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カネとかジンセイとかいろいろ

陰謀論にハマる人はバカなのか?

※本記事には広告が含まれています。
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昨年はマック退職に伴い果てしない余暇が発生し、本を読みまくった。
本を読んだならしっかりアウトプットしておこうということで、今回は橘玲著作の「無理ゲー社会」から陰謀論にまつわる興味深い話を紹介する。

 

大前提として、進化論を研究している学者たちが口を揃えて言うのは、「我々の脳みそは1万年前と対してして変わっていない」ということである。

この考えをベースにした時、荒唐無稽な陰謀論にハマる人たちの正体が掴めてくる。

目次

 

闇の政府を信じるQアノン

 

Qアノンとは、この世界に「ディープステート」と呼ばれる闇の政府が存在するとされる陰謀論である。

Qアノンは、

「政界やメディア、金融界は子どもの性的人身売買を行う悪魔崇拝者に操られている」

と主張し、ドナルドトランプはそうした闇の政府と戦っている英雄であると考えている。

アメリカ連邦議会議事堂を占拠したトランプ支持者たちも、Qアノン信仰者が多くいたという。

無論、闇の政府の存在が客観的に証明されたこともないし、トランプが闇の政府と戦っているという事実も、筆者が知る限りない。

「いつの時代だって頭のおかしい奴はいる。そんな奴らは放っておけばいい」

と言いたくなるが、橘玲氏いわくそもそも我々の頭は陰謀論を考えるようになっているらしい。

 

科学で考えない脳

 

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科学の世界を生きる我々にとって、科学で思考するのは当たり前だと思っている。

飛行機を見て「あれは魔法で飛んでいるんだ!」と言う人は1人もいない。
ほとんどの人が、飛行機はエンジンの推進力と翼が作る揚力で浮くのだと理解する。

しかし、人類が生きてきた歴史を考えてみれば、科学がない時代の方が長かった。
科学的な世界が確立したのはせいぜい400年前で、それ以前の我々は非科学的な世界を生きてきたのだ。

雨が降らなければ雨乞いをしたし、大規模なウィルスが人類を襲った時はただ神に祈ることしかできなかった。

我々人類は、この世界に巻き起こる理不尽不条理を正しく理解できていないなかった。
そして、理不尽不条理がなぜ巻き起こるのか理解できないと、それはとても怖い。
なぜなら、対処しようがないからだ。

この不安から逃れるために我々人類は、あらゆる理不尽不条理に「意味」と「説明」を求めた。
しかし、科学がない世界で理不尽不条理に向き合おうとすると、それは必然的にな神秘的、呪術的な方向に行かざるを得ない。

こうして世界中そこらに神話と宗教が生まれた。
したがって、我々人の脳はそもそも科学で考えるようにはできておらず、非科学的に考えるように設計されている。

それは科学的概念が当たり前となった今でも、変わらない。
意識的には科学で思考するように努めようとするが、無意識下では未だ神秘的で呪術的な方向で思考してしまう。
なぜなら脳は1万年前と対して変わっていないのだから。

これが人が陰謀論にハマる正体だと橘玲氏は説く。

陰謀論にハマる人がバカというより、人は陰謀論で考えるのが自然なことなのだ。

【参考】
Qアノン - Wikipedia
無理ゲー社会/ 122p〜絶望から陰謀が生まれる時

 

我々は不公正な世界を受け入れられない

 

tunnel with light turned on during night time

人が陰謀論で思考するもう一つの補強材料が「公正世界信念」だ。

公正世界信念とは、「この世界は公正である」と思い込む認知バイアスの一つである。

悪いことをした人には罰が下り、良いことをした人はきちんと報われる世界であるべきだと人は無意識化で考える。

しかし、いうまでもなくこの世界は公正とは言い難い。
世界は様々な理不尽不条理に溢れている。
独裁政権、戦争、汚職、貧困、挙げればキリがない。

こうした理不尽を目の当たりにした時、人は現実を正しく直視できなくなる。
だからこそ、理不尽なデキゴトの正体を陰謀論にして、世界をなんとか公正に保とうとする。

勧善懲悪のドラマが好まれるのはこのためだ。


かくいう筆者も無意識化では世界は公正であると信じていた。
その原体験の一つが「落とし物」だ。

当たり前ではあるが、筆者は財布を拾ったらネコババせずに交番に届けるようにしている。
その善行が幸いしてか、筆者自身が財布を落としても必ず交番に届けられていた。

「ちゃんと人の財布を交番に届けているから、自分が財布を落としても誰かが交番に届けてくれるんだ」

と無意識に理解した。

筆者のこの公正世界信念が崩れたのが「マックからの追放」体験だ。


この体験は、筆者の公正世界信念が根底から揺らいだ出来事だ。

なぜなら筆者は仕事で結果を出していたし仲間からも信頼されていた。(おそらく)追い出される理由が何一つなかったからだ。
にもかかわらず、店長の策略によって、マックから放逐された。

筆者をマックから追い出した店長は、仕事中にニトリに行き自分用の家具を買いに行くような働かない人だった。

そんなしょーもない店長は今でものうのうとマックにいる。

この腹立たしい現実が決め手となり、筆者は「世界は決して公正ではない」と考えを改めるに至った。

筆者が良い例であるように、理性的に振る舞おうと努力をしていても、無意識化では公正世界信念で思考してしまうのだ。

【参考】
陰謀論とは何か そのメカニズムと対処法 : 文化 : 記事・論考 : 調査研究 : 読売新聞オンライン
公正世界仮説 - Wikipedia

 

おわりに

 

筆者が好きなYouTubeチャンネルの一つが「令和の虎」。
これは伝説のテレビ番組「マネーの虎」をYouTube上で復活させた激アツチャンネルだ。


このチャンネルに208人目の志願者として登場した星乃さんという方が、「タイムウェーバー」という怪しげな機械を虎たちにプレゼンする。


www.youtube.com


星乃さんの説明によれば、なんでもこのタイムウェバーは人生を最適化するために作られているらしく、この機械を使えば誰でもハッピーになれるらしい。
星乃さん自身もこの機械で願いが叶ったという。

控えめに言ってめちゃくちゃ怪しい。怪しさしかない。

機械で願いが叶うなら筆者は今頃100億円の資産を築き上げ石原さとみと結婚してる。ついでに何らかの形で国民栄誉賞も受賞している。金、女、名誉、全てを獲得しているはずだ。
しかし現実は、さとみはGS社員に奪われ、長いことゴミためみたいなアパートで底辺暮らしである。たまにする贅沢は、コメダ珈琲でコロッケーバーを飢えた餓鬼の如くバカ喰いすることくらいだ。

星乃さんは「これは科学だ」と言ったが、なぜこの機械で人を幸せにできるのかの根拠を問われると、全く科学で説明できなかった。

その時点で科学ではないと思うのだが、彼女は、この機械はスピリチュアル的なものではないし、占いとも違うと主張する。

そんな星乃さんを見て虎の1人である桑田社長が、「傷ついた人が助けを求めるのがこういうとろこになるんだな・・・」と嘆いていた。

スピ系にハマる人も陰謀論と同じ仕組みなんすかね。
ナンダカナー。。。