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【彼らに慈悲があるならば】令和5年度行政書士試験を受けてきました

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令和5年度行政書士試験を受けてきた。

本記事では、試験を受けた所感と、本試験に挑むまで約1年間勉強した悪足掻きの記録を書いていく。

目次

 

試験の結果はどうだったのか?

 

・基礎法学 さっぱりわからない
・憲法 さっぱりわからない。自己採点したら全問不正解(憲法の条文全て暗記したのに条文問題を落とすというミス)
・行政法 意外に簡単かと思ったが自己採点したらわずか13問しか正解しておらず無事瀕死
・民法 めちゃくちゃ簡単だった。1問しか落とさず
・多肢選択式 こちらも1問しか落とさず
・商法&会社法 可もなく不可もなく
・記述式 3問とも簡単だと思ったが、試験終了5分前に重大なミスに気がついて、必死に修正を試みようとするも、ちゃんと文字が書けたかを確認する間もなく試験終了の合図と共に強制終了し無事瀕死
・一般知識 明らかなサービス問題と難問が混在しており、とりあえず足切りラインは回避(一般知識は個人情報保護法と文章理解以外対策はしなかった)

結果、記述抜きの自己採点は146点である。
※行政書士試験の合格点は180点以上です。

これはかなり絶望的な数字といえる。記述が3問ほぼ全て完答しているので、前述したミスが災いしなければ十分合格圏内だが、記述式の採点はブラックボックスなので大いに不安は残る。

記述抜きで170点を取ることを目標にしていたのに、見事このザマである。

敗因は思った以上に行政法につまづいたのと、憲法が1問も取れなかったことだ。
情けないったらない。

模試自体は計10回受けたが、毎度民法と記述でつまずていたので、筆者は民法と記述対策を中心に勉強していた。
自己採点するにその成果は確実に出ているが、憲法がこれだけ難しかったのも、行政法でつまずくのも想定外である。

行政法に関しては、地方自治法を除きほぼ条文を暗記していたし、模試でも行政法の点数は満点取ることも珍しくなかった。
練習で結果を出しても本番で結果を出せないのなら何の意味もない。

こうして、長く苦しい1年がやっと終わったと思ったが、合否が出る来年の1月末まで、また胃がキリキリする思いをせねばならなくなった格好だ。死刑執行の先延ばしである。

しんまウォッチャーはニヒルな笑みを浮かべながら言うかもしれない。

「そもそもよう、FP2級すら落ちてるお前が行政書士とか片腹痛いのよ。お前に残された道はそう、狩猟免許よ。最近秋田でクマ被害が多発してるそうだから、クマさんと組んず解れつの激闘を繰り広げてこいよ。クズVSクマなんていうドキュメンタリーそうそう見れないから期待してるぜ」と。
相変わらず手厳しい。

いつもの筆者なら顔を真っ赤にして猛反論しているかもだが、意気消沈している今のメンタルだと、「クマかあ・・・。クマ撃ちの女ならぬ、クマ撃ちのクズとして世に出るのもそれはそれでアリかも。私人逮捕系ユーチューバーの次は、クマ捕獲系ユーチューバーが時代のトレンドか」と、見事しんまウォッチャーの口車に乗せられてしまうだろう。捕獲どころか捕食される結末しかないだろうに。

 

ラスト1ヶ月の悪足掻き

 


勉強期間は大体1年。総勉強時間はちゃんと計算していないのでわからないが、確実に1000時間以上は勉強したことは間違いない。
行政書士は最低でも800~1000時間の勉強時間が必要とされるので、ひとまず最低ラインはクリアしたかと思う。

仕事がある日は2~3時間勉強し、休日は6時間勉強。
今年に入ってから試験日まで勉強しない日は1日もなかったとはいえ、ずいぶんとのんびりした勉強計画だったかもしれない。

自分の甘さを突きつけられたのは、9月に初めて模試を受けた時の点数がわずか126点だった時だ。

この時の絶望は計り知れなかった。
あまりにも悔しくて机に何度も頭を打ちつけたものである。
これでは微塵も合格できる可能性がないじゃないかと。

ここからネジを巻きなおし、明確化された、「記述」と「民法」という弱点克服のためにリソースを割いた。
悪足掻きが実り、模試でも合格点に達することができるようになった。

試験ラスト1ヶ月に突入すると、仕事がない日は毎日8~9時間、ラスト2週間は10~11時間勉強した。

勉強時間確保のため、一切の家事を放棄し、昼飯はもっぱらカップ麺、夜は適当に鍋の素に野菜をぶっ込みかっ喰らい、部屋の掃除は2ヶ月間全くせず、蜘蛛が這い回りカメムシが飛来しホコリ舞い散る部屋で、発狂しながら勉強していた。

それらの奮闘虚しく、記述抜きで146点。
死に物狂いの悪足掻きが今無に帰そうとしている。まいったね。

部屋中の至る所に付箋を貼っていた

 

彼らに慈悲があるならば

 

行政書士の受験資格に、「品性」という要件はない。故に、資本主義社会のねじれが生んだ欲深きマネーモンスターである筆者でも、受験可能である。
なので、誰彼構わず行政書士の門戸を開いている総務省の懐の深さに、全力でつけ込んでやろうという算段だった。(行政書士の管轄省庁は総務省です)
行政書士になればがっぽり儲けられるぞと。

総務省の善意を全力で利用する形で行政書士の勉強を始めたわけだが、やはり不純な動機は見透かされる。
行政書士試験に「一般知識」という科目が設けられているのも、基礎的な教養がない筆者のような、ならずものを振り落とすためなのかもしれない。全ての人を広く受け入れてると見せかけて、その実しっかり選別しているのだ。


筆者の生活など、いうなら、日の光の当たらない薄汚い下水道で息を潜めるように生き、上流で暮らす者たちの食べかすや糞尿が唯一の食料であり、誇りも希望もへったくれもないドブネズミのようなものである。
たまにマッチングアプリと呼ばれる地上に出たと思えば、「年収500万円以下でアプリやる根性がすごいね」「ドブネズミはドブに帰れ」「え?身長159センチ?たぬかなさんホビット一匹捕獲しました。そちら送ります」と尊厳を蹂躙する暴言が、銃弾のように浴びせられる。
地上、こわい。

糞尿のみならず、屈辱感にもまみれる有様とも、行政書士資格を取ればおさらばできると思ったが、人生そううまくいかないものである。

今はただ、採点者がドブネズミの悲しき惨状を斟酌してくれることを切に願うばかりだ。