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カネとかジンセイとかいろいろ

Amazonプライムビデオで見れる暇つぶしにおすすめな映画ベスト10

どうも、しんま13です。

Amazonのプライム会員になると様々なサービスを利用することができ、日常的にAmazonを利用する人は絶対にプライム会員になった方がいいと言っても過言ではないほどお得なサービスです。

そんなプライム会員限定のサービスの一つが「Amazonプライムビデオ」。

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自分はAmazonプライム会員なので、プライムビデオで面白そうな映画は定期的にチェックしています。

というわけで今回は表題の通り、Amazonプライムビデオで見れるひまつぶしにおすすめな映画ベスト10を紹介しようと思います。

完全に個人の独断と偏見でランキングしていますのでご承知ください。

ではいきます。

目次

 

10位 ブレイブストーリー

 

ブレイブ ストーリー

ブレイブ ストーリー

 

 

【作品情報】
監督: 千明孝一
ジャンル: アニメ・ファンタジー
公開日: 2006年7月8日
どういう映画か一言で: 小学生の男の子が異世界で大冒険



主人公はどこにもでいる元気な小学5年生の男の子「ワタル」。
何不自由ない楽しい毎日を送っていたワタルでしたが、両親が離婚したことにより状況が一変。
離婚でショックを受けた母親は自殺未遂。
こんなのは嫌だと思ったワタルは、ミツルという不思議な少年に会い、「運命を変えたかったら幻界へ行け」と言われ、自身の運命を変えるために玄界に行くのです。


本作は今で言うところの異世界ファンタジーもので、小学5年生のワタルが異世界で大冒険するというストーリーです。

ぱっとみ子供向けのファンタジー作品のようにも思えますが、最後までストーリーを見るとそこには人生とは何かを考えさせられる深いテーマ性があったりします。

主人公のワタルは最後の最後で自分の運命を受け入れることを選びましたが、一方でミツルは自分の悲惨な運命を受け入れようとはせず最後まで抗い続けました。

悲しみを背負った二人の少年の生き様はいろいろと考えさせられるものです。

むしろ大人こそ見てほしい作品かもしれません。

当ブログの感想記事: 映画「ブレイブ・ストーリー」あらすじ・感想。運命に翻弄された2人の少年 

 

9位 キャビン

 

 

【作品情報】
監督: ドリュー・ゴダード
ジャンル: ホラー
公開日: 2012年4月12日
どういう映画か一言で: ただのホラーでは終わらないホラー



大学生5人が週末に郊外にある森の小屋でう過ごそうと計画。
しかし、その小屋に入ってみると次から次へと怪現象が襲ってきます。
これだけ聞くとよくあるホラー作品かと思いきや、最後はとんでも展開が待ち受けています。

もうDVDのパッケージでかなりネタバレしてる感が否めませんが、とりあえず前半はつまらなかったとしても、絶対に最後まで見てほしいです。
ラストは誰もが予想できない衝撃的シーンの連続ですから。

当ブログの感想記事: 【ネタバレあり】映画「キャビン(CABIN)」のあらすじ・感想。ホラーの定石を覆す作品

 

8位 チャッピー

 

チャッピー CHAPPIE (吹替版)

チャッピー CHAPPIE (吹替版)

 

 

【作品情報】
監督:  ニール・ブロムカンプ
ジャンル: アクション
公開日: 2015年3月6日
どういう映画か一言で: 心温まるロボット映画



天才エンジニアが作り上げた心を持つロボット「チャッピー」が、どういうわけかギャングの手に渡ってしまって、ギャングたちによってチャッピーが育て上げられていくというちょっと変わったお話。

生まればかりのチャッピーは子供同然で、とても臆病。
そんなチャッピーをギャングたちが教育し、チャッピー言葉や考える力を習得していき、徐々に成長していきます。
ですが、ギャングたちの目的はチャッピーに犯罪教育し、最強の犯罪ロボットに仕立て上げること。

チャッピーが純粋な心を持っているからこそ、人間の愚かさが浮き彫りになっていき、人間の業の深さを痛感させられます。

本作は万人におすすめできる映画ですね。

当ブログの感想記事: 【ネタバレ有】映画「チャッピー」あらすじ・感想。チャッピーの純粋さが心を打つ名作

 

7位 日本で一番悪い奴ら

 

日本で一番悪い奴ら

日本で一番悪い奴ら

 

 

【作品情報】
監督:  白石和彌
ジャンル: 実話・クライム
公開日:   2016年6月25日
どういう映画か一言で: 深淵に飲み込まれた警察官の話



本作は実際に起こった「稲葉事件」を元に作られた警察映画。
正義に燃える若き北海道警察の諸星が主人公。

諸星は正義感と柔道の腕前は凄まじいものでしたが中々成果が上がらず、先輩に相談したところ、「裏社会に飛び込んでS(スパイ)を作れ」とアドバイスされ、徐々に結果を出していきます。

しかし、裏社会とつながりが深くなるにつれ、諸星自身もどんどん悪に染まっていき、最後は取り返しのつかないところまでいってしまいます。
正義感あふれる警察が徐々に悪の道に染まっていくその様は、「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」という哲学者ニーチェの言葉を思い起こさせます。

テンポがよく、役者の演技も圧巻で、何より実際に起こった事件をベースに作られているのでめちゃくちゃ面白い。
警察の闇を垣間見ることができるある意味恐ろしい作品です。

当ブログの感想記事: 【ネタバレあり】映画「日本で一番悪い奴ら」の感想と稲葉事件について

 

6位 凶悪

 

凶悪

凶悪

 

 

【作品情報】
監督: 白石 和彌
ジャンル: クライムサスペンス
公開日: 2013年9月21日
どういう映画か一言で: タイトルの通り



本作は実際に起こった上申書殺人事件を元に作られた作品。
先生と呼ばれた男と元暴力団の男が共謀して次々と凶悪犯罪を繰り広げていく、実に恐ろしいクライムサスペンス。

先生は人の命を金に変えるプロフェッショナルで、まさに黒い錬金術師。
しかもその殺し方は非常に残忍で、被害者となった高齢のおじいさんは大量の酒を飲まされたあげく、気を失うまで電気ショックを浴びせ続けられ、さんざん苦しめた末に殺されたのです。

その間、先生は非常に楽しそうで、電気ショックでおじいさんが倒れた最には爆笑していました。

ある意味胸糞映画でもありますが、もう一度見たくなってしまうような不思議な魅力があるのも確かなので、クライムサスペンス系が好きな方はぜひとも見てほしい作品です。

当ブログの感想記事: 【ネタバレ有】映画「凶悪」の感想。人の命を金に変える黒い錬金術師 

 

5位 タイピスト

 

タイピスト!(吹替版)

タイピスト!(吹替版)

 

 

【基本情報】
監督: レジス・ロワンサル
ジャンル: ドラマ・恋愛
公開日: 2012年11月17日
どういう映画か一言で: ミュージカル仕立ての女性職業モノ



田舎育ちの女性ローズが田舎を飛び出てルイ・エシャールが経営する保険代理店で働き始めます。
地味な格好で典型的な田舎娘だったローズが採用された理由は、ルイにそのタイプライターの早打ちの腕を買われたからです。
しかし、ローズはタイプライターの早打ち以外になんの取り柄もない女。
そこでルイは「タイプライターの早打ち大会で優勝しなければクビだ!」と告げ、大会では残念ながら敗退。
その日からルイは一流のタイピストになるために猛特訓を始め、世界一のタイピストを目指していくのです。


女性の社会進出がまだまだ進んでいなかった60年以上前のフランスが本作の舞台。
女性差別も多かった中、ローズはタイプライターの早打ちの腕前一つで世界に挑み、血の滲むような努力をし、女性として社会的な地位を獲得していくその姿は実に痛快です。
基本的に楽しい映画で、そしてローズがかわいい。
とても楽しい気分になれる作品なので、週末とかに見るのがおすすめです。

当ブログの感想記事: 【ネタバレ有】映画「タイピスト!」あらすじ・感想。女性の社会進出というキーワード

 

4位 キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン

 

 

【作品情報】
監督:  スティーヴン・スピルバーグ
ジャンル: 実話・クライム
公開日: 2002年12月25日
どういう映画か一言で: 世界を騙した天才詐欺師のお話



フランク・W・アバグネイル・Jrという実在した天才詐欺師が題材の作品で、舞台は1960年代のアメリカ。

主人公のフランクは地頭がよく天才的な嘘つきでした。
両親の離婚に嫌気がさしたフランクは、わずか16歳で家出をし、生きていくために小切手詐欺を繰り返し、持ち前の地頭の良さと嘘つきの才能で、医者を演じたりパイロットになりすまして生活をします。

世界を股にかけた大胆な若き天才詐欺師。

しかし、その詐欺師の根底にあるのは家族に対する愛と孤独感。
途中からついついこの天才詐欺師に感情移入してしまうほど、彼にはなんとも言えない魅力があります。

もうすでに17年前の作品ですが、今見ても普通に面白いのでぜひともチェックしていただきたいです。

当ブログの感想記事: 【ネタバレあり】映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」のあらすじ・感想。世界を騙した孤独な男

 

3位 カラスの親指

 

 

【作品情報】
監督: 伊藤高志
ジャンル: クライムサスペンス
公開日: 2012年10月26日
どういう映画か一言で: 優しい詐欺師たちのお話



定期的に見たくなる心温まる優しい詐欺師たちのお話。
社会からドロップアウトした二人のおっさん詐欺師が主人公で、貧乏娘のまひろ、その姉、姉の彼氏と出会うことでストーリーが動き始めます。

社会的弱者である5人が身を寄せて生きていく姿がなんだか微笑ましい。

見終わったあとはとっても優しい気持ちになれるので、家族とかで見るのがいいかもしれませんね。

 

2位 セイフヘイヴン

 

セイフ ヘイヴン (吹替版)

セイフ ヘイヴン (吹替版)

 

 

【作品情報】
監督: ラッセ・ハルストレム
ジャンル: 恋愛
公開日: 2013年10月26日
どういう映画か一言で: 恋愛映画嫌いとか言ってる人とりあえず見ろって言いたくなる話



自分は恋愛映画がクソほど嫌いで、わざわざ好き好んで見ることはありませんが、その中でもセイフヘイヴンだけは別でした。

本作は過去に傷を追ったケイティが逃げるように港町にやってきて、そこで人生の再スタートを切ろうと奮闘するお話。

ケイティは最初は街の誰にも心を開こうとしなかったですが、徐々に打ち解けるようになっていきます。
そして、親切で優しいアレックスと恋に落ちるようになります。

その一方でケイティを追う警察官の男。

恋愛要素とサスペンス要素が混じり、物語が後半に進むに連れ緊迫感もましていきます。

なんてことはない普通の恋愛映画ですが、かなり感動的なお話なのでぜひとも見ていただきたいです。

当ブログの感想記事: 【ネタバレあり】映画「セイフ ヘイヴン」のあらすじ・感想。前を向いて生きることの大切さ

 

1位 鍵泥棒のメソッド

 

鍵泥棒のメソッド

鍵泥棒のメソッド

 

 

【作品情報】
監督: 内田けんじ
ジャンル: クライム・スリラー
公開日: 2012年9月15日
どういう映画か一言で: 役者、キャラクター、ストーリー、全てがいい!(語彙力)



鍵泥棒のメソッドはおそらく人生で一番見返した映画だと思いますが、当ブログでは感想記事を書いていません。
自分、本当に好きな作品に出会うと語彙力を失うので書こうと思っても書けないんですよね。
それくらい本作が大好きです。

役者を目指しているダメフリーターの桜井(堺雅人)、プロの殺し屋コンドウ(香川照之)、とにかく真面目な水嶋(広末涼子)、絶対に出会わないであろう三人が出会うことで物語が始まります。

殺し屋コンドウが風呂場で転倒し記憶喪失になってしまい、その時たまたまそばにいた桜井がとっさの思いつきでコンドウになりすますことに。
こうして、桜井とコンドウの人生が入れ替わってしまうのです。

目覚めたコンドウは自分のことを売れない役者だと信じ込み、ひたむきに役者になる努力を続け、その姿に感銘を受けた水嶋は彼に結婚を申し込みます。

一方、コンドウになりすました桜井はコンドウのお金を好き勝手使うという自堕落生活を送ります。

コンドウの記憶が取り戻された時、いっきに物語が加速します。

とにかく一度は見てほしい作品です。

 

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ではでは。

以上、Amazonプライムビデオで見れる暇つぶしにおすすめな映画ベスト10...でした。

映画「イントゥ・ザ・ストーム」あらすじ・感想。命をかけた「ストームチェイサー」と本当に大切なこと

日本にはあまり馴染みのない自然災害の一つ「竜巻」。

Wikipediaの説明によれば竜巻は以下のように定義されています。

竜巻は、積乱雲の下で地上から雲へと細長く延びる高速な渦巻き状の上昇気流。トルネードとも呼ばれる。ハリケーンや台風と混同されやすいが、それらとは全く異なる。 突風の一種で、規模が小さく寿命が短い割に、猛烈な風を伴うのが特徴。

参考: 竜巻 - Wikipedia


凄まじい威力と速度を誇る風の自然災害。
一度竜巻が発生すれば、建物が倒れ、窓ガラスが割れ、車は吹き飛び、甚大な被害をもたらします。

今回紹介する映画はそんな竜巻が題材の「イントゥ・ザ・ストーム」。
 

 

竜巻に立ち向かう竜巻ハンターたちの物語です。

目次

 

映画「イントゥ・ザ・ストーム」の基本情報・予告編

 


【監督】スティーヴン・クォーレ
【脚本】ジョン・スウェットナン
【ジャンル】ドラマ
【公開日】2014年8月8日
【上映時間】89分

 

「イントゥ・ザ・ストーム」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ マット・ウォルシュ: ピート役

・ サラ・ウェイン・キャリーズ: アリソン役

・ ジェレミー・サンプター: ジェイコブ役

・ リチャード・アーミティッジ: ゲイリー・フラー役

・ アリシア・デブナム=ケアリー: ケイトリン・ジョンストン役

・ マックス・ディーコン: ドニー・フラー役

・ ネイサン・クレス: トレイ・フラー役

 

映画「イントゥ・ザ・ストーム」のあらすじ

 

地球史上最大規模の"超巨大"竜巻に襲われるシルバータウン。
人々がシェルターに逃げ込むなか、あえて竜巻の渦に向かって突っ走るプロのストーム・チェイサーたち、スリルを求めるアマチュア・チェイサーたち、そして愛する者を救うため立ち上がる勇敢な街の人々―。
超常的な巨大竜巻の中、想像を絶する24時間を生き残る術はあるのか!?

