネスをやっていたのですが、ウーバーの配達員同様それは誰でもできる仕事だったため、参入者が増え、結果的にそれはジョイコンの価格下落を引き起こし今ではほとんど稼げなくなってしまいました。

参考記事: ジョイコンリペアビジネスで稼げなくなって気づいたこと - 要件を言おうか

このように、誰でもできる仕事は市場原理に従い、報酬は下がっていくのが常です。

もちろん日本でフードデリバリー需要が今後も高まるのであれば、市場規模が広がるわけですから配達員が増えても極端な報酬引き下げは起こらないとは思いますが、経済成長が止まった我が国において、フードデリバリー需要が高まる確証はないです。

 
今は稼げている人でも、今後同じように稼ぎ続けられる保証はどこにもありません。

というわけでありまして、ウーバーをお小遣い稼ぎとしてやるにはアリだけど、専業は中々にきっつーな話だと思うので、継続的に稼ぎたいのならばある程度参入障壁が高い分野にフルコミットした方がいいと筆者は思うのでした 。

 

おわりに

 

ある時はCDせどりをやっていたり、ある時はガチャガチャ王を目指したり、ある時はプロブロガーの真似事をしてみたり、ある時はジョイコンリペアで荒稼ぎしてみたり、その都度、手を変え品を変えまるで野良犬のように商売の世界を放浪している筆者が、ウーバー配達員を否定するような記事を書いてるのが、読者からすれば「なんで」と思うかもしれません。

しかしまあそれは先ほど書いた通り、

・補償がちゃんとしていない
・これから稼げなくなっていくから


以上の2つがウーバー配達員を否定している理由なのです。

筆者はアウトローなことしているようで、意外にまともなんです・・・。

でも、もしこの記事がひっそりと非公開にされ、「新時代の稼ぎ方!ウーバーイーツ副業2.0」みたいな記事がリリースされたら、ああしんまは権力に屈したんだな・・・と温かい目で見守ってください。

ではでは。

以上、【 Uber Eats 】ウーバーイーツ配達員はリスクまみれで稼げないです...でした。

【参考資料】
ウーバーイーツユニオン 事故調査プロジェクト報告書  
Uber パートナー ドライバーの保険 - 仕組みについて - 補償範囲
傷害見舞金等支給規定(2019.10.1. ~ 2020.09.30.)
ウーバーイーツ配達員向けの補償制度、足りない補償が社会問題に。 | 保険ウィズ
Uber Eats Wikipedia
月収100万円のUberEats配達員に稼ぎ方を聞いてみた | TABI LABO
あの「ウーバー配達員」が知るべき補償の仕組み | 保険 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準