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なぜしんまはブロガーとして死んだのか

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先月の当ブログのPVは4077PV、収益は708円。
最盛期は月間25~30万PV、収益12~16万を生み出していた当ブログが、今や見る影もない。

もっとも、更新も手入れもしていないのだからこの結果は必然でしかない。

今回書きたいのは、昔すごくて今は全然ダメという話ではなく、そもそも昔も全然ダメだったという話である。

目次

ブロガーとしての認知は損切りブログ


おそらく筆者がブロガーとして大きく認知を獲得できたのは、損切りブログの存在が大きい(現在損切りブログは非公開)。

損切りブログはFX、株、その他様々な副業を筆者が実際にやってみた結果を書いたブログである。
単なる体験談を綴るだけなら人気が出るわけないが、損切りブログが読まれたのは、筆者が何やってもうまくいかなかったからだ。

FXに挑戦すればイギリスのEU離脱によるポンド暴落に巻き込まれ強制ロスカット。
スワップ狙いで悪名高き新興国通貨トルコリラを買ってみれば、止まらぬ下げにポジぶん投げ。
「クソボケ!これからガチャガチャだ!」と息巻きカプセルトイビジネスに参入したが営業が難航し、せっまいワンルームアパートの一角にでっかいカプセルトイの筺体がインテリアとして鎮座しただけで売上を1円も生まずに撤退。

人は自分より下の階層の人間を見ると優越感を感じる生き物であり、損切りブログはそうした人の暗い欲求をエンジンにPVを伸ばしていく。

嘲笑され、揶揄され、罵倒され、ひたすら見下され続けることでページビューを稼ぐ。
こっちだって好きで失敗談を書いてるわけではないが、何をやっても成功しないのだから結果的に人に嗤われるブログになる。

本意じゃない形でバズるのは複雑な気持ちではあるが、ともかく、損切りブログの勃興により、筆者はブロガーとしてそこそこの認知を獲得する。

だが、生憎筆者にはその知名度を生かしてうまいことマネタイズする能力を有していなかった。
そこで「ちゃんとSEOをやろう」と検索流入を増やす方向にシフト。

映画記事を書いて月間30万PV


筆者がブログのPVを伸ばすために取った戦略は、映画の感想記事を書くことだった。
映画の感想なら何の専門知識がなくても取り組める。

SEOツールを使って人気映画の検索ボリュームを片っ端から調べ、人気映画を視聴してひたすら感想を書く。

特段映画が好きなわけでも、人にはない着眼点で尖った考察が書けるわけでもなかったが、当時のGoogleがまぬけだったのか、筆者の映画記事はあれよあれよと検索上位をかっさらう。

結果、月間25~30万PV達成。PVに比例して収益も12~16万で安定する。

度重なるGoogleのアップデートによりPV・収益大暴落


現在は当時の映画記事をほぼ全て削除しているが、削除した理由は記事の出来が酷かったからだ。
実際、とある邦画の感想記事はあまりにも的外れな感想を書いてしまい、コメント欄が荒れに荒れた。

「こんなに中身の薄い感想をネットで公開する頭の弱さに驚きですw」
「主はちゃんと映画観たのか?」
「主は国語の成績悪かったんやろなあ」

上記のコメントは誹謗中傷でもなんでもなく、事実を羅列しているだけである。
それくらい記事の内容が酷かった。

Googleの度重なるアップデートにより、そうした不出来な映画感想記事は軒並み検索圏外に吹き飛ばされる。当然である。

こうしてPVと収益が暴落。映画以外の道を模索してみたが、有効な策は何も打てず気づけばブロガーとして完全に稼げなくなるに至る。
筆者はブロガーとして死んだのだ。

なぜしんまはブロガーとして死んだのか


こうした経緯を見ていただくと、一見Googleのアップデートによって検索環境が変わったから筆者がブロガーとして稼げなくなったように見える。
だがGoogleのせいにするのは、表面的には正しいが本質的には違う。

なぜなら、筆者が本当に力のあるブロガーならば、検索環境が変わってもしっかり稼ぐ道を見出していたはずだ。

ブログ事情に詳しい識者は、「今の環境では個人ブロガーは稼げない」とすぐ言うが*1、その論理が正しいなら、「では今市場で稼げているブロガーはなぜ稼ぐことができているのか」という問いに答えなければならない。

全てをGoogleのせいにするのは、マクロ分析的には正しいかもしれないがミクロでは違う。

そこで、なぜしんまは稼げなくなったのかという話になるが、一つは映画記事を書くという戦略の失敗、二つ目は商品を売るのが下手すぎるという営業能力的な側面が原因ではないかと分析している。

映画記事を書くという戦略の失敗


有名な個人の映画ブログを読むとわかるのは、彼ら彼女たちは本当に映画が好きだということ。
熱量がすごい。掘り下げがすごい。映画の感想に自分の人生を絡めて、その人にしか書けない圧倒的な文章を書いている。