Amazonより引用

 

映画「イントゥ・ザ・ストーム」の感想

 

前述したとおり本作は竜巻を題材とした映画。

竜巻を撮影しようと追いかけるストームチェイサーたち、竜巻を撮影して人気者になろうとする底辺ユーチューバー、卒業式に竜巻に見舞われる高校生。本作は竜巻を題材とし、3者の視点から描かれています。
わずか89分という上映時間ながら、見ごたえはしっかりでした。

基本的にはストームチェイサーたちが主人公として話は進みますが、ここでストームチェイサーとは何なのかを説明しておきましょう。

文字通りストームは嵐、チェイサーは追跡者。すなわち、ストームチェイサーとは嵐を追いかけるハンターたちのことを指します。

彼らストームチェイサーは竜巻が発生すると現場に急行し、命がけで竜巻を撮影しようとします。
撮影した映像はメディアや研究機関に提供し報酬をもらいます。

言うまでもなく、日本ではそもそも竜巻がほとんど発生せず、発生しても大した事はないので、日本においてストームチェイサーとして活動している人はごく僅かだと思われます。
やはりストームチェイサーの舞台は竜巻の本場アメリカです。


話は戻って映画の本編。

説明したとおり、本作はストームチェイサー、底辺ユーチューバー、卒業を控えた高校生たち、の三者視点となっています。
その三者が巨大竜巻に見舞われ交錯することになります。

巨大竜巻は電線を倒し木をふっ飛ばし車を横転させしまい、次々と街を破壊していきます。
人生で一度も竜巻に遭遇したことがない自分からしたら、竜巻の破壊力に驚かされざるを得ません。竜巻とはこんなにも凶暴なのかと。

まるで竜巻自体に意思があるかのように、それこそ一つの生物かのように街に襲いかかります。

当然の如くストームチェイサーたちは竜巻を撮影するために現場に急行。
卒業を控えた高校生たちは竜巻の発生に怯え校内に避難。
底辺ユーチューバーは竜巻を撮影すれば人気者になれる勘違いをして、無謀にもカメラ1台を持ち撮影にチャレンジ。

竜巻を捉えることに命をかけるストームチェイサーたち、しかし今回の竜巻は一味も二味も違う。
これまで幾度となく竜巻と対峙してきたストームチェイサーチームたちも、今回の竜巻の凄まじさに仲間を一人失い、その凄まじさを痛感することに。

最終的にストームチェイサーたちは竜巻を撮影することを断念し、高校生たちを含めた皆を救うことを決め、全員で知恵と力を合わせて未曾有の自然災害に立ち向かいます。

凄まじい唸り声を上げ、触れる者全てを吹き飛ばしていく竜巻でしたが、ストームチェイサーたちは何とか耐えに耐え、ついに竜巻が通り過ぎ危機を乗り切りました。

あっという間に人間の命を奪う凶悪な竜巻。
こういった自然災害に直面した時人はどう思うのでしょうか。

ラストで高校生の一人が、「遠い未来よりも1日1日が大事だ。毎日の積み重ねさ。ぼくは生きている。それだけで十分だよ」と話していたのが実に印象的でした。

また、父親に反発していた息子が、今回の竜巻をきっかけに父親の偉大さと大切さを知って家族愛が深まったエピソードも泣けるものがありました。

安っぽい感動シーンとか、そんな当たり前のことをと思うかもしれませんが、やはり人は壮絶な危機に直面した時本当に大切なものを再確認するのだと思います。

我々日本人が3.11以降、価値観が大きく変わったように、本作イントゥ・ザ・ストームは竜巻の凄まじさを知るとともに、本当に大切な何かを再確認させられる映画なんだなと思いました。

巨額の予算を投じているわけでもないし、有名な俳優が出ているわけでもないし、これといって凝ったテーマでもないのですが、それでも本作は面白かったです。
何と言っても竜巻のド迫力な映像が凄まじいインパクトでした。
見るものを引き込む圧倒的な竜巻の凄まじさ。

ぜひその凄まじさを見ていただきたいです。

 

仕事に命をかけるストームチェイサー

 

ストームチェイサーの彼らが命がけでこんな仕事をしている理由は、おそらくお金のためでしょう。
竜巻の映像が撮れれば大金が稼げる。だからこそ自らの命をかけてまで竜巻を追跡しよとしているのだと思います。

そんなストームチェイサーたちをどう思うかは人それぞれですが、自分には彼らが非常に魅力的に見えました。

お金のためとはいえ自らの命をかけて最強の自然災害「竜巻」に挑む姿は素直に格好いい。

己の知識とお金と時間、全てを投入して最高の映像を撮るというプロフェッショナルさ。

でも、ストームチェイサーのピートは、最後はお金ではなく他の仲間たちを救うために果敢に竜巻に立ち向かっていきました。

映画らしい良いラストでしたね。

 

結局死ななかった底辺ユーチューバー

 

終始ふざけた映像を撮り「YouTubeで人気者になる」と豪語していた底辺ユーチューバーたち。

竜巻に遭遇した彼らは、普通なら即逃げ出すところを、「これを撮れば人気者になれる!」と言い始め、なんの装備もせずカメラを構えて竜巻を撮ろうとするのです。
しかもずっとテンション高めではしゃいでるのだから凄い。

こういうキャラって序盤ですぐに死ぬイメージですが、何故だか彼らは結局死なずに最後まで陽気でした。

ストーリーの展開的にも、プロのストームチェイサーたちが彼らをたしなめるみたいなシーンがあってもよかったような気がしますが、ストームチェイサーと底辺ユーチューバーが絡むシーンはほとんどなし。そこがちょっと残念ですね。

なお、彼らが人気ユーチューバーになれたかは定かではありません。
もしこれでなれたら凄い。

 

日本とアメリカの竜巻の発生件数

 

日本は地震大国として名高いですが、竜巻とはほとんど縁がありません。

気象庁によれば日本の竜巻の発生件数は年25個程度とされています。
ところがアメリカだと平均して年間1300個。
もう数からいって日本とは全然違います。

これだけ竜巻が発生するということは、すなわちストームチェイサーたちが竜巻を撮影するチャンスが多いということです。
なんせ1年中どこかで竜巻が発生しているわけですからね。

次に竜巻による被害のデータを見てみましょう。
日本では、竜巻による死者が年間0.58人。
そんな中アメリカは平均して年間54.6人が竜巻によって亡くなっています。

過去には3州にまたがって移動した巨大竜巻によって死者695名が出たという記録もあります。

こういったデータを見る限りアメリカにとって間違いなく竜巻は最強最悪の自然災害なのでしょう。

参考記事: 気象庁|アメリカで発生するトルネードとの違い


とまあ、データだけ見てると日本の竜巻は大したことがないように見えますが、過去の日本のニュース映像を見ると、甚大な被害をもたらしていることがわかります。

例えば2013年9月2日に埼玉県越谷市で発生した竜巻の事例。


在宅の屋根が吹き飛び、体育館の窓ガラスが割れ、電線柱が倒れるという、竜巻の凶悪的な破壊力が人々を襲いました。

死傷者こそ出なかったものの、66人がけがをしうち二人が重傷。
被害範囲の長さは19kmで、竜巻の幅は100~200m。
一時6万7000世帯が停電に陥ります。

日本が大したことはないといっても、ひとたび竜巻が発生すればその被害は計り知れないのです。

 

まとめ

 

竜巻が題材の実にシンプルな映画でしたが、普通に超面白かったです。
Amazonレビューでも高評価が多かったし、自分以外の人も楽しめた映画だと思うのでよかったらチェックしてみてください。

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以上、映画「イントゥ・ザ・ストーム」あらすじ・感想。命をかけたプロ「ストームチェイサー」と本当に大切なもの...でした。

 

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【ネタバレ有】映画「新宿スワンⅡ」あらすじ・感想。スカウトマンの存在意義

どうも、しんま13です。

以前映画「新宿スワン」を見ました。

 


新宿スワンは設定が単純で、スカウトマンというより単なるケンカ映画のような内容で、良くも悪くも期待を裏切られた作品でした。

正直、作品自体にあまり深みはなかったですが、楽に見られるのと俳優陣がかっこよかったのでそれなりに楽しめて見れました。

そして、今回は表題の通り「新宿スワンⅡ」を見ましたので、早速感想を書いていきます。

 

新宿スワン?

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目次

 

映画「新宿スワンⅡ」の基本情報・予告編

 


【監督】園子温
【脚本】水島力也
【ジャンル】アクション
【公開日】2017年1月21日
【上映時間】133分

前作に引き続きメガホンを取ったのは園子温。
自分の中では園子氏は「冷たい熱帯魚」のイメージが強く、狂気的な作品を撮る方という認識です。

 

映画「新宿スワンⅡ」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ 綾野剛: 白鳥龍彦役
じり貧の状態で新宿に流れ着き真虎(マコ)にスカウトに向いていると言われスカウトマンを目指す。喧嘩っ早いがまっすぐな男で自分がスカウトした女は必ず幸せにすると豪語している。
本作では無理やり横浜に連れていかれる。

・ 伊勢谷友介: 真虎
スカウト会社バーストの幹部社員。鋭い洞察力で次々と女性をスカウトする、凄腕のスカウトマン。頭がとても切れる。

・ 深水元基: 関玄介役
バーストの幹部社員。バーストの狂犬と呼ばれているほど凶暴な性格だが、実は策士家で義理堅い性格をしている。
本作では因縁がある土地横浜に出向く。

・ 豊原功補: 山城神役
バーストの社長。
新しい新天地横浜を開拓するために関を含むバースト社員を派遣する。

・ 久保田悠来: 洋介役
龍彦と仲が良かったバーストのスカウトマン。
突然姿をくらまし、後に横浜のスカウト会社ウィザードにいることが判明する。

・ 金子ノブアキ: 葉山豊役
ハーレムの№2。とても頭が切れる。

・ 広瀬アリス: 小沢マユミ役
龍彦にスカウトされた女性。歌と踊りを得意とする。

・  浅野忠信: 滝正樹役
横浜を仕切るスカウト会社ウイザードの社長。
関と因縁がある。

※本作は登場人物が多いので、主要人物ではないキャラは省いています。

 

映画「新宿スワンⅡ」のあらすじ

 

スカウト会社・新宿バーストのエース格となった白鳥龍彦は,勢力拡大を目論む社長・山城の命により,幹部の関玄介と共に横浜へと送り込まれる。
しかしそこは,滝マサキが支配する難攻不落の王国だった。
早々に手荒い洗礼を受ける龍彦たち。
警察やヤクザとも裏取引をする滝マサキの謀略によって窮地に陥った新宿バーストは,龍彦を破門することで事態を回避しようとするが・・・。
「オレは歌舞伎町の番犬だ。この街守るためだったら何でもすんだよ!」新宿と横浜は全面戦争へと突入。
龍彦は逆襲の狼煙をあげる!

 

映画「新宿スワンⅡ」のネタバレ感想

 

前作は「単なるケンカ映画だ!」と酷評したものの、夜の世界で働く女性の苦悩や葛藤がよく描かれていて、割と面白かったのですが、本作新宿スワン2はそういうった描写はほとんどありません。

とりあえずサクッとストーリーを解説しておきましょう。


あらすじでも書いた通り、本作のストーリーはバーストの社長である山城が勢力拡大のために横浜に進出を画策。

関と龍彦を含むバーストの社員数名を横浜に派遣し、横浜でスカウト活動を開始する中、そこに立ちはだかるのは横浜を仕切るスカウト会社ウイザード。
ウィザードの代表こそが関と因縁がある滝正樹。

バーストとウィザードでスカウトした女性を集めてコンテストを開き勝負するという話になり、ことごとく妨害工作を仕掛けてくるウィザード。

そんな中行方をくらましていた洋介が横浜のウィザードに在籍していることが発覚。
洋介は薬漬けになってしまい、麻薬取引をする役を任されており、関と龍彦は洋介を救うために奮闘。

とまあ、こんなストーリーです。

要するに、バーストVSウィザードという対立構図があり、その中には龍彦の友人である洋介も絡んでおり、関の知られざる過去の因縁が明らかになる...みたいなストーリー展開です。

本作の主役は龍彦というより、関でしょう。

バーストと対立したウィザードの社長である滝は、以前関と一緒に仕事をしていた中で、ラストでは関と滝が対峙し殴り合いで決着を付けようとします。

前作も同じことを言いましたが、とにかく関はカッコいい。
横暴で破天荒でめちゃくちゃな男なのに、実は情に厚く策略家でもあり、その二面性が実に魅力的です。

面白い作品には必ずと言っていいほど魅力的なキャラクターが存在するものですが、新宿スワンにとってそれが関なんだと思います。


で、そんな新宿スワン横浜編の感想はというと、つまらなくはないけど面白くもなく、相変わらずケンカで全てを解決するという単純極まりない映画だったなという感じです。

スカウトマン映画というよりケンカ映画。
完全「クローズZERO」の世界です。

関と滝のわだかまりも、結局最後はお互い拳を交えることで解決するという前回と全く同じ展開。
で、滝は最終的にヤクザに射殺されます。

薬漬けになった洋介は、葉山にヒデヨシ殺しの犯人にされた挙句病院送りという顛末に。

相変わらず登場人物のほとんどが不幸になって終わります。

 一応スカウトマンの話なので、スカウト描写も多少はありますが、やはりメインはケンカ。
前回よりアクションシーンは多めです。

というわけで本作の感想をまとめると、何も見る映画がなくて本当に暇なときに見るのはおすすめできる、という感じになります。
内容は浅くても、テンポはいいのでそれなりに楽しめますから。

 

何故スカウトマンは存在するのかという謎を考察

 

前回の記事もで書きましたとおり、基本的にスカウト行為は職業安定法と迷惑防止条例によって禁止されており、スカウト行為を行うと1年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金が課せられます。

にも関わらず、現在も街中には多くのスカウトマンが存在しています。
一体何故か。

それは、スカウトマンは現行犯逮捕するのが難しいという点と、それだけスカウトマンの需要が高いからだと思われます。


まずですが、スカウトマンを現行犯逮捕することはかなり難しく、仮に警察がスカウトの現場を押さえても、ナンパだとか道聞いただけとか、いくらでも言い逃れが可能です。
スカウト行為を確定させるにはかなり骨が折れるのです。


そして、やはりスカウトマンの需要は限りなく高いです。

なぜなら水商売の仕事は特殊な職業故に、求人が難しいというデメリットがあるからです。
タウンワークでキャバ嬢を募集するキャバクラ店など聞いたことがありませんからね。

しかし、いいキャストを揃えなくてはお店は成立しません。
そこで必要となってくるのがスカウトマンなのです。

スカウトマンたちは繁華街に立ち、1日中女の子に声をかけ続け、キャストを確保します。
普通の商売なら求人紙や転職エージェントといった経路を使って人材確保ができても、水商売にはそういった経路を使うことはできないので、高いお金を払ってでもスカウトマンたちに頼らざるをえないのです。

以上の2点がスカウトマンたちが現在も存在している理由でしょう。

 

まとめ

 

面白くないと言いつつなんだかんだ「新宿スワン」「新宿スワン2」と2本連続で見てしまいました。

ストーリーはスッカスカですけど、出演しているキャラクターたちが魅力的だから見続けることができたのかも。
あと、Amazonプライムで無料で見れるから。

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というわけで、それなりに暇つぶしになったので、気になる方はチェックしてみてください。

以上、【ネタバレ有】映画「新宿スワンⅡ」あらすじ・感想。スカウトマンの存在意義...でした。

 

新宿スワン コミック 全38巻完結セット (ヤングマガジンKC)

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【ネタバレなし】映画「新宿スワン」あらすじ・感想。月収300万円稼げるスカウトマンの世界

どうも、しんま13です。

漠然とアングラ社会に興味があるのですが、今回見た映画は普段知ることができないスカウトマンの世界を描いた「新宿スワン」です。

 

新宿スワン

新宿スワン

 

 

4年前くらいに原作は10巻まで見ましたが、ストーリーはほぼ忘れています。

本作はAmazonプライムビデオで見ることができます。

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では早速感想を書いていきます。

目次

 

映画「新宿スワン」の基本情報・予告編

 


【監督】園子温
【脚本】鈴木おさむ
【ジャンル】アクション
【公開日】2015年5月30日
【上映時間】139分

今回メガホンを取ったのは園子温監督。
個人的に園子温監督と言えば「冷たい熱帯魚」のイメージが強く、はちゃめちゃな映画を撮る方という印象が強いです。

参考記事: 【ネタバレあり】映画「冷たい熱帯魚」の感想と埼玉愛犬家連続殺人事件について

 

映画「新宿スワン」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ 綾野剛: 白鳥龍彦役
じり貧の状態で新宿に流れ着き真虎(マコ)にスカウトに向いていると言われスカウトマンを目指す。喧嘩っ早いがまっすぐな男で自分がスカウトした女は必ず幸せにすると豪語している。

・ 伊勢谷友介: 真虎
スカウト会社バーストの幹部社員。鋭い洞察力で次々と女性をスカウトする、凄腕のスカウトマン。龍彦の教育係。

・ 深水元基: 関玄介役
バーストの幹部社員。バーストの狂犬と呼ばれているほど凶暴な性格だが、実は策士家で義理堅い性格をしている。

・ 村上淳: 時政役
バーストの幹部社員。社長の右腕的存在。口数が少ない。

・ 豊原功補: 山城神役
バーストの社長。

・ 安田顕: 松方孝役
スカウト会社ハーレムの社長。ハーレムの業績が上がらず日々苛立っている。

・ 金子ノブアキ: 葉山豊役
ハーレムの№2。とても頭が切れる。

・ 山田孝之: 南秀吉 役
ハーレムの幹部社員。裏で覚せい剤を売りさばいている。

・ 沢尻エリカ: アゲハ 役

 風俗嬢。勤務していた店で店長に暴力を振るわれたところを龍彦に救われ、以後龍彦のことを慕うようになる。

※登場人物が多いので主要人物以外は掲載していません。

 

映画「新宿スワン」あらすじ

 

元スカウトマン・和久井健が自らの実体験を元に新宿・歌舞伎町を舞台にスカウトにかける男たちの熾烈な争いを描いた人気漫画『新宿スワン』を、超豪華キャストで実写映画化した作品。
プロデューサーは『クローズZERO』シリーズ、『ルパン三世』など実現困難な企画にあえて立ち向かい大ヒットさせてきた山本又一朗。
監督は『ヒミズ』『地獄でなぜ悪い』など、カルト的人気を誇る鬼才、園子温。

Amazonより引用

 

映画「新宿スワン」のストーリー解説

 

サクッと新宿スワンのストーリーを解説しておきます。

新宿スワンの舞台はタイトル通り新宿。

眠らない街と呼ばれる新宿に迷い込んだ金なし夢なしの白鳥龍彦。
龍彦は歌舞伎町を歩いていると、チンピラにからまれます。

ケンカに自信がある龍彦でしたが、相手が多すぎて袋叩きにされてしまい、そんな時に龍彦を助けたのが真虎。

真虎はスカウト会社バーストの幹部社員で、龍彦のことを見てスカウトマンの才能があると確信。龍彦をスカウトマンの世界に引き入れます。

最初は全然スカウトがうまくいかなかった龍彦でしたが真虎の指導により徐々に成長。
そして「自分がスカウトした女は絶対に幸せにする」という理念を掲げ、どんどんスカウトを成功させていくのです。

そんな中、バーストのライバル会社である「ハーレム」ともめ事が勃発。
こうしてバーストVSハーレムという対立構図ができあがり、業界のことを何も知らない龍彦も巻き込まれていくのです。

 

映画「新宿スワン」感想

 

もともと「新宿スワン」は原作者である和久井健のスカウトマン体験を元に描かれた作品です。
普段知ることができないスカウトの世界。
スカウトを題材にした作品はそう多くないので、そんなスカウトマンの裏側を垣間見ることができるという意味では「新宿スワン」はかなり貴重な作品と言えるかもしれません。

ただ、映画「新宿スワン」に関してはとにかく内容と言える内容がないっ!!!

