埃にまみれ、アリに侵略され、ゴミだらけの家賃36000円のオンボロ木造アパートから、「幸せとはなんなのか・・・?」という哲学的な問いを繰り返す昨今。
このような思考展開をすることはすなわち、筆者が今現在幸福とは言い難い状態ということを指し示す。
このままでは悩みすぎて出家しかねないので、今回は幸福について真剣に考えることとする。
幸せに、なりたい・・・!涙
目次
世界一幸せな国「ブータン王国」の異変
幸福から真っ先に連想されるのがブータン王国だ。通称ブータン。
ブータンは決して経済的に恵まれておらず、IMFの統計によれば2020年のGDPはわずか25億ドルである。日本円にしてわずか3100億円。
これは、筆者が13年間勤めた日本マクドナルドの、全店売上高の半分程度の金額である。
※ドル円124円換算。マクドナルドは2021年の売上高を参照。
大量のメタボを生み出すファーストフードの親玉程度にすら及ばない経済規模のブータン。だが、周知の通りブータンは世界幸福度ランキングでは長年上位に君臨している。
このことから、経済的な安定と幸福は結びつかないという結論が導き出せる。
ところが、そんなブータンが近年は幸福度ランキング圏外まで落ち込んでいる。
幸せな国が一転、不幸せな国になってしまったのだ。
その理由は一体なんなのだろうか。
探ってみると意外な事実が判明する。
それは外部からの情報だ。
ブータンは長らく鎖国政策を取っていたため、外部からの情報が全くといっていいほど入ってこなかった。
ところが、インターネットのインフラが整い、誰もが瞬時に世界中と繋がれるようになると、ブータンの国民は自分たちの置かれている状況を客観的に知ることになる。
その結果、「あれ?俺たち言うほど幸せじゃなくね?てか貧しくね?」と、隣の芝生が青く見え、破竹の勢いで幸福度が下がっていったのだ。
ネットが自由に使えるようになったということは、それだけ暮らしが便利になったはずなのだから、むしろ幸福度が増してもよさそうだが、現実は真逆の結果となる。
情報は時に人を不幸にする。情報の猛毒さをブータンの事例が教えてくれる。
我々にとっての不幸になる情報とは、やはりあいつしかいない。SNSだ。
人を不幸にするSNS
筆者が今不幸を感じている理由の一つはSNSであることは否定できない。
Twitterを開けば高知に逃亡したプロブロガーは勤め人をディスってくるし、うさんくさい起業家もどきはオシャンティーなディナーを楽しんでいるし、優生思想にかぶれたビジネスパーソンは我々無能のことを小馬鹿にしてくる。
貧乏人の居場所はどこにもない。
不愉快な情報に日々さらされていると、別段生活に困っているわけでもないのに、「俺って不幸かもしれない・・・」と、ブータンの国民と全く同じ心理状態に陥ってしまう。
いつだって隣の芝生は青く見える。
今更SNSを止めたところで、一度不愉快な情報を知ってしまった以上、もうどうにもならない。
となれば、この負の状況から抜け出すには自分の認知を変えるしかない。
人は人、自分は自分。そう言い聞かせ、認知をねじ曲げ、自分なりの幸福を追求することでしかおそらく光は見えてこないだろう。
とはいえ、言うはた易く行うは難しではあるので、今すぐにどうにかなるものではない。
もうフォローする人全員セクシー女優にしようかな。
松本いちかしか勝たん。
男はつらいぜよ
生物の基本形は、オスが競争しメスが選択するといものだ。
これは我々人間も同じ話で、男は自分が好きな女に気に入られようと競争をし、女は多くの男からより優れた1人を選ぶ。
「男らしさから解放されよう」という運動が盛んな昨今だが、男が男らしさを捨てることは競争から降りることを意味し、競争から降りると社会的に没落していくことになる。
男は選ばれる立場にいる以上、選ばれるために絶対に競争に勝たなければいけないのだ。
そして、競争に勝つということは、経済的に成功することを意味する。
この手の話は、山田氏の「モテる構造 男と女の社会学」や、稲垣氏の「オスとメスはどちらが得か?」に詳しい。
「いや、別に俺モテるとかどうでもいいし」と、いけ好かないムッツリスケベ野郎はそう言うかもだが、多くの男にとって女に選ばれることは、自分の子孫を残したいという欲求が成就することを意味するので、そこに幸福感を感じるように脳がプログラムされている。
実際、配偶者がいる男と独身の男を比較すると、幸福度には大きな差が生じている。
男が幸福になりたいと思うならやはり競争に勝つしかない。稼ぐしかないのだ。
多様性が叫ばれる昨今だが、結局これが最強にして定番の幸福になる方法なのである。
金持ちになる方程式は至ってシンプル
男が幸福になるには稼ぐのが一番手っ取り早いことはわかった。
ではどうすれば稼げるのだろうか?