特に映画好きでもない筆者が、彼ら彼女たちに勝てる理由はどこにもない。

さらに映画ブログは収益性がとことん低い。
エンタメジャンルにありがちなことだが、記事を読む属性的に高収益は望めず、アフィリエイト広告はVODサブスクくらいなので、とにかく稼げない。

月15万の収益のうち10万はAdSenseで稼いでいた。
つまり、アフィリエイトは全くうまくいっていない。
ひたすらPVを稼いでAdSenseで回収するしかなかったのだ。

SEOどうこうより、読者を喜ばせる魅力的な記事を提供する能力もないのに、収益性も低いジャンルに、筆者がリソースを割く選択自体が根本的に間違っていた。

まぬけなGoogleのおかげで一瞬アクセスは増えても、そのアクセスに持続性はない。
映画ジャンルに参入した時点で、いずれ没落することが運命づけられていたのだ。

商品を売るのが下手すぎる


ブロガーは様々な会社の商品やサービスをブログ上で売り、売上の一部を手数料としていただく商売である*2

なので、当然営業力がいる。ただ漫然と商品紹介をして物が売れるわけがない。

筆者はとりあえずSEO対策してアクセス数を稼いで、適当な文章書いてさりげなくアフィリエイト広告を差し込めば物が売れると思っていた。その浅はかな認識が収益の悪化を招く。

たった5万PVしかないのに何十万、何百万と売るブロガーがいるのに、筆者は30万PV稼いでもたった15万しか売り上げることができなかった。

この時に収益性の低さに気がつき、手を打っていれば違う未来があったかもしれない。

実際、営業能力のある者たちは、ブログで稼げなくなっても他に活動の場所を移し、そこでうまくマネタイズしている。
ある者はユーチューバーに、ある者はライターに、ある者は自社サービスの販売を、手を替え品を替え形を替え、柔軟に環境に適応し生き残っている。

商品を売る能力があれば、ブログに限らずどんな領域でも稼ぐことができるのだ。

行政書士として勝つために


なぜブロガー時代の失敗譚を書いたかというと、ブロガー時代の課題と同じ課題に、今まさに行政書士として直面しているからだ。

現在は行政書士として、メインで風営サイトと契約書サイトの2つを運営しているが、おかげさまで専門的な領域なのにアクセスはそこそこ集まってきている。

だが、アクセスが集まってもそのアクセスを売上に変えることはできていない。

結局ブロガー時代と同じ道を辿っているのである。

この状況から抜け出すには、記事を読む人間に有益な情報を提供し、その上でしっかり商品を売り込む営業能力が求められる。
さらに、自分のブランディング、他にはない独自性、あらゆる手を打ち他の同業者たちに勝利せねばならない。

「そんな当たり前のこと気づくのにここまで長い年月を要するなんて、ほんとお前はウォッチのしがいがあるナア」と、底意地の悪いしんまウォッチャーは侮蔑のコメントを残すかもしれない。

得た気づきは凡庸極まりないが、気づいただけでもまだましである。
恥を積み重ねる人生でしかなかったが、これからは信頼と実績を積み重ね地道に目の前の課題に向き合い続けていくしかない。

よく営業は商品ではなく自分を売り込めと言うので、それに倣ってもっと「しんま」という人間を売り込む方針にする。

行政書士は行政の手続きという、無形商材を売り込むのだから、その人に対する信頼がないと中々仕事を頼もうという気にならない。

サイトのアクセスを伸ばすのにはある程度成功した。
次は信頼の獲得。信頼のおけない男から誰も物を買わないのだから。

おわりに


契約書サイトはアクセスはあるが、問い合わせは一件もない。
対して風営サイトはアクセスが少ないが、毎月何件か問い合わせが来る*3
風営サイトは多少しんま色を出したからかもしれない。
この手応えから、自分が進むべき道は間違っていないと確信している。

とはいえ、無知蒙昧かつ不調法者な筆者が自分の色を出しすぎると行政書士としての品位を著しく害することになるので、ほどほどにしないと資格剥奪され再び人生の落伍者に逆戻りになる。

いかんせん育ちが悪いので、端々に品性のなさが露見し人からの信頼を失するのは筆者のデフォだが、どこかでそんな自分を変えない限り成功は決して訪れない。
何かと炎上するマナー講師だが、マナーの対極にいるような筆者を見れば、福祉の観点でマナー講師という職業も必要だと皆は知るだろう。

平林先生のエレガントマナースクール通おうかなー(違

*1:筆者もよく言うが

*2:PR記事の執筆などで稼ぐブロガーもいるので一概には言えないが、概ねアフィリエイト型のブロガーが多数を占めると思われる

*3:3月は映像送信型性風俗特殊営業についての問い合わせが3件あった