なんというか、単なる底の浅いケンカ映画のような内容です。
(原作はもうちょい深い話だったような気がするんだけど・・・)

やたら殴り合いのシーンが多く、全ての物事を強引に拳で解決するという安っぽい展開が目立ち、ケンカ映画があまり好きではない自分からしたらツッコミどころ満載。

ラストで、いがみあってた二人がケンカすることで友情を取り戻して、あげくのはてに「またケンカしような」と言うシーンがあったのですが、全く持って感情移入できませんでした。
だって、普通、いがみあってる二人が殴り合ったらさらに関係性悪化するでしょ。
なんで拳をまじりあえることでお互いの全てを理解できるようになるんですか??

こんな感じで、登場人物たちはなんでもかんでもケンカで解決しようとし、ケンカが強い人間が正義みたいな価値観が跋扈している映画です。

裏社会の話とか、組織間での頭脳戦とかを期待していたのですが、実際は猿と猿が戦うだけ。
ケンカ映画が好きな人なら楽しめるかもしれませんが、自分は全く感情移入はできず楽しめませんでした。

前述した通り、「新宿スワン」は作者の和久井氏の実体験に基づいてるらしいですが、実際のスカウトマンたちって日々こんなケンカしまくってるんですかね?

多少の誇張はあるにせよ、ケンカに明け暮れる登場人物、ケツ持ちのヤクザ、スタッフの暴力が横行する風俗店、お店の女の子がみんなシャブ中、こういった描写が全て本当なのならば、ずいぶんスカウトマンの世界はダークですね。。。

 

結局スカウトした女を幸せにできなかった龍彦

 

龍彦は「自分がスカウトした女は絶対に幸せにする」と言っておきながら、紹介した一人は飛び降り自殺、もう一人は殺人罪で服役、と全然幸せにできていません。

もちろんもともとが難ありな女たちだったのですが、それでも結局龍彦は自分が紹介した女を幸せにするどころか、バリバリ不幸にさせています。
だめじゃん龍彦。。。

どれだけ良いお店に紹介したとしても、もともとがダークな世界なので、もしかしたらスカウトしない方が女たちは幸せになれたのかも...なんて考えてみたり。

 

映画はクソだったけど「真虎」と「関」は格好良かった

 

結論から言って映画自体は内容が薄ぺっらくてあまり面白くなかったのですが、登場人物たち一人一人に魅力があり、だからこそなんとか最後まで見れたってのがあります。

特に「真虎」と「関」は抜群に格好良かった。


真虎はバーストの幹部社員で、優しそうな顔とは裏腹に何を考えているのか底が読めない不気味な恐ろしさがあります。
経験方法で、とても頭が切れて、策士家で、周りからも絶大に信頼されていて、龍彦がピンチに陥ったら全力で助けに行き、男が惚れる男という凄まじく魅力的なキャラクター性。
真虎役を演じた伊勢谷友介さんはとてもはまり役だったと思います。


そんな真虎とは対照的な「関」。
関はバーストの狂犬と呼ばれ、とにかく凶暴で破天荒な男です。
部下が見てる前で女と行為に至ったり、龍彦のことをいじめたり、ハーレム相手に無謀な喧嘩を仕掛けたり、本能の赴くままに生きてる感が半端じゃありません。ザ・自由。
絶対自分の上司にはしたくないタイプです。
しかしそんな関も破天荒そうに見えてちゃんと計算して物事を運ぼうとする策略家だったります。
そのギャップがいい。
そして凶暴な男だけど情に厚いところもポイント高い。

というわけで映画はクソでしたが、この2人は恰好良いのでそれだけで見る価値はあるかもしれません。

 

月収300万円稼げる!?実際のスカウトマンの世界

 

ご存じ、街でのスカウト好意は法的にアウトです。


厳密にいえばスカウト行為は職業安定法と迷惑防止条例によって禁止されており、仮にスカウト行為を行うと1年以下の懲役、または100万円以下の罰金が課せられます。

というわけで、新宿スワンを見てスカウトマンになろうとするのは自由ですが、法的には完全にアウトなのでおすすめはできません。

とはいえ、未だ街の中でスカウトをしている人は見るし、実際のところはグレーゾーンなのでしょう。


そして、作中では一切語られていないスカウトマンがどれだけ稼げるのかというお金の話ですが、これも色々調べてみると興味深い事実がわかりました。

下記は、とあるスカウト会社のスカウトマンバイト募集ページなのですが給料がえげつない。


なんと週1だけのアルバイトで月収30万円。週5回フル出勤すれば月収が80万円。
社員に昇格すると週6勤務で月収150万円。幹部社員になれば倍の300万円。

最低賃金の概念が吹き飛ぶくらい稼げます。

週1のアルバイトだけで30万稼げることも驚きですが、幹部になれば一気に年収3000万プレイヤーになれるというのは夢がありすぎます。

これだけ破格の待遇を掲示されるのなら自分もやりたいくらいです。
と、うっかりその気になりそうでしたが、基本スカウトマンは完全歩合制なので、当然スカウトがうまくいかないと全く稼げません。

多分ナンパとかうまい人は向いてるしすぐに月収100万円は超えるかもしれませんが、自分みたいに陰キャでコミュ障な奴は、月収100万どころか女に股間蹴られるか逮捕されるかのどっちかになるでしょう。

「スカウトマン募集」というキーワードで検索するとスカウトマンを募集している会社が多数ヒットするので、もしスカウトマンとして一旗上げたいのであれば応募してみてください。

 

まとめ

 

映画自体はクソでしたが、まあ内容という内容がない分頭空っぽにして見れるのでそこそこ楽しめました。

原作ファンや好きな俳優がいるなら見てもいいと思います。

映画「新宿スワン」は続編があり、そちらも感想記事を書いたのでよかったら御覧ください。

 


また、冒頭でも書きましたが本作「新宿スワン」とその続編はAmazonプライムビデオで視聴することができるので、気になる方はチェックしてみてください。

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Amazonのプライム会員は月325円の会費で3万作品以上を見ることができるのでおすすめです。

ではでは。

以上、【ネタバレなし】映画「新宿スワン」あらすじ・感想。月収300万円稼げるスカウトマンの世界...でした。

 

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【ネタバレ有】映画「チャッピー」あらすじ・感想。チャッピーの純粋さが心を打つ名作

どうも、しんま13です。

今回見たのは2015年に公開された「チャッピー(CHAPPiE)」というロボット映画。

 

チャッピー CHAPPIE (吹替版)

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ロボット映画は数ある中で、本作に登場するロボットは凶悪犯罪者を制圧するために存在しているという一風変わった設定です。

結論から言うとめちゃくちゃ面白かったので感想を書いていきます。
なお、本作はAmazonのプライムビデオで視聴可能です。

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目次

 
※感想だけ読みたい人は目次から感想に飛んでください

映画「チャッピー」の基本情報・予告編

 


【監督】ニール・ブロムカンプ
【脚本】ニール・ブロムカンプ
【ジャンル】SFアクション
【公開日】2015年3月6日
【上映時間】120分

 

映画「チャッピー」の主要登場人物・キャスト情報

 

・  デーヴ・パテール: ディオン・ウィルソン役
Tetravaal社にて高性能な人工知能を取り入れたロボットを開発したエンジニア。
根っからの職人気質でチャッピーの生みの親。

・ チャッピー: シャールト・コプリー(声)役
ディオンによって生み出された感情を持つロボット。教育すれば言葉も喋り絵を描くこともでき、そして悲しんだり怒ったり笑ったりという感情表現も可能となる。

・ ダイ・アントワード: ニンジャ役
3人組のギャングのボス。基本的に気性が荒い。強奪、強盗、麻薬密売、車泥棒などの犯罪でお金を稼いでいる。

・ ヨ=ランディ・ヴィッサー: ヨーランディ役
3人組のギャングの1人。チャッピーに自分のことをママと呼ばせ、愛情を持ってチャッピーに接する。

・ ホセ・パブロ・カンティージョ: アメリカ役
3人組のギャングの1人。ニンジャの片腕的存在。

・ ヒュー・ジャックマン: ヴィンセント・ムーア役
Tetravaal社に勤めるエンジニア。人間の脳波を使って動かす巨大ロボット「ムーア」を開発するが、高すぎる攻撃力故に必要ないと判断されディオンの開発したロボットが採用されてしまう。そのためディオンを逆恨みしている。

 

映画「チャッピー」あらすじ

 

2016年―犯罪多発地区、南アフリカ ヨハネスブルグに世界で唯一の“感じ、考え、成長する”AI(人工知能)を搭載したロボットが誕生。
彼の名はチャッピー。
起動したばかりのチャッピーは真っ新でまるで子供のようだが、彼の余命はたった5日間しかない。
ギャングにさらわれたチャッピーは、ギャング式の生きる術を覚え加速度的に成長する。
ただ「生きたい」と願うチャッピーの人知を超えた行動に、我々は衝撃の結末を目撃する。

Amazonより引用

 

映画「チャッピー」ネタバレストーリー解説

 

ヨハネスブルグの犯罪発生率は最悪で、頭を悩ませた南アフリカ政府は兵器会社のTetravaal社から人工知能を搭載したロボットを購入し、このロボットを犯罪対策として使用することを決定。

ロボット警察の誕生により、犯罪発生率は減少します。

そんな中、3人組のギャングである「ニンジャ」「アメリカ」「ヨーランディ」は借金を返すために強奪計画を立てるのでしたが、ロボット警察がどうにも邪魔。
なので、ロボットを開発したディオンを拉致し、ロボットを止める方法を聞き出そうとしますが、そんな方法はないとディオン。

そこでニンジャはあることを考えます。
それは、ディオンにロボットを作らせ、そのロボットをギャングの仲間にしてしまえという計画。
銃で脅されたディオンは仕方なしに、前々から構想していた感情のあるロボット「チャッピー」を作り上げます。
誕生したチャッピーはただの子供。でも、最初は何もわからなかったけど凄まじいペースで様々なことを学んでいきます。

ギャングで凶暴だったヨーランディもチャッピーに自分のことをママと呼ばせ可愛がるのですが、ニンジャとアメリカはあくまで強奪計画のためにチャッピーを作らせたので、チャッピーに犯罪教育を施します。

しかし、チャッピーは心優しいロボットなので人を傷つけることはしたくないと言います。

チャッピーが葛藤を抱えている中、Tetravaal社で働くムーアは自分の作ったロボット「ムーア」の開発費用が削られてしまい、それでディオンのことを逆恨みし、おかしな行動に出ます。

なんとムーアはロボットたちにウィルス攻撃を仕掛けたあげく、自分の開発した「ムーア」を出撃させギャング3人組、ディオン、チャッピーを皆殺しにしようとするのです。

大ピンチに陥る一行。しかし、人を傷つけたくないと思っていたチャッピーは、ギャング3人組とディオンを守るために立ち上がり、戦うことを決意。
激戦の末ムーアを破壊。
この戦いでディオンが瀕死、ヨーランディは完全に死んでしまいますが、なんとチャッピーは2人の意識を取り出し、2人をロボットにしてしまい生き返らせるのです。
これでラスト。

 

映画「チャッピー」の感想

 

なんだこのハートフルな映画・・・!、というのが率直な感想です。

B級のロボットアクション程度に思って見たのですが、その中身は生きることの意味と死の悲しみを教えてくれる最高の感動映画でした。

チャッピーは生まれからすぐに言葉を喋るようになり、凄まじい勢いで様々なことを学習していきます。
絵を描いたり、絵本を読んだり、好きなことを好きなだけ楽しむチャッピーですが、運命というのは残酷でニンジャとアメリカによって徹底的に犯罪教育を施されてしまうのです。

ニンジャは犯罪教育の一環で、チンピラがたむろする場所にチャッピーを置き去りにし、チャッピーはそこでチンピラたちに殴られ石をぶつけられ火をつけられてズタボロにされます。

そんなひどいことをされても絶対にやり返さないチャッピー。ただひらすら逃げ惑うのみです。

「なんで人間はこんなひどいことをするの・・・」というチャッピーの言葉が涙を誘います。

そして、チャッピーは自分の命がわずか5日間しか持たないことを知らされます。
5日立つとバッテリーが切れてチャッピーは動かなくなってしまうのです。

そこでニンジャが「強奪計画に協力してくれれば新しいボディを買ってやる」とそそのかし、チャッピーはニンジャたちの犯罪に協力するようになります。

人は傷つけたくない。でも死にたくない。その狭間で葛藤するチャッピー。

チャッピーは始まりから最後まで人間の都合によって振り回されてしまった悲しいロボットです。
それでも決して人間のことを嫌いにはならず、ラストでは自分を育ててくれたギャングの3人とディオンを救うために、襲いかかるムーアと戦うべく銃を手に取るのです。

そして、チャッピーは瀕死のディオンの意識を取り出しロボット化して救い出し、自分の母親同然とも言えるヨーランディもロボット化して救い出します。
賛否あるラストですが、自分は良い意味で期待を裏切られた最高のラストシーンだったと思います。

 

ツッコミどころ満載。極端なストーリーだけど面白い

 

ロボット警察の登場により、犯罪発生率が下がったヨハネスブルグでしたが、見てて笑ってしまったのが、ムーアのウィルス攻撃でロボット警察が機能停止に陥った時、街に潜む犯罪者たちが「よーしこれで犯罪し放題だー!」と言い、街が犯罪者たちの猛攻により壊滅状態に陥ってしまったことです。

え、ロボット警察がいないだけでこんだけやりたい放題できるの??人間の警察仕事してなさすぎじゃない??と心のなかでツッコんでしまいました。

てか、今までどんだけ犯罪者たちはロボット警察に怯えてたんだよ・・・(苦笑)

 

人間の愚かさがよくわかる映画かもしれない

 

映画「チャッピー」にて、犬を撫でるチャッピー


本作の監督であるニール・ブロムカンプ監督は「第9地区」という映画を撮っているのですが、この第9地区のストーリーが実に面白いのです。
 

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第9地区はエイリアン映画なのですが、普通エイリアン映画と言えばエイリアンが悪者として描かれるのですが、第9地区はそうではなく、むしろ人間の汚さをこれでもかというほど表現し、ただ必死に生きようとしてるだけのエイリアンを人間たちが迫害しようとするのです。

そう、まさかのエイリアン視点で描かれている映画なのです。

そして話は戻って本作「チャッピー」。
チャッピーに登場する人間たちは、金のためにどんなひどいことでもするギャングたち、何の罪もないチャッピーに対して暴力を振るうチンピラたち、ディオンに嫉妬しヨハネスブルグを危機に陥れるムーア、汚れた人間たちのフルコースです。

だからこそ対比としてチャッピーの純粋さが心を打ちます。

人間は愚かである。
それが、ニール・ブロムカンプ監督のメッセージなのかもしれません。

 

まとめ

 

本作「チャッピー」は10点満点中8点。
自分がこれまで見てきた映画の中でトップクラスに面白かったのでぜひ見てほしいです。

内容的には家族で見ると楽しめるかもしれません。

なお、冒頭でも書きましたとおり本作はAmazonのプライムビデオで見ることができます。

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ではでは。

以上、【ネタバレ有】映画「チャッピー」あらすじ・感想。チャッピーの純粋さが心を打つ名作...でした。

 

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映画「モテキ」あらすじ・感想。見終わって自分の人生を振り返る

どうも、非モテでおなじみしんま13です。

今回見た映画は「モテキ」。

 

モテキ

モテキ

 

 
前からAmazonのプライムビデオのラインナップにあって気になっていました。
早速感想を書いていきます。

目次

 

映画「モテキ」の基本情報・予告編

 


【監督】大根仁
【脚本】大根仁
【ジャンル】ラブコメディ
【公開日】2011年9月23日
【上映時間】118分

 

映画「モテキ」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ 森山未來: 藤本幸世役
・ 長澤まさみ: 松尾みゆき役
・ 麻生久美子: 枡元るみ子役
・ 仲里依紗: 愛役
・ 真木よう子: 唐木素子役
・ リリーフランキー: 墨田卓也役

 

映画「モテキ」のあらすじ

 

藤本幸世(31歳)。金なし夢なし彼女なし。派遣社員を卒業し、ニュースサイトのライター職として新しい生活を踏み出そうとしているが、プライベート(=恋愛)の方はまるで充実しないまま。
新しい出会いも無く、恋する事も忘れ、ロンリーな日々を送っていたが、ある日突然、異性にモテまくる奇跡のシーズン「モテキ」が訪れた!
趣味が合い見た目もど真ん中タイプなのだが彼氏持ちの雑誌編集者・みゆき。
みゆきの親友で清楚な美形OL・るみ子。ガールズ・バーのハデかわ嬢・愛。
クールビューティな先輩社員・素子。
まったくタイプの異なる4人の美女の間で揺れ動く幸世。めくるめくモテキと4人の美女に翻弄されながら、幸世は本当の恋愛(含むセックス)にたどりつけるのか?? 

