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カネとかジンセイとかいろいろ

【2022年5月】今月読んだ5冊

※本記事には広告が含まれています。
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5月はとにかく忙しかった。
仕事、遊び、旅行、で予定が埋め尽くされ、「何も予定がない日」が皆無だった。
2月なんて、月の半分以上何もやることがなかったのに。

そんなわけで今月読んだ本は5冊だけ。

目次

 

1. マネーロンダリング

 


橘玲氏のデビュー作。
タイトル通りマネーロンダリングが主題の小説で、橘玲の金融と税法の知識が遺憾なく発揮されている傑作。
香港描写がやけに生々しくて、活字だけでも香港の情景が鮮明にイメージできる。
悪者たちの金をめぐる攻防戦は緊迫感があり、読者を飽きさせない。

できるだけ税を取りたい国家と、できるだけ税を払いたくない悪者たちの熾烈なイタチゴッコは色々考えさせられるものがある。

 

2. お迎えに上がりました。国土交通省国土政策局幽冥推進課5

 


夕霞里帰りのエピソード。
夕霞のおばあちゃん、母親、そして妹が登場する。

家族愛的な話というよりは、やはり今回も失わゆく文化にどう向き合うかがテーマだった。

本作以降、次巻が出されてないがこれでラストなの?

 

3. 二重らせんのスイッチ

 

 

どこにでもいる会社員だった桐谷雅樹は、いつも通り会社に出勤すると他の社員から奇異な目を向けられる。
すると、突然警察が会社に押しかけてくる。「桐谷雅樹。殺人の容疑で逮捕する」。
容疑を否認する雅樹に対して、警察はある防犯カメラの映像を見せつけてくる。
映像には、犯行に使った包丁を購入する姿と、被害者宅に押し入る雅樹の姿が映し出されていた。
しかも、殺害現場から雅樹本人のDNAが検出される。
これは完全なる黒だ。
しかし、当の雅樹は困惑する。なぜなら、雅樹はそんな殺人などした覚えは全くないのだから。
一体この映像の男は誰だ?本当に自分なのか?なぜ自分のDNAが犯行現場から検出された?

謎が謎を呼ぶ圧倒的なクライムサスペンス。最後までハラハラドキドキが止まらない傑作。
マジで面白かった。

 

4. 本当の自由を手に入れるお金の大学

 


今日本で一番売れているお金の本。
書店に行けば大抵目立つところに面陳されている。
読者想定が明らかに自分ではないので、買おうとは思わなかったが、図書にあったので読んでみた。

読んでみたら売れてる理由がわかった。
フルカラー、イラスト多め、文字でかめ、会話形式、希望が持てる内容、そりゃ売れるわ。本の内容より、マーケティング手法的な部分が勉強になる。

お金の知識を身につけたいならFPを勉強すればいいと思うかもだが、FPはお金を稼ぐ方法を決して教えてくれない。
そういう意味では、本書はお金の稼ぎ方も教えてくれるので、お金の知識を身につけたいと考える人が、最初に手に取る一冊としてはおすすめかも。

 

5. モテるために必要なことはダーウィンが教えてくれた

 


橘玲が監訳者を務めた、進化論をベースにしたモテ本。
この手の本は大抵ゴミだが、「裏道を行け」で橘玲が推していたので購入不可避だった。

天性のモテ男タッカーマックスと、進化心理学者のジェフリーミラーが共著となっている本で、テーマは倫理的なモテ戦略だ。
これは、PUA(ナンパ師)であるミステリーの「口説きの教典」の教えと真っ向から反する戦略である。

ミステリーメソッドは、女の気持ちなどガン無視し、如何に良い女とたくさんセックスするかに重点を置いてる。
一方、本作はそのような非倫理的なメソッドを否定し、徹底的に女に寄り添った倫理的な恋愛戦略を提唱している。

筆者は以下の記事でPUAの戦略をボロカスに否定した。


PUAの戦略は短期的な恋愛には効くが、長期的な恋愛にはほぼ活かせない。

本当に幸せを掴み取りたいなら、ジェフリーミラーとタッカーマックスの倫理的なモテ戦略に舵を切らなければいけないのだろうと、本書を読んで思った。

 

おわりに

 

今現在積み本になっているのが、リチャードドーキンスの「利己的な遺伝子」。
550ページもある上に、他の本で大体主張は知っているので、あまり読む手が進まない。
でも、進化論を語る上では外せない一冊でもあるので、頑張って読みます。
ではでは。