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【2022年10月】今月読んだ7冊

※本記事には広告が含まれています。
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行政書士の勉強を本格的に始めて毎日法律の条文に触れるようになると、その難解さから反動でめちゃくちゃ小説読みたくなる。
というわけで今月読んだ本の紹介。

目次

 

1. スクープの犬

 

スクープの犬

スクープの犬

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ある5件の児童殺害事件。
どの事件もすぐに犯人は捕まり事件は解決を見るわけだが、この5件には奇妙な共通点があった。
週刊文倫のベテラン記者「戌井」と、新米記者の「イルカ」はその共通点に気が付き、事件の真相に迫っていく。

ミステリーとお仕事小説が好きな筆者にしてみれば、謎あり、新米記者の涙ぐましい奮闘あり、の話は大好物なので順当に楽しめた。

 

2. 合理的にあり得ない

 


弁護士資格を剥奪された上水流涼子は頭脳明晰な助手「貴山」と共に探偵事務所を運営することになる。
もっとも、探偵事務所とは名ばかりでその実態はトラブル解決屋。
依頼者から持ち込まれた厄介ごとを、涼子の法知識と経験そして貴山の頭脳で華麗に解決していく。

もうね、設定から最高。
毎話まるでマジックショーを見てるかのように華麗に難問を解決していく2人の活躍は、実に愉快爽快。
こんな探偵事務所が本当にあったらどれだけ面白いことか。

そして、なんと言ってもキャラが立っている。
涼子は美人で知的で度胸もある元弁護士で、その快活な言動は見ていて気持ちがいい。
どことなくそのキャラクターは「元彼の遺言状」の剣持麗子に似ているかも。
一方貴山は口数こそ少ないものの、勝負所では決して負けない勝負強さと、必ず勝利に導く高い知能には感服するしかない。

設定、ストーリー展開、読みやすさ、キャラクター性、どれを取っても素晴らしく、続編の執筆を大いに期待したいところである。

 

3. レベルロボチカ

 


2050年。世界は物理現実から超越現実メタ・リアリティ、通称「MR」社会に突入していた。
これは、リアルとバーチャルの世界を融合する技術であり、これにより人類は様々な恩恵を受ける。
人は脳内に埋め込まれた「MRチップ」により、特別な端末機器を使わなくても仮想空間にアクセスできるようになった。

しかし、そのMR社会から取りこぼされたのが本作の主人公「タイキ」である。
タイキのMRチップはバグを抱えているため、彼は仮装空間にうまくアクセスできず、仮装と現実の世界を往来する奇妙な人種となる。(タイキ以外の人はほぼ仮想空間のみで生きている)

如何にもSFチックな設定でありこの時点で面白そうだと思ったのだが、実際のストーリーはやや有りがちで、ラノベっぽい感じなのにキャラはあまり立ってなく、筆者的には消化不良感が否めない読後感だった。

 

4. ピザ宅配探偵の事件簿

 


ピザ宅配人である橋口は、なぜかよく事件に巻き込まれる金田一少年体質。
橋口はただのピザ宅配人のくせに推理力が異常に高く、毎度真相にたどり着き事件を解決していく。

読んでいてなんでただのピザ宅配人がこんな推理力を持っているんだ?と謎だったが、その疑問は最終話で解き明かされる。
このミス大賞なだけあって安定に面白い。

 

5. 運動脳

 


スマホ脳で一躍有名となったアンデシュ・ハンセンの本。
内容を要約すると、「運動はいいぞ!」ということをひたすら語った本である。
知的好奇心がくすぐられるし実益もあるのでこりゃ売れるわと思った。
というわけでこの本で一本記事書いた。

 

 

6. 生きる 一歩一歩前へ

 


青春全てを卓球に懸けていた17歳の少女が交通事故に遭い、頸髄を損傷。一生車椅子生活を余儀なくされる。
四肢の障害だけではなく排泄障害も抱えることとなり、1人ではほぼ何もできない状態に陥り、少女は絶望のどん底に突き落とされる。
彼女は歩けないことよりも、卓球ができないことの方が何より辛かったと語っている。

そんな彼女がどうやって立ち直り前向きに生きられるようになったか。それは、残酷な現実を全て受け入れることだった。
歩けない自分、排泄障害がある自分、卓球ができない自分、1人では何もできない自分、それらを全て受け入れる。
「受け入れるということは、諦めることではなくて、自分を理解してあげることかもしれない」という彼女の言葉は重く深い。

本書は、圧倒的なる絶望に立ち向かう勇気をくれるハートフルな内容となっているので、今困難に直面している人はぜひ読んでほしい。

 

7. バカと無知 人間、この不都合な生き物

 


橘玲の新作。
バカは自分がバカであることを自覚できないとか、下方比較は報酬だの(自分より劣ってる人を見ると脳は喜ぶ)、人がどこまで残虐になれるかなど、知りたくもない不愉快な事実を次々と突きつけられる。

本書を読むとSNSでの人の行動原理がよくわかるようになるので、SNSにどっぷり浸かってるデジタル世代は本書をきっかけに世界の見え方が変わるかもしれない。

 

おわりに

 

最悪なことにFP2級の学科に落ちた。



これにより、行政書士の勉強に加え再びFPの勉強もしなければならず、ますます読書の時間が削られることになりそうである。
おーまいが