Amazonより引用

 

映画「モテキ」のネタバレ感想

 

モテキは漫画が原作でドラマ化もされており、ドラマ版の1年後を描いたのが本作です。

とはいえ、本作は別にドラマを見てなくても何の問題もなく楽しめるのご安心ください。

モテキは実にわかりやすいストーリーです。

全くと言っていいほどモテない31歳のセカンド童貞野郎が、ポップカルチャーのニュースサイト「ナタリー 」でライターとして働き、仕事や趣味を通じて様々な女性と知り合いモテキが来るという物語展開。

主人公に接近してくるのは、みゆき(長澤まさみ)を始め、るみ子(麻生久美子)、愛(仲里依紗)というそうそうたるメンツです。
羨ましすぎる。これぞモテキです。

その中でも特にみゆきは積極的で、彼氏と同棲してるくせに幸世とキスしたり抱き合ったりします。
尻軽なのか何も考えてないのかわからないですが、とにかくみゆきは奔放でどこか隙がある性格をしています。

それでも幸世は、みゆきが彼氏持ちだということもあってか中々積極的にいけず、キャバ嬢の愛のパイオツをモミモミしたり、るみ子と一夜を共にしたりフラフラします。

全くもってモテなかった幸世ですが、そうはいっても愛から「気が向いたら結婚してください」と言われ、るみ子からは「本当に大好きです」と告白されるという、まさにモテキが到来するわけです。

しかし幸世の本命はあくまでみゆきであり、愛と結婚するわけでもなく、るみ子から告白されても付き合うことはなく、ただ一心にみゆきのことを思い続けるわけです。

そして、みゆきはみゆきで付き合ってる彼氏が妻子持ちのクソ野郎だったりします。
まあ彼氏がクソだからこそみゆきも自由奔放に遊んでいたのでしょう。

でもみゆきは決して彼氏が妻子持ちという状況を快く思っておらず、常に葛藤を抱えています。

そこにタイミングよく幸世が猛アタックを仕掛けて、最後は二人で泥に塗れながら熱烈なキスをしてエンディング。

そんな映画です。

本作はとにかく劇中で音楽が頻繁に流れ、序盤では何とPerfumeが登場し、どこかミュージカル仕立てになっていて、しかもテンポよく話がポンポン進んでいくのでとてもおもしろかったです。

ストーリーもわかりやすいし、何より長澤まさみがやたらエロかったので最高です。

ただ、心に何か残るような作品ではなく、多分数十年したら内容も全て忘れてしまうような映画でした。

良くも悪くも気軽に見れる映画で、決して名作でも傑作でもないかな・・・と。

本作の良かった点としては、自分みたいな非モテ男子にもこういうモテキがくるのかな〜と希望が持てるとこでしょうか。
幸世は就職してからモテキ到来したので、自分もいつまでもフリーターなんかやってないで思い切って就職したほうがいいのかもしれませんね。


さてさて、本作はかなり個性的な登場人物が多かったので、登場人物たちの感想を個別に書いていきます。

 

藤本幸世

 

主人公の幸世。

なんというかめちゃくちゃ可愛そうな主人公です。

幸世はちゃんと就職しようと思ってナタリーに面接しに行くと、リリー・フランキー演じる墨田に「童貞」と連呼されまくった挙句、墨田の女たちが職場に押し寄せてきて、その巻き添えを喰らい包丁で胸を刺されてしまいます。

物語の始まりから悲惨すぎる・・・。

なんとか採用されたものの、職場の人間たちからは童貞いじりをされるのが日常に。
しかも、幸世とみゆきのTwitterのやり取りを、会社の人間全員に見られてバカにされまくります。かわいそすぎです。

まあその後モテキが到来して、最愛のみゆきとも結ばれるわけですからめでたしめでたしなんですけどね。

 

松尾みゆき

 

エロ可愛い女。

みゆきはやたら積極的で、幸世の部屋に行った際には手を握ったりキスをしたり、果敢にモーションをかけます。

しかしそんなみゆきの彼氏は妻子持ちのクソ野郎という実は悲しい女。

にしても女心ってわかんないなと思ったのが、みゆきは彼氏がクソ野郎でも別れようとはしないし、かといって彼氏一筋というわけでもないのです。
最後は幸世のことを拒否ってたくせに、幸世に強引にキスされるとその気になってしまうという謎っぷり。

マジで女心がわかりません(だからモテないのである)
とりあえず本作の長澤まさみはエロ可愛いので長澤まさみファンはチェックしておくべきでしょう。

 

枡元るみ子

 

るみ子は幸世のことが好きになってしまい、幸世と一緒に寝たにもかかわらず、幸世にフラれてしまい、しかも友達のみゆきに幸世を取られるという実に悲しい女。

そりゃあヤケになってリリーフランキーとセクロスして吉野家バカ食いしたくなりますわな・・・。

 

墨田卓也

 

リリーフランキー演じる墨田卓也。
面倒くさいのでリリーと呼びます。

何故かリリーはめちゃくちゃモテる男です。

社内の女に手を出し、取引先の女に手を出し、そしてるみ子までモノにしてしまうというスケコマシっぷり。

初老の爺さんのどこにそんな魅力があるのでしょうか?
作中ではリリーがモテまくる理由は特に説明されていなかったのでその秘訣は解明されずです。

 

映画「モテキ」で振り返る自分の人生

 

最後に自分のモテ事情について書き連ねて本記事を〆たいと思います。

冒頭でも書きました通り、自分は全くと言っていいほどモテません。

現在自分は26歳ですが彼女がいたことは2回のみ。どちらも短命に終わっています。
彼女ができない理由としては、あまりにも奥手で積極性に欠けるというのが最大の原因だと分析しています。

男で積極性がないと永久にチャンスは回ってきません。
間違っても天空から美女が降ってくることはありません。
自分でガンガン攻めていかない限り彼女を作ることはまず不可能なのです。

そんな当たり前の事実に気づくのにずいぶん時間がかかってしまったものです。
まあ気づいた今現在も彼女はいないんですけどね。けー!!


しかし、そんな自分の人生にも本作の主人公である幸世のようにモテキが到来したことがあるのです。

もうかなり昔の話ですが、以前バイト先の仲間10人くらいでサイゼに行ったことがありました。
そしたら帰り際になって、10人組のうち2人の女の子が自分の前に立ち、その2人の女の子から同時に告白されたのです。

突然すぎて事態が呑み込めなかったのですが、2人の女の子は返事を待ってるような目をしてこっちを見つめていました。

なんだこれ・・・。
まるでエロゲーの主人公じゃんかよ・・・。

これは、非モテ街道まっしぐらの自分に起こった最大の軌跡と言っても過言ではないでしょう。

しかし、結局自分は2人ともフッてしまいました。
フッた理由は、どっちかと付き合えば2人の友情が壊れてしまうと思ったからです。

今思えば格好つけてないでどっちかと付き合っておけばよかったな~と思ってます・・・。

まあ、そんなわけで自分は全くといっていいほどモテませんが、それでもモテキらしいモテキはあったんだというお話です。

 

まとめ

 

先述した通り、名作でもなければ傑作でもない映画でしたが、気軽に楽しく見れるのでぜひチェックしてみてください。

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年会費3900円ですが、31日間の無料お試し期間を使えば一切お金をかけずに「モテキ」を視聴することができます。

ではでは。

以上、映画「モテキ」あらすじ・感想。見終わって自分の人生を振り返る...でした。

 

モテキ DVD豪華版(2枚組)

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【ネタバレ有】映画「タイピスト!」あらすじ・感想。女性の社会進出というキーワード

どうも、しんま13です。

今回見たのはフランス映画の「タイピスト!」です。

 

タイピスト!(吹替版)

タイピスト!(吹替版)

 

 

舞台は1958年のフランス北部。
女性の社会進出するままならない時代に、主人公のローズはタイプライターの早打ちの腕を見込まれて、ルイの保険代理店の秘書になり、そこから世界最速のタイピストを目指すというお話です。

早速感想を書いていきます。

目次

 

映画「タイピスト!」の基本情報・予告編

 


【監督】レジス・ロワンサル
【脚本】レジス・ロワンサル
【ジャンル】ラブコメ
【公開日】2012年11月17日
【上映時間】111分

 

映画「タイプスト!」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ デボラ・フランソワ: ローズ・パンフィル役
・ ロマン・デュリス: ルイ・エシャール役
・ ショーン・ベンソン: ボブ・テイラー役
・ ベレニス・ベジョ: マリー・テイラー役

 

映画「タイピスト!」のあらすじ

 

1950年代フランス。都会暮らしに憧れて、田舎から出て来たローズは、保険会社を経営するルイの秘書に晴れて採用されるも、一週間でクビを言い渡される。
「ただし──」と、ローズの唯一の才能〈タイプの早打ち〉を見抜いたルイは、彼女と組んで世界大会で優勝するという野望を抱く。
1本指打法から10本指への矯正、難解な文学書のタイプ、ピアノレッスン、ジョギング、心理戦の訓練。

Amazonより引用

 

映画「タイピスト!」のネタバレストーリー解説

 

最初にも書いた通り、本作の舞台は1958年のフランス北部。
この時はまだパソコンはなく、書類などは全てタイプライターという文字を印刷する機械で作成するという時代です。

そのため、事務作業に従事する人間はこのタイプライターを使ってタイピングしなければならず、タイピストと呼ばれるタイピング専門の職業も存在しました。


本作は主人公のローズが田舎から上京し、ルイ・エシャールが経営する保険代理店の秘書の面接を受けるところから始まります。

如何にも田舎から来た風の地味なローズに対してルイは不採用にしようとするものの、ローズのタイピングの早打ちに目を引き採用を決意。
こうしてローズはルイの保険代理店の秘書として働くことになります。

・・・が、ローズはタイピング以外これといった取り柄がない上にドジ。

そんなローズに対してルイは「仕事を続けたいならタイプライターの早打ち大会に出て優勝しろ」と告げます。

そんなこんなで大会に出場したローズは善戦するも虚しく敗退。

この日からルイはローズを世界一のタイピストにするために猛特訓をすることを決意。
ルイは自分の家にローズを住まわせ、毎日仕事が終わったらローズにタイピングの指導をするのです。

当初ローズは一本指でしかタイピングができなかったものの、ルイのコーチにより5本指全てを使ってタイピングができるまでに成長。

特訓の成果もあってか次の大会ではローズは優勝。

そして、全フランス大会でも優勝・・・するものの、ここでローズとルイは仲たがいしてしまい、ローズはジャピー社と契約してしまいます。

そしてローズはフランスのスターとなり名声を得るのです。

ローズが世界一のタイピストになるためにあえて身を引いたルイでしたが、やっぱりルイはローズのことが気になり、世界大会の決勝戦の会場に駆けつけ、「愛してる」と愛を告白します。

そして、ローズは見事タイピングの世界タイ記録を出し優勝。
ルイとローズはステージ上で口づけをしながらエンディングを迎えるのでした。

 

映画「タイピスト!」の感想

 

最初から最後まで楽しい映画でした。

主人公のローズは、どこか地味でドジ娘ながら、負けん気の強さと持ち前のタイピングの腕で世界を目指すという、ありがちな設定ながらとても楽しめました。

ローズとルイの関係も実に興味深く、二人は社長と秘書の関係でもありながら、コーチと選手、彼氏と彼女、といった具合に場面によって関係性が変わっていくのです。

ローズは全く仕事ができないのに、ただ一つタイピングの腕前は素晴らしく、その才能を見抜いたルイはローズを世界一のタイピストにするために特訓に明け暮れる日々。

ローズはローズで絶対に田舎に帰りたくなかったので必死です。
なんせ田舎に買えると好きでもない男と結婚しなければならないのですから。

そんなこんなで二人は奇妙な共同生活を送り、そして恋に落ちます。

そしてお約束のすれ違いイベントが発生し、二人は離れ離れに。
でも、結局最後はお互いの愛を確認しあって結ばれるという、王道中の王道ストーリー。

でも面白い。いや、だから面白いのです。
誰もが予想できる王道のストーリーをここまでテンポよく面白く表現できたのは圧巻です。


また、1958年という時代背景についても触れていきたいです。

1958年と言えばまだパソコンもスマホもなく、現代から考えればかなり不便な生活をしていた時代です。

注目すべきなのが、この時代はまだ女性の社会進出が十分に進んでいない頃だったということです。

今でこそ女性の社会進出が国の課題みたいな風潮ですが、1950年代は完全なる男社会。

男が働き女は家を守る...みたいな形が自然で、女が働くことは極めて珍しい時代だったのです。

日本でも国が総出を上げて女性の社会進出を推進していますが、30代男性の平均年収が440万円なのに対し、女性は372万円なので、昔よりはましになったとは言え、それでも確実に男女格差があることがわかります。

本作では、ローズの父親は、働かせるのではなく誰かと結婚させることによって娘を幸せにしようとしていましたし、ローズがインタビューに対して「タイピストはスポーツみたいなもの」と言ったところ、インタビューワーがバカにしたように笑うなど、どこか女性を下に見ている描写が出てきました。

それでもローズは負けずに、バカにしたインタビュワーに対してタイプをぶつけてやったりと、たくましく生きているのが好感を持てます。

男女格差が激しかった1950年代に、ローズはたった一人で上京し、タイピングの腕前一つで世界にのし上がったのですから実に見事なものです。

なので、本作の最大のメッセージは女性の社会進出なのかな~と思いました。

 

好きなシーン: ボブの応援

 

最後の世界大会の決勝戦でアメリカの選手と対峙することになったローズでしたが、お互い一勝一敗で、次の試合で決着がつくという状況になりました。

その時ローズは、緊張のあまり控室に逃げ込んでしまいます。
そこで控室にてルイと再会。

ルイとローズはお互い愛してると言い、抱き合います。

ルイと再会して元気になったローズは、会場に戻って席に着くと、ボブに「がっかりさせんなよ!この試合君に賭けてるんだから!」と応援の言葉をもらうのです。
ローズは満面の笑みでウィンク。

このシーンめっちゃ好きです・・・!

うまく言葉にできないのですが、昔の仲間がこうして応援し、そしてローズもそれに応えてきちんと試合に勝ってしまうところが実に最高でした。

大きな見どころと言えるシーンではないのかもしれないけど、このなんてことないボブとローズのやり取りが、自分はこの映画で一番好きなシーンです。
 

まとめ

 

名作ではないかもしれないけど普通に楽しい映画。

テンポがいいし、ローズは頑張り屋さんで可愛いし、当時の1950年代感もよく描かれているし、万人に受け入れられる作品でしょうね。

少年ジャンプみたいに「努力」「友情」「勝利」の3つが詰まっており、まさに王道的なストーリーです。

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ではでは。

以上、【ネタバレ有】映画「タイピスト!」あらすじ・感想。女性の社会進出というキーワード...でした。

 

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【ネタバレ有】映画「グランド・イリュージョン」あらすじ・感想。天才マジシャンたちが仕掛けるトリック

どうも、しんま13です。

面白そうな映画がAmazonプライムビデオにあったので見てみました。
作品名は「グランドイリュージョン」。

 

 
華麗なるマジシャンたちがマジックを駆使してイリュージョンを仕掛けるエンターテインメント作品。

オーシャンズ的なノリで展開されるストーリーにハラハラドキドキさせられっぱなしでした。
早速感想を書いていきます。

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目次

 

映画「グランド・イリュージョン」の基本情報・予告編

 

 

映画「グランドイリュージョン」の基本情報
監督 ルイ・ルテリエ
脚本  『エド・ソロモン』『ボアズ・イェーキン』『エドワード・リコート』
ジャンル サスペンス, アクション
制作国  アメリカ合衆国
公開日 2013年5月30日
上映時間 116分

 

映画「グランド・イリュージョン」の主要登場人物・キャスト情報

 

・  ジェシー・アイゼンバーグ: ダニエル・アトラス役
フォー・ホースメンのリーダー。カードを使ったマジックを得意とするマジシャン。

・  ウディ・ハレルソン: メリット・マッキニ―役
フォー・ホースメンのメンバー。メンタリストで相手の心理を読み解くことを得意とする。

・ アイラ・フィッシャー: ヘンリー・リーブス役
フォー・ホースメンのメンバー。脱獄系のマジックを得意とするマジシャン。

・ デイヴ・フランコ: ジャック・ワイルダー役
フォー・ホースメンのメンバー。鍵を開けるのが得意なマジシャン。

・ マーク・ラファロ: ディラン・ローズ役
FBI捜査官。フォー・ホースメンを捕まえることに執念を燃やす。

・ メラニー・ロラン: アルマ・ドレイ役
ICPOのフランス人捜査官。フォー・ホースメンの捜査に加わりローズと共に奮闘する。

・ モーガン・フリーマン: サディアス・ブラッドリー役
有名なマジシャンだったが現在はマジックの種明かしをすることを仕事としている。

 

映画「グランド・イリュージョン」のあらすじ

 

このトリックを見破れるか?!
マジックのルール。誰よりも利口になれ。
4人のスーパーイリュージョニストチーム“フォーホースメン”。
彼らはラスベガスでショーをしながら遠く離れたパリの銀行から金を奪い、観客を驚かせた。
このことからFBIとインターポールから追われることになったホースメン。
しかし彼らは誰よりも先を見ていた…。彼らはどうやって金を盗んだのか?
彼らの目的はいったい何なのか?
最後のショーが終わる時、すべてのトリックが暴かれる!