めちゃくちゃ有名なので既知の方も多いかもだが、橘玲氏の、「お金持ちになれる黄金の羽の拾い方 2015」から、金持ちの方程式を抜粋しよう。
その方程式は以下だ。
資産形成=(収入-支出)+(資産×運用利回り)
わずかこれだけである。
金持ちになるには、この方程式以外にない。
この方程式から、金持ちになるには以下の3つの方法しかないことがわかる。
1. 収入を上げる
2. 支出を減らす
3. 運用利回りを上げる
親が金持ちでもない限り、ほとんどの者は資産0からスタートする。
大した資産がないのに運用利回りを高めようとしても、たかが知れている。
100万を3%の利回りで回しても年3万円にしかならないのだ。
となると、我々は①の「収入を上げる」ことから始める必要がある。
我々は誰しも「人的資本」を有している。
人的資本とは経済学の概念で、ザックリいえば人1人の労働力にあたる。
この人的資本を労働市場に投入することで収入を増やすことができる。
つまり、たくさん働けということだ。
当然、何のスキルもなく、マックジョブやバックオフィス業務しかできない場合、労働力は買い叩かれるため稼げる金額はたかが知れている。
稼ぐためには勉強したり経験値を積み上げることで己の価値を高める必要がある。
そうすれば、人的資本の価値は高まり収入は増えていく。
筆者が今低賃金なのは、これまで己の価値を高める努力を怠ってきたからだ。
しかし、せっかく収入が上がったのに湯水の如く金を浪費しまくっては、いつまで経っても資産形成は不可能である。
だからこそ、②の「支出を減らす」は避けられない項目だ。
生涯における最も大きな支出は、在宅費用でも結婚費用でも教育費用でもなく、間違いなく税金だ。
このことから橘氏は、「最速の資産形成は税金を払わないことだ」と断言している。
これは何も脱税しろと言っているのではない。
日本の税制を徹底的に利用し、支払う税金を可能な限り0に近づけるということだ。
日本の税制は大きく歪んでおり、会社員と自営業だと同じ収入でも支払う税金に大きな差がある。
会社員は納税を会社が代行するため、節税の余地がほぼない。
だが、自営業は自分の収入と支出を自分で決め、自分で確定申告をするため、節税の余地が大きく残されている。
以上のファクトから、資産形成をしようと思えば会社員では圧倒的に不利という結論が導き出せる。
そうした要因から筆者は会社員以外の働き方をしているわけだが、だからといって会社員に利がないわけではない。
会社員の最大のメリットはなんといっても、「解雇規制」と「社会的信用」である。
ご存知、日本の会社員は解雇規制にガッツリ守られているため、簡単にはクビにはならず、圧倒的に立場が安定している。
不当に解雇すればすぐ労基が乗り込んでくるし社会的な糾弾も凄まじい。
この厳しい解雇規制のおかげで、どれだけ無能でもクビにならず、毎月定額のお金が銀行口座に振り込まれる。
これは凄まじきメリットだ。
そして、会社員は社会的信用があるので、銀行が喜んで金を貸してくれる。
古来よりサラリーマン向けの不動産投資本が、本屋の一角を占有しているのは、そうしたことが理由だ。
自営業は売上が不安定で、社会的信用などほぼ無いに等しい。
この2つに大きなメリットを感じるなら、会社員で戦うことを否定しない。
ともかく、収入を上げ、支出を減らし、残った金を適切な金融商品に投資することで、はじめて「お金に働いてもらう」を実現できる。
これが、一番真っ当な金持ちになる方法論だ。
筆者の今の状況に当てはめて考えると、金を稼ぎたければとにかく己の価値を高めるのが先決なのだと思う。
なんせ、筆者が今持ってる資格は漢検7級とATの普通自動車運転免許のみである。
ちなみに学歴は高卒。
ザ・ポンコツである。
これでは稼げるはずがなかろう。大西ライオンですら、「心配しかないさー」と言うに決まってる。
となれば、たくさん働き、たくさん勉強し、そして破産しない程度の小さなリスクを取り続けることが、筆者にとっての幸福になる手段なのだろう。
結局筆者の脳みそだと、これ以外の方法は考え付かない。
この記事を読んでる方も、自分の現状を正しく認識し、自分にとっての最適解を導き出して欲しい。
おわりに
筆者はあと2ヶ月で30歳になる。我が国ではおっさんになると人権はほぼ失われる。
公園を散歩していたら不審者扱い、親切心で迷子の子を連れて道案内すれば誘拐犯、満員電車で不意に女性の身体に接触すれば強制わいせつ罪、気になる女性にLINEを送れば「おっさん構文キモwww」とTwitterで晒し者。
惨すぎるったらありゃしない。
今よりさらに人生ハードモードになることが予見される以上、早いとこ経済的成功を実現し、なんとしても幸福を勝ち取らねばならない。
人生つら。。。鳥さんになりたい。。。ぴよぴよ。。。
【その他参考にした資料】
・ブータンの統計データ - Global Note
・経済 | ブータン政府観光局 公式サイト