Amazonより引用

 

映画「グランド・イリュージョン」のネタバレストーリー解説

 

「あなたはこのトリックを見破れるか?」

そんな挑戦的な言葉がキャッチフレーズな本作ですが、逆にこのマジックのトリックを見破れた人がどれだけいるのか知りたいものです。

絶対無理だから・・・!

というか、話の作り的にトリックの秘密などどうだってよくて、それよりかフォー・ホースメンを裏で操ってる5人目は誰なのか、という点の方が重要だったりします。


物語は、天才的な腕を持つストーリーマジシャンの4人が何者かが送ったタロットカードに導かれ、ニューヨークシティ−のアパートに集められ、ある計画を実行させようとするところから始まります。

1年後、4人のマジシャンはアーサー・トレスラーという保険業界の大富豪のスポンサードを受け、フォー・ホースメンとして華々しくデビューします。

フォー・ホースマンはラスベガスでマジックショーを開催。
最初のパフォーマンスは何と観客の一人をパリの銀行に瞬間移動させ、金庫の中からお金を盗み出すというものでした。

そこで盗んだお金はステージ上にばらまかれ、同時刻パリの銀行では金庫からお金が消えていたのです。

FBIは銀行強盗事件としてフォー・ホースメンを連行。
しかし、どうやってラスベガスからパリの銀行のお金を盗み出したのかわからず、結局証拠不十分で釈放されるのです。

このフォー・ホースメンに目をつけたのがサディアス・ブラッドリー。

サディアスはマジックの種明かしをすることで生計を立てており、フォー・ホースメンのトリックを明かそうと躍起になります。
そして、FBI捜査官のディランに協力をし、フォー・ホースメンを追っていくのです。

そんな中、フォー・ホースメンの次のステージがニューオリンズで開催されます。
今度は、フォー・ホースメン最大のスポンサーであるトレスラーの銀行残高を、他の観客の銀行残高に移し替えるというトリックをやってのけます。

実は、卜レスラーの保険会社はハリケーンの被害にあった人に対して保険金を支払わなかったという過去があり、フォー・ホースメンはその時の被害者たちのために卜レスラーのお金を巻き上げたのです。


と、こんな感じでストーリは進んでいきます。

話のノリ的には「オーシャンズ」と似ていて、凄腕のプロたちが集まって世間を驚かせる、みたいな感じです。

 

映画「グランド・イリュージョン」の感想

 

とにかくテンポがよくおしゃれな映画で、ストーリーとかトリックとかツッコミどころはたくさんあるにせよ、そんなことは一切気にならないほど面白い。

駆け抜けるような疾走感で、気づけば一気にラストまで導かれているという感じです。

主人公たちの名前を覚えられなくても、トリックの種がわからなくても、全く問題なく楽しめます。

前述したとおり、本作はあの有名作品「オーシャンズ」シリーズに似ています。

オーシャンズシリーズは、裏の世界のプロたちが集まり、大金を盗み出して世間をあっと言わせるというお話。
豪華なキャストがスマートに泥棒を働き、誰もが予測できないラストでフニッシュを迎えるおしゃれ映画です。

本作「グランド・イリュージョン」もオーシャンズ同様に、凄腕のプロたちが集まり、世間を驚かせる大計画を立て、それを実に鮮やかに実行していくのです。

こういう映画を見ると、自分も人からすげーって思われるスキルを身に着けて、世の中をあっと言わせたいみたいな気持ちが芽生えてきますね。
まあ実際何もせず、のんべんだらりと過ごしているのが厳然たる現実ですけどね。


また、マーク・ラファロ演じる、ホースメンを追い続けたFBI捜査官のディランが渋くてカッコいいのも見どころの一つです。

天才マジシャンたちに度々出し抜かれ、何度も失敗を繰り返しながら、泥臭く彼らを追い続け、誰よりも真相にたどり着くのですから。
まあ実はディランこそがホースメンの黒幕なんですけどね笑


とにかくこの映画は何も考えずに楽しむのが一番いい。
トリックの種なんてあってないようなものだし、気軽に見てほしいです。


さて、このまま終わっても面白くないので、無粋とは思いながらも本作に対するツッコミどころを列挙して本記事を〆たいと思います。

 

ツッコミどころ1: 4人のマジシャンたちが協力する理由が今一つしっくりこない

 

天才ストーリーとマジシャンの4人が謎のタロットカードに導かれ、彼らはその指示に従いホースメンになることを決意しました。

彼らが何故指示に従ったのかというと、昔から魔術を守り続けてきた「アイ」という集団がいて、その「アイ」に選ばれることはマジシャンたちにとって、とても名誉なことなのです。

だからこそ「アイ」に選ばれた4人のマジシャンは指示に従い使命を果たしたのです。


ただ、正直それが彼らの動機づけにしてはちょっと弱いかな~と思いました。

何故なら、「アイ」の指示は銀行を襲えとか、スポンサーのトレスラーの金を奪えとか、犯罪行為の指示だからです。

つまり、「アイ」の指示に従えば犯罪者になってしまうわけです。

もうちょっと指示に従う旨みがないとリスクとリターンが釣り合いません。

5人目のホースメンは誰なのかという謎と同じくらい、4人のマジシャンが結託した理由が気になっていたのに、その理由が「アイ」に選ばれることが名誉だからと言われても、なんだか腑に落ちないです。

 

ツッコミどころ2: そのマジックどうやった??

 

本作は登場するマジックの全てが種明かしされているわけではありません。

中にはどう考えても魔法としか思えないマジックも登場し、そんなんアリ?とツッコみたくなってしまいます。

それらの「ありえねー!」というマジックを列挙していきます。

 

① 預金残高を盗み出す

2回目のショーでホースメンはとんでもないマジックをやってのけます。

何とスポンサーであるトレスラーの預金残高を、観客の人たちに移し替えてしまうのです。

減り続けるトレスラーの預金残高、増え続ける観客たちの預金残高。

なんでホースメンがこんなことをしたのかというと、トレスラーが経営する保険会社がハリケーンの被害に遭った人に保険金を支払わなかったという過去があり、その時の被害者たちのためにトレスラーから金を奪い、被害者の観客たちの預金残高に反映させたのです。

人の預金残高を自在に操作をし、それを他の人の預金残高に移し替えてしまうなど、天才プログラマーかシステムを管理してる責任者にしかできないことです。

にも関わらず、単なるマジシャンの4人がそれをやってのけてしまうのですから驚きです。

結局この世紀のマジックも一切種明かしされることはありませんでした。

 

② すり替えられた手錠

最初のショーでホースメンたちはFBIに逮捕されてしまいます。

ディランがホースメンのリーダーであるダニエルを取り調べするのですが、ダニエルはのらりくらりと適当なこと言い挑発します。

頭に来たディランが立ち上がると、なんとその瞬間ダニエルの手錠がはずれ、代わりにディランが手錠にかかってしまいます。
※予告編にもその映像があるので確認していただきたい。

前々から何か種を仕込んでたなら話は別ですが、あくまでここはFBIの取調室です。

なのに自分の手錠を外しただけではなく、瞬時にディランに手錠をかけてしまうのだから、これこそまさにイリュージョンとしか言いようがありません。

例のごとく、このトリックの種明かしも一切ありません。

 

③ 逃げながらマジックを繰り広げるジャック

ディランがジャックを発見すると、ディランは捕まえようと追いかけます。
その攻防の最中、ジャックはマジックを繰り広げながら逃げるのです。

火の玉を投げたり、カーテンの中にくるまって消えたり、どう考えても不可能としか思えないマジックの数々をディランから逃げながら行うのですから、もはや神業の域です。

もうマジックというか魔法です。

 

まとめ

 

かなりツッコミどころがある映画ではあるのですが、先ほども書いた通り、そんなツッコミどころなど一切気にならないくらいストーリーのテンポがいいし、とにかくお洒落で優雅なので、評価が高いのもうなずけます。

純粋に楽しめるファンタジー映画なのでぜひ見てほしいです。

また、次回作の「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」もあるので、気になる方はこちらもチェックしてみてください。

 

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ではでは。

以上、【ネタバレ有】映画「グランド・イリュージョン」あらすじ・感想。天才マジシャンたちが仕掛けるトリック...でした。

【ネタバレ有】映画「スリーデイズ」あらすじ・感想。冤罪の怖さ

どうも、しんま13です。

今回見た映画は「スリーデイズ」

 

スリーデイズ (吹替版)

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ある日突然妻のララが殺人の容疑者にされ警察に連行されてしまいます。

夫はなんとか妻の無実を晴らそうと法的手段に訴えるものの、妻を救い出すのは不可能だと悟り、脱獄を計画するというお話です。

早速感想を書いていきます。

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目次

 

映画「スリーデイズ」の基本情報・予告編

 


【監督】ポール・ハギス
【脚本】ポール・ハギス
【ジャンル】スリラー
【公開日】2010年11月19日
【上映時間】122分

 

映画「スリーデイズ」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ ラッセル・クロウ: ジョン・ブレナン役
・ エリザベス・バンクス: ララ・ブレナン役
・ タイ・シンプキンス: ルーク・ブレナン役 
・ リーアム・ニーソン: デイモン・ペニントン役
・ ブライアン・デネヒー: ジョージ・ブレナン役
・ ヘレン・ケアリー: グレース・ブレナン役
・ レニー・ジェームズ: ナブルシ警部補役

 

映画「スリーデイズ」のあらすじ

 

ジョンは妻と息子と幸せに暮らす大学教師。
そんなある日、突然妻が殺人の容疑者となり警察に連行されてしまうのだった。

ジョンは妻の無実を晴らすために弁護士を雇い奮闘するが、法的手段ではどうにもならないと悟る。
そしてジョンは妻を脱獄させるという方法を思いつくのだった。

 

映画「スリーデイズ」ネタバレストーリー解説

 

ごく普通の幸せな家庭だったはずが、妻が殺人事件の容疑者となり逮捕されるところから人生が一変します。

夫のジョンはなんとか妻の無実を晴らそうと弁護士にあたるものの、弁護士からも無理だと言われてしまい、一人頭を抱えるジョン。

普通、この手の冤罪系の話は、主人公が真犯人を捕まえて無実を証明する的な展開になるものですが、ジョンはそういうことはせず合法的に妻を救い出す方法はないと悟るのです。

そして思い詰めたジョンは妻を脱獄させることを考えます。
妻を、幸せな家庭を取り戻すために。

 

脱獄計画

 

まずジョンは脱獄経験者のリーアム・ニーソン演じるデイモン・ペニントンにコンタクトを取り、脱獄のアドバイスを受け、脱獄の計画を立て始めるのです。

脱獄に必要になってくるのは「偽造パスポート」「偽造免許証」。

途中チンピラにボコられ金をぶん取られたりしながらも、ジョンは偽造パスポートを作ってくれる裏のプロと接触し、大金をはたいて入手。

ところが、途中で資金が底をつきはじめます。

思い悩んだジョンは一時銀行強盗をしようかを考えますが、結局銀行強盗は実行せず。

その時ジョンは脱獄のプロ、デイモンに「脱獄するには躊躇なく人を殺せるようにならなければダメだ」というアドバイスを思い出したのか、麻薬密売人の家を襲撃し、金を強奪するのでした。

こうして脱獄に必要なものは全て揃ったのです。

 

脱獄計画実行

 

ジョンはララの検査結果をすり替え、ララが病院に移送されたところでララと合流。
そのままララを連れ出し逃走を図ります。

警察がすぐさまジョンとララを追いますが、ジョンが一歩先を行っています。

警察はジョンが残したゴミ袋の中からハイチに逃亡することを知ると、すぐハイチに向かう飛行機の便に向かいますがそこにジョンはいませんでした。

ジョンはわざとハイチ行きを示すゴミを残し警察を罠にかけたのです。

こうしてジョンはララとルークを連れベネズエラに飛び立ち、そこで3人で新生活を送るのでした。

 

映画「スリーデイズ」の感想・総評

 

正直言うと前半は展開が遅くダレていて退屈でした。

が、前半が退屈だった分、後半のスピード感と盛り上がりは凄まじく非常に楽しめました。

警察との緊張感ある攻防は見ていてハラハラドキドキしたし、特にナブルシ警部補が格好良かった。
ナブルシ警部補は如何にもベテラン刑事という風体で、その経験値と頭脳を駆使してジョンを追い詰めていきます。

ただ、最後はジョンの仕掛けたトラップにまんまと引っかかてしまうのですがね。
なので、前半部分で見るのを辞めてしまうのはもったいないので、ぜひとも最後まで見てください。


また、本作は主人公がいい味を出しています。

主人公のジョンは単なる大学の先生で、喧嘩に強いわけでもないしお金があるわけでもないのに、妻を救い出すためには手段を選ばず、時には人を殺すことも躊躇しません。

ララに「もし私が本当の殺人犯だったらどうするの??」と言われてもジョンは君を信じると、妻に対して一切疑念を抱かないのです。

弁護士に妻の無実を晴らすのは無理だと言われても、母に小言を言われても、チンピラに「お前は必死すぎるから絶対うまくいかない」と言われても、ジョンは自分と妻だけを信じ、見事脱獄計画を成功させるのです。

どこまでも妻を信じるその凄まじき執念。

ラストで刑事が事件現場となった場所をもう一度物色してみると、妻の無実となるボタンがあったものの、だがそれを刑事の男は発見することはできませんでした。

でも、ララが犯人じゃないと考えた刑事がいた事実と、ララが犯人ではないという証拠があった事実が判明しただけでも、よかったなと思いました。

 

冤罪って怖い・・・

 

ララは人を殺したわけでもないのに、乏しい物的証拠で殺人犯に仕立て上げられ一生刑務所暮らしが確定してしまいました。

どんな弁護士も彼女の無実を証明することは無理だと言い、合法的にララを救う手段がないのです。
これが冤罪なのだから恐ろしい話です。
脱獄させる以外でララを救う手立てがないのですから。

日本の冤罪事件で特に有名なのが「痴漢冤罪」。

我が国日本において、一度痴漢と決めつけられてしまえば、それを覆すのはかなり難しく、しかも痴漢をしたというレッテルを一度でも貼られてしまうと社会復帰は難しくなります。

加えて、仮に痴漢冤罪が立証されたとしても、被害者とされる女性が逮捕されることは基本なく、(故意に痴漢をでっち上げたなら話は別)、かかった裁判費用も全て男持ち。

そんな現状からか、「痴漢冤罪保険」というぶっ飛んだサービスが登場し、一時話題になりました。


なんと月額590円という安さ。

痴漢冤罪の被害にあった場合、すぐさまヘルプコールをすれば弁護士が指示をしてくれるというサービスです。

これ本物の痴漢が使ったらどないすんねんとツッコミたくなりますが、とにかくこんなサービスにニーズがあるくらい痴漢冤罪の闇は深いのです。

「警察」も「法律」も人が運用する以上ミスが発生するのは仕方のないことですが、冤罪事件はどうにか0にしたいものですねえ・・・。

 

脱獄系のおすすめ作品

 

最後に脱獄系のおすすめ作品を紹介して終わろうと思います。

あのアーノルド・シュワルツェネッガーとシルヴェスター・スタローンが出演している「大脱出」。

 

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この作品は何と言っても設定がめちゃくちゃユニーク。

シルヴェスター・スタローン演じる主人公のレイは、刑務所に収監されてから脱獄し、その刑務所のセキュリティ上の問題点を刑務所所長に指摘するという仕事をしています。

いわば刑務所コンサルタント。

世の中にはいろんな仕事があるんだな〜と思いました。(多分この仕事は実在しないと思われ)

で、レイが仕事のためにある刑務所に収監されるのですが、何とレイはハメられてしまい、本当の犯罪者として収容されるのです。

しかもこの刑務所は連邦政府が極秘支援してる絶対脱獄不可能な監獄。

なんせ、この監獄は普通の建物ではなく海のど真ん中に佇む巨大タンカーなのですから、仮に脱獄に成功しても海上なので逃げ場がありません。

この絶体絶命的状況から、シュワちゃんとスタローンが手を組んでなんとか脱獄しようと奮闘するのが本作の見どころです。

一応当ブログでもレビュー書いてるので参考にしてください。

 


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まとめ

 

本作「スリーデイズ」はAmazonでの評価が高かっただけに、やはりとても面白かったです。

やはり面白い映画って設定がシンプルですよね。

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ではでは。

以上、【ネタバレ有】映画「スリーデイズ」あらすじ・感想。冤罪の怖さ...でした。
 

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【ネタバレ有】映画「悪人」あらすじ・感想。胸糞キャラオールスターズ

どうも、しんま13です。

犯罪が絡む系の映画が好物だったりするのですが、今回見た「悪人」もガッツリ犯罪が絡む映画です。

 

悪人

悪人

 

 
まあ、タイトルからお察しの通りでしょう。

というわけで早速感想を書いていきます。

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目次

 

映画「悪人」の基本情報・予告編

 


【監督】李相日
【脚本】吉田修一
【ジャンル】ドラマ
【公開日】2010年9月11日
【上映時間】139分

本作は、 第61回毎日出版文化賞と第34回大佛次郎賞をダブル受賞した吉田修一氏の「悪人」が原作となっています。

 

映画「悪人」の主要登場人物・キャスト情報

  

・ 妻夫木聡: 清水祐一役
・ 深津絵里: 馬込光代役
・ 岡田将生: 増尾圭吾
・ 満島ひかり: 石橋佳乃役
・ 樹木希林: 清水房枝役
・ 柄本明: 石橋佳男役
・ 宮崎美子: 石橋里子役

 

映画「悪人」のあらすじ

 

ある若い女性保険外交員が死体となって発見された。
その女性が死ぬ直前一緒にドライブしていた大学生の男が第一容疑者とされたが、警察が事情聴取をしてみると、その男は事件には無関係であることがわかった。

そんな中、土木作業員として働く金髪の男が真犯人である可能性が浮上してくる。
男は、自分が警察に疑われていることを察知すると、出会い系サイトで知り合った女性と一緒に逃げるのだった。

逃げる犯人、犯人と共に行動する女、悲劇に見舞われる被害者遺族、マスコミの格好のネタにされる加害者の祖母、それぞれの人物たちの思いが交錯していく。

 

映画「悪人」のネタバレ感想

 

結論から言うと、非常に面白い映画でした。

まず役者陣の演技が素晴らしく、後半の駆け抜けるような疾走感と、深く考えさせられる深いテーマ性がありました。


物語は土木作業員である妻夫木聡演じる、清水祐一が出会い系サイトで知り合った女性を殺害するところから始まります。

祐一が彼女を殺した理由は、彼女に金づるにされたあげく、他の男に捨てられているところを助けようとしたのに、「あんたなんかあたしと釣り合わない」的なクソ発言をされたことで、カッとなり首を絞めてしまうのでした。

そして、祐一は警察に自首するわけでもなく、出会い系サイトでメールのやりとりをした光代と会い、いきなり「ホテル行こう」と言いおっぱじめやがります。

そして、自分が警察に疑われていることを知ると、怖くなってしまい光代に「自分は人を殺した」と打ち明けるのです。
なんやかんやあり、祐一は自首することにしたのですが、警察署の手前で光代が「一緒に逃げよう」と言い、二人の逃避行が始まります。

金もなければ希望もない二人の逃避行でしたが、二人は二人の時間を楽しみ幸せなひと時を過ごします。

一方で、祐一の祖母は加害者家族としてマスコミに追われ、祐一に殺された女性の被害者家族は辛くてやりきれない毎日を送る日々です。

警察もバカではないので、遂に祐一と光代の居場所を突き止め祐一を逮捕するのでした。


とまあ、こんな感じの話です。

本作は「悪人」というタイトルですが、ここで言う悪人とは間違いなく祐一でしょう。

裕一は短絡的に一時の感情で人を殺し、罪の意識にさいなまれながらも、結局自首という道を選ばず出会い系で知り合った女に泣きついたあげく二人で逃亡するのですから。


さてさて本作は、各登場人物の視点によって物語の見方が変わってくるので、本作の主要登場人物全員の視点から物語を語ることにします。

 

主人公「清水祐一」

 

映画「悪人」に登場した妻夫木聡


祐一は田舎の閉鎖的な村で育ったせいか、コミュ力が全くなく社会性も皆無です。
とはいえ、コミュ力がないだけで、初任給で祖母にプレゼントを買ってあげるなど優しい心を持つ青年だったりします。

そんな祐一でしたが、純粋すぎるがゆえに、出会い系で知り合った石橋佳乃に金づるにされ、男としての自尊心を傷つける暴言を受け、カッとなり彼女を絞殺。

でも裕一は自首するわけでもなく光代と逃げ回り、ラストで「俺はそんな人間じゃないんだ」と言い光代の首を絞めて殺そうとします。

祐一は、人を殺しておいて自己保身ばかり考えてるし、女に弱音ばかり吐いてるし、見ていて非常に胸糞でした。

祐一はバカなのか子供なのかわかりませんが、物事を論理的に考えることができず、その場その場の感情で行動しています。

だから、見てるこっちからすれば実にバカに見えてイライラします。

ムカつく映画の主人公ランキングがあるとしたら、祐一は間違いなくベスト3に入ってるでしょう。

 

殺された「石橋佳乃」

 

映画「悪人」に登場した満島ひかり


彼女は祐一に殺された被害者なわけですが、彼女の人間性がしょうもないので正直あんまり同情できませんでした。
こりゃあ殺されてもしょうがないかなと。

佳乃は出会い系サイトで知り合った祐一に金を貢がせ、岡田将生演じるイケメン大学生と、付き合ってるわけでもないのに、「圭吾くん(岡田将生)と付き合ってる」と、女友達の前で見栄を張ります。

で、偶然圭吾と会うとそのまま圭吾の車に乗り二人でドライブするのですが、佳乃はどうでもいい話をべらべら喋り、それに圭吾がイライラし始め、最終的に佳乃は山道の中無理やり車から降ろされてしまいます。

ムカつく女だけど山道にいきなり捨てられるのは流石にかわいそうですね。

二人を尾行していた祐一が、捨てられた佳乃を見て「送ってあげる」と助けようとするのに、佳乃はお前と私は釣り合わない。勘違いするな的なことを言い放ったあげく、「お前に乱暴されたと警察に言ってやる」とわめきだします。

祐一の純粋な善意をないがしろにし、しかも乱暴されたという嘘を警察に言うというクソっぷり。

そりゃあ祐一に殺されてもしょうがないよ...と不謹慎ながらもそう思っていました。

ある意味、これだけムカつく嫌な女を演じた満島ひかりさんの演技力は凄いです。

 

裕福なイケメン大学生「増尾圭吾」

 

映画「悪人」に登場した岡田将生


岡田将生演じる増尾は、親のおかげなのか非常に裕福らしく自由気ままな生活を送っています。

増尾の中身はザ・クズ。

女をまるでモノのように扱い、人を舐め腐ったような態度をしており、ぶん殴りたい映画キャラランキングベスト3に入るくらいムカつく野郎です。

増尾は、偶然会った佳乃と一緒にドライブするものの、佳乃の口がニンニク臭かったため「車から出ろ!」とブチ切れ始め、佳乃を蹴り飛ばして山道に置き去りにします。

佳乃を殺したのは裕一ですが、彼女が殺されるきっかけを作ったのは間違いなく増尾です。

増尾は完全なる悪人とは言い切れないかもしれませんが、善人ではないことは確かでしょう。

どうか不幸な死に方してくれ。

 

被害者家族「石橋夫妻」

 

映画「悪人」に登場した柄本明と宮崎美子


佳乃の両親である佳男と里子は、佳乃が何者かに殺害されたことにより、当然ながらめちゃくちゃショックを受けます。
男と遊び呆けて、ろくに連絡もよこさない娘だったとはいえ、それでもたった一人の娘だったので、やっぱり辛いのでしょう。

2人は日々やり場のない怒りを感じ悲しみに暮れます。

思い詰めた父親の佳男は、せめて佳乃を蹴り飛ばして山道に置き去りにしたクズ野郎「増尾」をぶちのめしてやろうと思い、レンチを持って襲撃しようとします。
しかし、すんでのところで思いとどまります。

ここでこのクズをぶちのめして殺してしまえば一時的にはスッキリするけど、それはつまり自分の娘を殺した奴と同じ穴のムジナなってしまいます。

大切な娘を失った佳男だからこそ、そう考え踏みとどまることができたのでしょう。

 

加害者家族「清水房枝」

 

映画「悪人」に登場した樹木希林


樹木希林演じた裕一の祖母「清水房枝」。

祖母思いの裕一を猫可愛がりしていたのに、そんな裕一が殺人犯の容疑者として浮上した時、彼女は尋常じゃないくらいショックを受けます。

加えて、加害者家族という立場のせいで連日マスコミに追い回されるという地獄。
彼女は精神的に追い詰められていきます。

しかも、何やら怪しげな団体に高額な商品を脅迫まがいのやり口で買わされます。

恐らく、本作で一番可愛そうな登場人物です。

子供がいる人が見たら辛いかも。

 

幸薄そうな女「光代」

 

映画「悪人」に登場した深津絵里


深津絵里演じる光代は、どこか幸薄そうな顔をしており、失礼ながらほとんど男性経験がないのだと思われます。

光代は出会い系で出会った裕一に本気で恋をしてしまい、裕一が人を殺したことをカミングアウトしても、一緒に逃げようと言い2人で逃亡してしまいます。

恋は盲目。
人は恋をすると脳みそがチンパンジー以下になるとも言われていますが、この時の光代はまさに脳みそがチンパンジー以下。超バカです。

裕一のことが本気で好きなら問答無用で警察に突き出して自首させるべきなのに、光代はもっと裕一と一緒に居たいと思ったのか、あてのない逃避行を始めてしまうのです。


深津絵里さんは踊る大捜査線でのイメージが強く、仕事ができて、男顔負けの度胸を持った典型的な強い女性を演じていたので、本作を見てそのギャップに驚きました。

本作での深津絵里が演じた女性は、幸薄そうで、弱そうで、後先考えずに行動してしまうアンポンタンです。

女優ってすごいな〜。

まあ何にせよ、光代はアンポンタンかもしれませんが、悪人ではないでしょう。

 

映画「悪人」総評

 

当たり前といえば当たり前ですが、裕一が一時の感情で人を殺してしまったが故に、多くの人たちに迷惑をかけることになります。

裕一に娘を殺された石橋夫妻、自分を育ててくれた祖母、出会い系であった光代、彼ら彼女らは裕一のせいで人生が一変してしまいました。

そういう意味でも裕一のしたことはまさに悪人であり、許されることではありません。

先程も書いたとおり、本作はムカつく登場人物が多く登場するために、若干胸糞です。

裕一の何がしたいのかよくわからない態度にイライラしたし、増尾のこれでもかというクソ野郎っぷりには辟易したし、佳乃の糞ビッチぶりには殺意が芽生えたし、とにかく登場人物にムカムカする映画です。

逆に言えば、彼ら彼女らの演技力が素晴らしいからこそこういう感情が生まれてくるのでしょうね。

ですが、胸糞キャラが多いとはいえ本作は普通におもしろいです。

邦画は駄目だと言われてる中、本作はかなり良作の邦画だと思います。

 

まとめ

 

本作を見て感じたのは、登場した登場人物たちは後先の考えない行動が目立つということ。

裕一は一時の感情で人を殺して勝算も何もないのに逃亡するし、光代も殺人犯の裕一が好きすぎるがために、自分の普段の生活を捨て一緒に逃亡するし、なんだかなあ・・・。

自分はもうちょっと賢く生きたいものです。

冒頭でも書きましたが、本作「悪人」はAmazonプライムビデオで見ることができます。
Amazonのプライム会員は年会費3900円の有料サービスですが、初月無料のお試し期間を利用すれば、無料で「悪人」が見れるので、気になった方はプライム会員になって視聴してみてください。

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ではでは。

以上、【ネタバレ有】映画「悪人」あらすじ・感想。胸糞キャラオールスターズ...でした。

 

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【ネタバレ有】映画「クリーピー 偽りの隣人」あらすじ・感想。サスペンスと見せかけた単なる胸糞作品

どうも、しんま13です。

今回見た映画はやたらAmazonでレビュー数の多かった「クリーピー 偽りの隣人」です。

 

クリーピー 偽りの隣人
 

 

良い映画というのは余計な説明が一切ないものですが、本作「クリーピー 偽りの隣人」に関しては、悪い意味で説明が全くなく、見終わった後に「は?」となるような作品でした。

見終わった後にこれほどモヤモヤして、ふつふつと怒りがこみあげてくる映画もそうないです・・・。
では早速感想を書いていきます。

Amazonプライムビデオで無料で見れますので、気になる方はチェックしてみてください。

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年会費3900円のサービスですが、一カ月の無料お試し期間があるので、無料で本作を見ることができます。

目次

 

映画「クリーピー 偽りの隣人」の基本情報・予告編

 


【監督】黒沢清
【脚本】黒沢清・池田千尋
【ジャンル】サスペンス
【公開日】2016年6月18日
【上映時間】130分

 

映画「クリーピー 偽りの隣人」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ 西島秀俊: 高倉幸一役
警察官だったがある失敗で警察を退職。その後は犯罪心理学を教える大学教授となり、妻である康子と幸せに暮らしている。

・ 竹内結子: 高倉康子役
幸一の妻。

・ 東出昌大: 野上刑事役
現役の警察官。

・ 香川照之: 西野雅之役
高倉一家の隣人。教会の理事をしている。どことなく会話がかみ合わず何とも言えない雰囲気を持つ。

・ 藤野涼子: 西野澪役
雅之の娘。

・ 川口春奈: 本多早紀役
一家失踪事件で唯一取り残された娘。

 

映画「クリーピー 偽りの隣人」のあらすじ

 

高倉幸一は警察官だったが、凶悪殺人犯との交渉に失敗し人質の女を死なせてしまう。
以来、警察官は退職し、住まいも変え、大学で犯罪心理学を教えるという新生活をスタートさせていた。

そんなある日、警察官時代の知り合いである野上刑事からある失踪事件の調査を依頼される。
高倉は興味本位でその失踪事件を追っていくのだが、調査をしているのと同時に、隣人である西野雅之の言動や行動に違和感を感じ始めるのだった。

そして、高倉は事件の深い闇に徐々にのめり込んでいく。

 

映画「クリーピー 偽りの隣人」のネタバレ感想

 

サスペンス作品は、巧みな伏線や大きな謎がラストで明かされるからこそ面白いのです。
なのに、ラストで謎は謎のままで終わり、序盤で張られた伏線を全くもって回収しなかったら、視聴者としては実にストレスを感じるものです。

コナン君が犯人を見つけたのに、犯人であるという証拠を示さず「お前が犯人だから!!」とごり押ししてたら、読者も犯人も納得できないのと一緒です。

本作「クリーピー 偽りの隣人」もそんな作品。

サスペンス風にストーリーが展開されていくのに、事件の謎が解明されるどころか、むしろ謎は深まるばかりで、登場人物の行動も理解不能すぎて、途中で見るのを辞めたくなりました。

それでもラストでは全ての線が一本につながるだろうと思って最後まで見続けましたが、期待虚しく意味不明のまま意味不明に終わりました。
そりゃないぜよ。

冒頭でも書きましたが、もう少し説明が必要ですよこの映画は・・・。


サクッとどんなストーリーなのか解説しておきましょう。


あらすじでも書いた通り、主人公の高倉は刑事仲間だった野上から、ある一家失踪事件の調査を依頼されます。

その失踪事件最大の謎は、なぜか娘だけ取り残されていたということ。
早速高倉と野上は当時取り残された娘である本多早紀から話を聞くのでした。

調査を進める一方で、高倉は隣人である西野という男に違和感を覚えるようになります。
西野は微妙にコミュニケーションの取り方が変だったり、康子に対して「僕と旦那さんどっちが魅力的ですか?」と問いかけたり、不審な行動が目立ちます。

野上が西野の素行調査を行うと、西野は実は全く別の男だと発覚。

ここから西野の本性がむきだしになります。

西野は隣人の田中さんの家を放火し、野上と田中を殺害。
駆けつけた刑事を殺害。

挙句の果てに西野は康子を懐柔。
康子は、追いかけてきた高倉に対して薬物?のようなモノを注射し高倉が抵抗できない状況に追い込みます。

そして、西野は今の家を捨て、高倉一家と澪と一緒に引っ越し先を探すために車で旅に出るのです。

途中、高倉家の犬がうるさいうということになり、雅之が高倉にピストルを渡し犬を撃ち殺すように指示。

しかし、高倉はその指示に従わず、ピストルで雅之を撃ち抜き殺害。

これでエンディング。


かなり端折って説明するとこんな感じのストーリーです。

終始、いい雰囲気を出してる映画で、前半までは次から次へと出てくる謎にわくわくしていましたが、何度も言う通り後半がマジでクソ。

謎が謎のままで終わり、意味不明な結末でエンディングです。

とにかく疑問点が多すぎるので、1個ずつ疑問点を紹介していきましょう。

 

疑問点1 野上刑事の謎の執着

 

あらすじでも書いた通り、野上が一家失踪事件の話を高倉に持ち込んできたところからストーリーが始まります。

この一家失踪事件は既に何年か前の事件で、事件性があるかどうかすらわからないので、この事件に関心がある人はほとんどいませんでした。

なのに、野上はわざわざ刑事でもない高倉にこの失踪事件の真相を解き明かすように迫るのです。

これが謎。

野上にとって昔に起きた失踪事件などどうでもいいはずなのに、何故今更になってこの事件に執着するのか。

野上が担当した事件で心残りだったとか、自分の家族や友人が関わってるとか、そういうバックグラウンドがあれば話は別ですが、別にそういうわけでもありません。

もうちょっと説明が欲しいですわ・・・。

 

疑問点2 何かがおかしい妻。奇行が目立つ

 

本作は西野がサイコパス役だったのですが、登場人物たちもどこかサイコパスかなと感じるシーンが多く、特に高倉の奥さんである康子はそれが顕著でした。

康子は最初からおかしかった。

新たな土地に引っ越してきた高倉夫妻は近所にあいさつ回りをします。
その際、康子はチョコレートを持っていくのですが、なんとこれが手作りチョコなのです。

知り合いならまだしも、よく知らない人の手作りチョコはちょっと躊躇します。

まあこれくらいなら「ああ、お菓子作るのが趣味なのかな」と見過ごせますが、康子は作りすぎてしまったシチューを何と西野に「作りすぎてしまったのでよかったらどうぞ」とおすそ分けするのです。

いやいや・・・

超嫌じゃん隣人の作ったシチューなんて。

康子はさも当たり前かえのように、いやむしろ喜んでくれるとさえ思ってシチューをおすそ分けしているのです。


また、幸一が帰宅すると、康子がどこかよそよそしく、幸一が軽く問い詰めると、康子が謎のブチギレ。
徐々に口論がヒートアップしてキレるならわかるけど、いきなり沸点に達してブチ切れ始めたので最初かなりびっくりました。
なんでそんなにキレるんだろうかと。

こんな感じで康子さんはどこか奇行が目立つ人でした。

 

疑問点3 西野家の家がダンジョンになってる

 

多分この映画を見た人誰もが突っ込んだところであろう西野の家。

玄関口は至って普通なのですが、

映画「クリーピー 偽りの隣人」西野の家の玄関


右の通路に出ると、いきなり雰囲気が変わります。

映画「クリーピー 偽りの隣人」西野の家の通路


なんだこのダンジョンは!?

そして、人を監禁するための部屋がこれまたすごいデザインです。

映画「クリーピー 偽りの隣人」謎の部屋


家の外観は至って平凡な一般住宅なのに、部屋の内部はまるでダンジョンのような怪しい施設になっているのです。

こんな家の造りになってるなんて、元々住んでいた本当の西野さんこそ頭おかしかったんじゃないのか??

 

疑問点4 なぜ澪は逃げなかったのか

 

澪は西野と一緒に住んでる娘でしたが、澪の本当のお父さんは西野雅之ではありません。

本当のお父さんとお母さんは西野によって殺されているのです。

それどころか、お父さんとお母さんを殺す手助けをしたのは澪本人です。
西野は澪の両親二人を殺し、何故か澪だけ活かして普通に生活させているのです。

この時点でツッコミどころ満載です。

なぜ澪は自分の両親を殺した西野と一緒に生活をしているのでしょう。

仮に西野に脅されていたとしても、普通に学校に行って普通に生活してるわけですからいくらでも逃げるチャンスはあります。

澪は中学生なのでそれくらいの自己判断はできるでしょう。

なのに、澪は警察に駆け込むわけでもなく西野の犯罪に手を貸すのです。
謎すぎる。

 

疑問点5 謎の注射の正体

 

ところどころで謎の注射を打つシーンがあります。

この注射を打たれた人間は、西野に抵抗することができなくなり、西野の指示に従うようになります。

物語終盤で幸一が注射を打たれてから、全く抵抗できなくなりました。
西野に懐柔された康子も恐らくこの注射を打たれたのでしょう。

しかし、結局この注射が何なのか判明していません。
例のごとく何の説明もなしです。

そんな風に人を自由に操れる薬があるのであれば、そこの説明はちゃんとしてほしいものです。

 

疑問点6 結局西野の動機や目的は明かされず。彼は何者だったんだ?

 

高倉が追っていた一家失踪事件の家族は西野によって殺されてました。

そして西野は、ゆく先々で何人もの人を殺します。

だけど、結局最後までなぜ西野がそのような犯罪に手を染めたのか、その理由については全く明かされませんでした。

恐らく西野がサイコパスだからこそ殺人を繰り返してきたのかもしれないけど、それにしたって説明が少なすぎます。

一家失踪事件では西野が家族3人を殺したという結末だったのですが、何故か娘の本多早紀だけを殺しませんでした。

最初は娘だけ殺さなかったのには何かの理由があるんじゃないかと思いましたが、結局その理由も一切明かされぬままラストを迎えるわけです。


西野は康子に対して「僕と旦那さんどっちが魅力的ですか?」と意味不明な言動をしたり、澪の両親を澪に殺させたあげく、何故か澪だけは殺さず一緒に生活したり、とにかく西野という男は謎が多く、そしてその謎の多くは明かされず「サイコパスだから」で片付けれてしまったので、何ともスッキリしません。

多くの伏線を張ったなら、ちゃんとそれを回収してほしいものです・・・。

 

まとめ

 

本作は途中まではかなり面白かったのに、謎は謎のままで、壮大な伏線の数々は一切回収されないままラストを迎えたのでストレスが半端じゃありません。

それに警察もあまりにも無能だったので見てて腹がたちました。
なぜあんな怪しい男を逮捕しないのかと。

サスペンス作品は自分が大好きなジャンルではありますが、本作に至っては単なる胸糞映画だったので10点満点中3点。

タイムマシンがあったら映画を見る前の時間に戻って、映画を見ようとする自分をぶん殴ってでも止めていたことでしょう。

香川照之や西島秀俊のファンでもなければ見る必要はありません。
真面目に見たらがっかりするだけです。

ではでは。

 

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以上、【ネタバレ有】映画「クリーピー 偽りの隣人」あらすじ・感想。サスペンスと見せかけた単なる胸糞作品...でした。

【ネタバレ有】映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト」あらすじ・感想。どこか笑えるシーン多め

どうも、しんま13です。

前回名作と名高い「遊星からの物体X」をAmazonプライムビデオで視聴したのですが、続編となる「遊星からの物体X ファーストコンタクト」もAmazonプライムビデオのラインナップにあったので、こちらも見ました。

 

 

前作の感想記事: 映画「遊星からの物体X」あらすじ・ネタバレ感想。名作は30年経った今でも名作

本作は前作で語られなかった、ノルウェーチームの惨劇を描いた内容となっています。

目次

 

映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト」の基本情報・予告編

 

 

【監督】マティス・ヴァン・ヘイニンゲン・ジュニア
【脚本】エリック・ハイセラー
【ジャンル】ホラー
【公開日】2011年10月14日
【上映時間】104分

 

映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ メアリー・エリザベス・ウィンステッド: ケイト・ロイド役
・ ジョエル・エドガートン: サムカーター役
・ アドウェール・アキノエ=アグバエ: デレク・ジェイムソン役
・ ウルリク・トムセン: サンダー・ハルヴァーソン博士役
・ エリック・クリスチャン・オルセン: アダム・フィンチ役
・ トロンド・エスペン・サイム: エドヴァルド・ウォルナー役

 

映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト」のあらすじ

 

どこまでも雪と氷が広がる南極大陸。考古生物学者ケイトは、氷の中で発見された、太古の昔に死んだと思われる生命体の調査のため、ノルウェー観測隊の基地へと降り立った。
しかし、“それ”は、まだ生きていた。
調査の中、ケイトたちが解き放った物体は、狙いをつけた生物の体内に侵入、細胞を同化して、その生物になりすまし、自らの生存のため人間同士を争わせようとする宇宙からの生命体だったのだ。
そしてケイトと12人の観測隊員たちは、氷に閉じ込められた南極基地の中で、突如人間から変形して襲いかかる“それ”の恐怖と、誰が“それ”に乗っ取られているのかすら分からない疑心悪鬼に巻き込まれていく・・・。

Amazonより引用

 

映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト」のネタバレ感想

 

冒頭でも書いた通り、本作は前作では語られなかった前日談の話。

前作ではノルウェーチームの男がヘリで犬を追いかけていたところから始まりましたが、ノルウェーチームで実際の身に何が起こったのかは詳しく明かされませんでした。


物語は、古生物学者のケイト・ロイドが「南極に謎の建造物が発見されたから来てくれ」と、アメリカ人とノルウェー人で構成された国際探査チームに依頼されたところから始まります。

ノルウェーチームが南極に到着すると、そこには巨大な宇宙船と氷漬けになった地球外生命体を発見します。
すぐさま氷漬けになった地球外生命体を基地に運びだし、組織サンプルを採取するのですがこれが悲劇の始まり。

実はこの謎の地球外生命体はまだ死んでおらず、氷が溶けたのか突然蘇生し隊員たちに襲い掛かるのです。

しかもこの謎の地球外生命体は他の生物に同化するという特殊能力があることが判明し、隊員たちは「他の隊員が人間ではなく化け物かもしれない・・・!」と疑心暗鬼になり、どんどん追い詰められていくのです。

とまあ、こんな感じのストーリー展開です。

オリジナル要素を加えつつもきちんと前作との整合性を取っているので、「遊星からの物体X」ファンは納得の出来栄えになっているのではないでしょうか。

ただ、前作とは決定的に違うところがあります。

それは、本作に登場したクリーチャーはめちゃくちゃ攻撃性が強く戦闘能力が高かったという点です。

前作のレビューでも書いたのですが、前作に登場したクリーチャーはとにかく貧弱。

大した攻撃を繰り出すこともなく、発見されるとほぼ無抵抗のまま火炎放射器で焼かれてしまいます。

 


グロテスクな見た目とは裏腹に攻撃力は低めなのです。

顔だけ分離したクリーチャーが、クモのように足を生やして猛ダッシュで逃げようとするその姿はどこか可愛げがあったものです。


しかし、本作に登場したクリーチャーは積極的に隊員たちに攻撃を仕掛け、隊員たちは火炎放射器を持っていながらもかなりの苦戦を強いられるのです。

特に、ケイトの後ろにいた隊員がこの世のものとは思えない鳴き声を発しクリーチャーに豹変したシーンにはかなり恐怖しました。

その一部映像がシネマトゥデイの公式チャンネルでアップされてるので是非ご覧あれ。



クリーチャーの基本攻撃は「噛みつき」「触手による突き」の2つで、どこか寄生獣を連想させる戦い方です。

 

寄生獣(1) (アフタヌーンコミックス)

寄生獣(1) (アフタヌーンコミックス)

 

 

寄生獣に登場するパラサイトは、人間に寄生しその人間に成り代わります。

その攻撃方法は、本作に登場するクリーチャー同様、触手による突きがメイン。

パラサイトと本作に登場したクリーチャーは、形態、特性、攻撃方法、全てが酷似しているのです。

ただ一点異なるのは、パラサイトは非常に知能が高いとうこと。

パラサイトは生存するために人間社会に溶け込むだけではなく、人の言葉を話し、人間との共存関係を作ろうと政党まで立ち上げるほど知能が高い生物です。

その点本作に登場したクリーチャーはおよそ知能と呼べるようなものはなさげで、ただ本能に従って行動してるという感じがします。

 

クリーチャーかどうかを検査するシーンが面白い

 

前作の見どころの一つとして、誰が人間に化けたクリーチャーかを確かめるために皆の血液を採取して反応を見る、というシーンがあります。

クリーチャーの血液が混じってれば、火に対して何らかの反応をするだろうという根拠に基づいた検査方法ですね。

隊員たちはこの方法で見事クリーチャーをあぶりだすことに成功します。


本作でもこのシステムを引き継がれており、主人公のケイトが皆のクリーチャー検査を実行します。
ただ前作のように血液検査ではありません。

ケイトは、クリーチャーは金属片などの人工物を複製することはできないという根拠に基づき、歯に詰め物や銀歯がない人をクリーチャーだと特定する検査方法を用います。

ただ、当然詰め物や銀歯がない人もいるのでこの検査方法はかなり甘い方法。

当然、他の隊員たちから「俺銀歯ないし」とか「俺セラミックなんだけど」と厳しいツッコミが入ります。
シリアスなシーンなんだけど、隊員たちのやり取りがどこか笑いを誘います。

ただ、この検査方法は後の強烈な伏線となります。

というのも、ケイトはラストで一人の隊員と車に乗り込むのですが、その隊員がいつもしていたピアスがないことに気づくのです。

クリーチャーは金属片などの人工物は複製できない。

そう感づいたケイトは容赦なく隊員に火炎放射器を浴びせるのでした。

 

結末はやはりバッドエンド。ケイトさんは野垂れ死にかな?

 

言うまでもなく本作は前作では明かされなかった前日談の話。
故に、隊員たちは全滅するという未来はもはや決定事項です。

最後、巨大宇宙船から逃げ出してきたケイトは、一人の隊員に成りすましたクリーチャーを火炎放射器で焼き殺すと、たった一人で雪上車で別の基地に移動します。

が、その後ケイトがどうなったかはわからずそのままエンディングを迎えます。

これと言って生き残れる材料があるわけではないので、普通に考えて、多分ケイトは道中で凍死し野垂れ死にパターンでしょうね。

というわけで、結局前作に続き本作も、一応クリーチャーの脅威を防いだものの、やはり登場人物が全員死んでおしまいというバッドエンドで終わるという結末です。

ちなみに、ラストシーンでケイトを襲ったクリーチャーの姿がどこかアホっぽくて笑いそうになったのはここだけの話です。

映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト」にて登場するクリーチャー1

映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト」にて登場するクリーチャー2


緊迫感あふれるシーンのはずが、なんか凄まじくふざけてるように見えるので、どこかゆるい空気感が漂ってます。

 

結局多くの謎を残して終わった

 

クリーチャーは約10万年前に宇宙から飛来してきた巨大宇宙船によって地球に連れてこられたわけですが、「宇宙船を操縦していたエイリアンはどこにいった?」とか、「地球に来た目的は?」みたいな疑問は、本作でも一切語られることはありませんでした。

むしろ新たな謎や疑問点を残して終わったので、どこか消化不良感は否めません。

例えば、物語終盤でなぜかいきなり宇宙船が作動し始めるし、宇宙船の内部に謎の光る塔物が回転してたし、疑問点が多かったです。

映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト」にて、巨大宇宙船内部

謎の光る塔

ここら辺の謎もきちんと明かしてくれたらもうちょいスッキリしたんですけどね。

もしかしたら続編作るのかな・・・?

 

まとめ

 

他の人の評価では「前作のほうが面白かった」とか割りと否定的なコメントが目立ったのですが、自分的には前作を楽しめたなら本作も絶対に楽しめる作品だと思います。

本作はちゃんと前作をリスクペクトし、前作との整合性を取りつつオリジナル要素を入れてきたので、とても満足して見ることができました。

何より、狙ってるのかそうじゃないのかわかりませんが、どことなく笑えるシーンが多かったので、そういう意味でも楽しめました。

Amazonプライムビデオで見ることができるので、気になる方はチェックしてみてください。

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ではでは。
以上、【ネタバレ有】映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト」あらすじ・感想。どこか笑えるシーン多め...でした。

 

遊星からの物体X ファーストコンタクト Blu-ray

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映画「遊星からの物体X」あらすじ・ネタバレ感想。名作は30年経った今でも名作

どうも、しんま13です。

名作と名高い「遊星からの物体X」がAmazonプライムビデオのラインナップにあったので見てみました。

 

遊星からの物体X (字幕版)

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1982年にアメリカで制作されたSFホラーの傑作ですが、評価が高い作品だけあって30年以上経った今見ても普通に面白かったです。

では感想を書いていきます。

目次

 

映画「遊星からの物体X」の基本情報・予告編

 


【監督】ジョン・カーペンター
【脚本】ビル・ランカスター
【ジャンル】SFホラー
【公開日】1982年6月25日
【上映時間】109分

 

映画「遊星からの物体X」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ A・ウィルフォード・ブリムリー: ブレア役
主任生物学者。

・ T・K・カーター: ノールス役

調理係。

・ デイヴィッド・クレノン: パーマー役
ヘリ操縦士。

・ キース・デイヴィッド: チャイルズ役
機械技師。

・ リチャード・ダイサート: コッパー役
医師。

・ チャールズ・ハラハン: ヴァンス・ノリス役
地球物理学者。

・ ピーター・マローニー: ジョージ・ベニングス役
気象学者。

・ リチャード・メイサー: クラーク役
飼育係。

・ ドナルド・モファット: ギャリ―役
観測隊隊長。

・ ジョエル・ポリス: フュークス役
生物学助手。

・ トーマス・ウェイツ: ウィンドウズ役
無線通信技師。

 

映画「遊星からの物体X」のあらすじ

 

1982年の南極。
ノルウェー観測隊基地のヘリが1匹の犬を追って現れた。

ヘリの男は犬を撃ち殺そうと追い回し、止めに入った基地の隊員に銃弾を喰らわせたあげく、他の基地の隊員に頭を撃ち抜かれ死んでしまう。

基地の隊員たちは疑問に思った。
一体なぜこの男は犬を追い回し殺そうとしたのか?

一行は原因を調査しようと、ノルウェーの観測基地に向かうと基地は壊滅状態にあった。
座りながら死んでいる隊員。焼かれた謎の焼死体。

これが恐怖の始まりだったのだ・・・。

 

映画「遊星からの物体X」のネタバレ感想

 

本作は、冒険家みたいな人の頭が光ってるパッケージからは全く想像つかないほど、グロくて恐怖を煽る作品でした。

というか、自分はSFホラー作品だと知らずに見たので、予想していなかっただけにめちゃくちゃ怖かったです・・・(苦笑)


物語は、南極の隊員たちが謎の生命の痕跡を発見するところから始まります。

一行がノルウェー観測隊の基地に行ってみると、そこには人がいる気配が全くなく、身体が切り裂かれて死んでいる死体、謎の焼死体を発見します。

この基地で何かがあったことは間違いありません。

隊員たちは、基地にあった記録と謎の焼死体を持って帰り、ノルウェーの基地で何が起こったかを調べていきます。

すると、この持ち帰った焼死体が突然動き出し、隊員の1人を襲いかかり、なんと隊員に成り代わってしまったのです。

この正体不明の謎の物体は、生物を取り込み同化してしまうという厄介な性質を持っていたのです。

隊員たちは、その謎の物体を火炎放射器で殺し問題は解決したと思い込みますが、実はまだ謎の物体は死んでおらず隊員たちの悲劇は続くのです。


本作の面白いところは、謎の物体が全然強くないところです。

謎の物体は何とも言葉にしがたいグロテスクな見た目とは裏腹に、人間に対して有効的な攻撃を放つわけではなく、基本発見されるとすぐに倒されてしまいます。

普通、この手のモンスターパニック映画はモンスターが強いからこそ面白く、モンスターが強いからこそ人類が苦戦するのですが、本作に登場する謎の物体に関しては名前すらなく貧弱な生物。

シンプルに戦闘能力が低いのです。

それなのに、謎の物体は隊員たちを恐怖のどん底に突き落とし、じわじわと苦しめていきます。

なぜ隊員たちはこの貧弱な生物に追い込まていくのか?

それは前述したとおり、謎の物体は対象者に同化しその人に成り代わるという特殊能力を持っているからです。

対象に同化してその人に成り代わってしまうという特殊能力により、隊員たちは「誰かが謎の物体かもしれない」と疑心暗鬼になってしまい、誰も信じられなくなり精神的に追い込まれるのです。

ある者は気が狂い、ある者は逃げ出し、ある者は暴れだす。

隊員たちは徐々に謎の物体に追い詰められていくのです。

相手の姿が見えないからこその恐怖を感じるのです。


ラストでは隊員の二人が基地ごとダイナマイトで爆破させ、隊員は全てをやりきったような表情をしてエンディングを迎えます。

はっきりと謎の物体を倒したシーンがあるわけではないので、果たして謎の物体が死んだのかはわかりませんが、少なくとも隊員たちは謎の物体を倒したと思い込みエンディングを迎えます。

最も、基地ごと爆破させてしまったので、隊員たちは極寒の地南極で凍死をするという顛末になるのですが。


本作は普通のモンスターパニック映画とはひと味違い、モンスターの脅威より、人間同士の弱さが目立ったストーリー展開でした。

謎の物体は大した戦闘能力があるわけでもないのに、同化して姿をくらますという特殊能力により、隊員たちは見えない恐怖と戦うことになります。

その見えない恐怖に負けた隊員は、気が狂い問題行動を起こします。

疑心暗鬼に陥った人間の方が怖いな~と思える作品でした。

結局一番怖いのは人間ですよ。

 

謎の物体のキモさの演出がすごい

 

前述した通り、本作に登場した謎の物体は、戦闘能力はほぼ皆無に近いです。
不意打ちでもしない限り敵を倒すことはできず、発見されると大した抵抗もできずすぐに火炎放射で焼き殺されてしまいます。

それなのに、これだけの恐怖を演出できたのは謎の物体があまりにも気持ち悪く不気味だったからだと思います。

まず最初の登場シーンからやばい。

謎の物体は最初犬に成り代わっており、途中でその姿を現します。

映画「遊星からの物体X」に登場する謎の物体1

 

犬の身体が裂け、中じゃら触手のようなものが飛び出てくるのは恐怖しかありません。

可愛いワンちゃんがこんな姿になるなんて・・・!涙


お次は人間に成り代わっていたシーン。

心臓麻痺を起こした隊員を蘇生させようと、心臓マッサージをしていると、隊員の腹を割き、心臓マッサージをしていた人間の手を食いちぎり登場します。

見てるこっちが心臓麻痺を起してしまうくらいの恐怖シーンです。

映画「遊星からの物体X」に登場する謎の物体3

映画「遊星からの物体X」に登場する謎の物体4


しかも歯をよく見ると牙になってるし。

最終的に顔だけ分離して逃げ出そうとします。

映画「遊星からの物体X」に登場する謎の物体5


まるで蜘蛛を彷彿とさせる異様な形態。

しかし、相変わらず戦闘能力は皆無に等しいので逃げ出そうとしたところを隊員に見つかりあっけなく火炎放射で焼かれてしまうというオチです。(ここらへんはなんか可愛い)

とまあ、こんな感じで30年も前の映画ながらその特撮技術は凄まじくインパクトがあります。
とてもただのCGじゃここまで恐ろしさを表現できないことでしょう。


当ブログで名作と名高い「エイリアン2」をレビューしていますが、本作の謎の物体は、エイリアン2に登場したグロテスクなエイリアンとはまた違った怖さがありますね。

参考記事: 【ネタバレあり】映画「エイリアン2」のあらすじと感想。人間は愚かだという話  

 

映画「遊星からの物体X」の疑問点: 謎の物体の正体は?

 

作中では、謎の物体は約10万年前に宇宙から飛来してきたUFOによって地球に連れてこられたとあります。

謎の物体は到底知能と呼べるようなものは持っておらず、生存本能だけが頼りの下等生物です。

言うまでもなくUFOを作る科学技術は持ち合わせてはいません。

そうなると、UFOを作り謎の物体と共に地球にやってきたのはどういう生物なのかが気になるところです。

なんせ本作はあまり説明がなく話がどんどん進んでいくので、そこらへんの謎は一切明かされません。

謎の物体の正体もそうだし、そもそもこの謎の物体が地球に持ち込まれた理由も定かではありません。

ブレア博士がコンピューターで、2万7000時間で全人類が謎の物体に同化されてしまうという試算をしましたが、この試算が一つのヒントかもしれません。

つまり、地球にやってきたエイリアンはこの謎の物体を使って地球を侵略しようとしたのではないでしょうか。

だけど、大気圏で炎に包まれてUFOは南極に落下。
エイリアンたちは死んでしまいましたが、不死力の高いこの謎の物体は生き延びた。

つまり、謎の物体は地球(もしくは他の惑星でもいい)を支配するための侵略生物兵器だったのかもしれません。

ありがちな設定ではありますが、出てる情報だけで判断するとそう結論付けるのが一番自然です。

次作である「遊星からの物体X ファーストコンタクト」では、謎の物体について新事実が明かされるのですかね?

 

 
こちらもAmazonプライムビデオで視聴可能なので、見たらすぐに当ブログでレビューを書きます。


~2018年10月31日追記~

「遊星からの物体X ファーストコンタクト」レビューしましたが、何一つ謎は解明されていませんでした。
むしろ謎は深まったばかりです・・・。

参考記事: 【ネタバレ有】映画「遊星からの物体X ファーストコンタクト」あらすじ・感想。どこか笑えるシーン多め

 

まとめ

 

名作映画は30年たった今でもやはり名作でした。

いろんな映画を見てきて思ったのは、面白い映画ほど余計な説明が一切ない気がします。

逆につまらない映画ほどやたら説明が長い傾向にあるような気がします。

本作「遊星からの物体X」に関しては、余計な説明は一切なく、最小限の説明と映像だけで視聴者に必要な情報を伝えています。
だからこそ、変に間延びすることなく、飽きること無く最後まで見ることができました。

そんな名作映画「遊星からの物体X」はAmazonプライムビデオで見ることができるので、気になったらチェックしてみてください。

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年会費3900円のサービスですが、一ヶ月の無料お試し期間があるので、このお試し期間を利用すれば本作をタダで見ることができます。

ではでは。

以上、映画「遊星からの物体X」あらすじ・ネタバレ感想。名作は30年経った今でも名作...でした。
 

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【ネタバレ有】映画「イット・フォローズ」あらすじ・感想。B級ホラーだけど設定はA級

どうも、しんま13です。

ホラー作品は極力見ないのですが、面白そうな設定の作品はなるべく見るようにしてます。
今回見た「イット・フォローズ」もそのうちの一つ。

 

イット・フォローズ(吹替版)
 

 

謎の幽霊に感染すると幽霊はずっと追いかけてくるのですが、誰かと性行為をすることでその幽霊をその人に移すことができ、ただその人が死ぬとまた自分を追いかけてくるという話。
幽霊に捕まると待っているのは死のみです。

※作中では一切「幽霊」とは呼称されておらず「それ」と言われているが、本記事では「幽霊」と呼称させていただきます。


では早速感想を書いていきます。

Amazonプライムビデオで見ることができるので、気になる方はチェックしてみてください。

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目次

 

映画「イット・フォローズ」の基本情報・予告編

 


【監督】 デヴィッド・ロバート・ミッチェル
【脚本】 デヴィッド・ロバート・ミッチェル
【ジャンル】ホラー
【公開日】2015年3月13日
【上映時間】100分

 

映画「イット・フォローズ」の主要登場人物・キャスト情報

 

・ マイカ・モンロー: ジェイ役(主演)
・ キーア・ギルクリスト: ポール役
・ ダニエル・ゾヴァット: グレッグ役
・  ジェイク・ウィアリー: ヒュー役
・ オリヴィア・ルッカルディ: ヤラ役
・ リリー・セーペ: ケリー役

失礼ながら低予算なのか有名な俳優は一人もいません。

 

映画「イット・フォローズ」のあらすじ

 

19歳のジェイは男と一夜をともにするが、その後、男が豹変。縛り付けられたジェイは「“それ”に殺される前に誰かにうつせ」と命令される。“それ”は人にうつすことができる。“それ”はうつされた者にしか見えない。“それ”はゆっくりと歩いて近づいてくる。“それ”はうつし相手が死んだら自分に戻ってくる。そして、“それ”に捕まったら必ず死が待っている。果たしてジェイは、いつ、どこで現れるかわからない“それ”の恐怖から逃げきることが出来るのかー。

Amazonより引用

 

映画「イット・フォローズ」のストーリー解説・結末



※ネタバレ含みます。

主人公の美しき少女ジェイは、あろうことか恋人のヒューに幽霊を移されてしまいます。
この瞬間からジェイの地獄が始まり、常に幽霊に追い回されてしまい、怯える毎日を送ることに。

友達たちは、なぜジェイが怯えているのかはわかないものの、ジェイを助けるためにあれこれ奮闘。
そして、ジェイは友人の一人であるグレッグに幽霊を移すことを、お互い合意の上で実行。
二人は一夜を共にしました。
数日待ってもグレッグの元に幽霊が現れることはありませんでしたが、数日たったある夜に幽霊が出現。
ジェイが助けに行くものの、一歩間に合わずグレッグは死亡。
また幽霊はジェイに戻ってしまいます。

悩みに悩みぬいた一行は、プールに幽霊をおびき寄せ感電死させることを画策。

ところがいざ幽霊が現れると、幽霊は全くプールに入ろうとせず、プールの中にいるジェイにめがけてモノを無造作に投げつけます。

焦ったジェイは仲間の力を借りてなんとかプールから這い上がります。
そして、幽霊はプールに入り、ポールが拳銃で幽霊を撃ち抜きます。
銃弾が当たったのか、プールは赤い血が染まりました。

これで決着が着いたはず・・・。そう確信し、ジェイとポールは一夜を共にするのでした。

しかし、ジェイとポールが手を繋いで歩いていると、後ろから幽霊がついてくるのでした・・・。

結局その後幽霊を倒せたのかはわからないままエンディング。

 

映画「イット・フォローズ」のネタバレ感想

 

本作はめちゃくちゃ面白いかと言われればそういうわけでもなく、かといってつまらないわけでもなく、要するに可もなく不可もなくという感じの作品でした。

如何にもB級ホラー感満載ですが、ただ設定がめちゃくちゃ面白い。
幽霊に取り憑かれると、常に追い回され、追いつかれると待っているのは死。

幽霊から逃れる方法はただ一つ。誰かと性行為すること。

そうすれば性行為した相手に幽霊が移ります。ただ、その相手が死ぬとまた幽霊が自分の元に戻ってくるのです。
どことなく話が「不幸の手紙」と似ていますね。


冒頭、ヒューが幽霊を自分の彼女であるジェイに移すシーンにはマジでイラッときました。
ジェイにクロロホルムを嗅がせ、ジェイを椅子に縛り付けて逃げられない状態にしてから事情を説明するという確信犯的なクズっぷり。

いやいや、自分の彼女になんてことしてんねん!...と思いました。

そんな迷惑な幽霊に取り憑かれたなら、風俗でも行って見ず知らずの女に移したほうがまだマシでしょ。
なんでよりによって自分の彼女を選ぶんだよと憤りましたが、ヒューは偽名を使っており、家の場所も教えてなかったので、最初からジェイに幽霊を移す目的で交際を始めたのでしょう。

仕方ないとはいえ中々のクズですな。

また、ラストのプールシーンが理解不能です。

ジェイとその友達たちは、幽霊を倒すためにプールに行き、幽霊を感電死させるために準備を勧めるのですが、幽霊を電気ショックで殺すという発想が意味不明すぎます。

確かに本作に登場する幽霊はある程度の物理攻撃は通じるようですが、そもそも幽霊はすでに死んでいるのでどれだけ物理攻撃を加えようと基本意味なし。

案の定、プールで感電死作戦は全くうまくいかないどころか、幽霊の思わぬ反撃にあい苦戦を強いられます。

最後、ポールが幽霊を拳銃で撃ち抜き、全てが片付いたかのように見えましたが、当然そんなことでは幽霊が倒されるわけもなく、結局ラストでまた幽霊に追い回されるというオチです。

主人公たちアホだな〜・・・。

本作は面白い設定の映画ではありますが、どこかその設定を活かしきれてないように感じました。

本作はどちらかというと話が単調かつ、ある程度想像の範囲内だったので、なんかこう、友人の女が幽霊に取り憑かれて、狂ったようにいろんな相手と性行為するようになるとか、そういうぶっ飛んだ方向に話が進めば、また違った面白さを体感できたかもしれません。

それに、幽霊についての設定ももう少し手を加えたほうがよかったような気もします。
例えば幽霊は他の人にも見えるとか、第三者が幽霊に攻撃を加えると、幽霊は第三者に攻撃してくるようになるとか。
どこか面白い設定を活かしきれてない感が否めませんなあ・・・。

とはいえ、それなりに楽しめたホラー作品ではあります。
100点満点中60点といったところでしょうか。

 

本作で思い出す「エイズパニック事件」

 

本作「イット・フォローズ」の設定を再確認してみましょう。

1.幽霊に感染すると幽霊に追い掛け回される
2.幽霊に追いつかれると死ぬ
3.誰かと性行為するとその相手に幽霊が移る
4.性行為した相手が死ぬとまた幽霊が自分に戻ってくる


この設定を聞いて、ある事件を思い出しました。

それはエイズパニック事件。(正式な事件名ではないですが、名称がないので勝手にそう名付けました)

ある男がエイズ感染者であることを隠し、15年間に渡り50人以上の女性と性行為をし、意図的にエイズを拡散。
これにより、32人の女性、そしてその女性のパートナーの男までにエイズが感染してしまったのです。

男は他の人間に自分と同じ苦しみを味わせたかったのか、確信犯的に病原菌を蔓延させ被害を拡大させました。

この男には意図的にエイズを蔓延させたとして終身刑が言い渡されました。

参考記事: 【イタリア便り】HIVを隠して次々と関係し32人に感染させた「希代なる女性の敵」

何ともひどい事件。
そして、自分も決して他人事ではない怖い事件です。

イット・フォローズでも性行為で相手に幽霊が感染しますが、現実世界ではエイズを移されるのですね。
どちらにせよ何も対策をしなければ待ってるのは死のみです。

ちなみに上記のエイズパニック事件はイタリアのケースですが、もし日本で同じようなことをやると傷害罪に問われるそうです。

 

まとめ

 

本作「イット・フォローズ」は人気俳優も出演していなければ、派手なアクションシーンがあるわけでもなく、如何にもB級ホラー作品というテイストですが、それなりに楽しめるので暇つぶしに見る映画としてはうってつけです。

ちなみにWikipediaによれば日本での興行収入はわずか4000万・・・。

あまり人気がないようですね。
それなりに面白いのに・・・。

冒頭でも書いたとおり、本作はAmazonプライムビデオで配信されているので、ぜひプライム会員になりチェックしてみてください。

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ではでは。

以上、【ネタバレ有】映画「イット・フォローズ」あらすじ・感想。B級ホラーだけど設定はA級...でした。

 

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